7月16日、「沖縄平和運動センター」主催による「辺野古新基地建設・オスプレイ配備を押しつける安倍自民党政権にNO! 抗議集会」が開催された。普天間基地ゲート前抗議行動を闘うメンバーや労働組合など、約150人が結集した。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会も結集し、ともに闘いぬいた。
12時15分、シュプレヒコールで集会が開始された。主催者あいさつでは、「安倍首相が今日と明日、選挙応援の名目で沖縄にやってくる。目的は普天間基地の辺野古『移設』の地ならしであり、選挙後にオスプレイ12機の配備を強行するためだ」「沖縄の世論は辺野古反対、オスプレイ配備反対だ。それを分断するために自民党県連の『県外移設』要求を転換させようとしている」と安倍来沖の狙いが端的に示された。その後、「平和運動センター」構成団体などからのあいさつが続いた。
発言の最後に、「沖縄平和市民連絡会」の真喜志好一氏がマイクをとった。氏は、「辺野古に関して『県』が『告示・縦覧』している『埋立承認申請』に対する意見書運動を『ヘリ基地反対協』とともに展開している。『知事は埋立承認するな』という意見を集中しよう」と訴えた。「告示・縦覧」は18日に終了し、同日までに2000通を超える意見書が「県」海岸防災課に集中している。
抗議集会は、安倍来沖への怒りを込めた団結ガンバローで締めくくられた。
オスプレイ追加配備が迫る中、緊迫した空気が張りつめている。7月に入り、オスプレイの訓練場である高江ヘリパッドの建設工事がただちに再開された。沖縄防衛局は、「安全かつ円滑な工事を実施するため、工事の予定については答えを差し控える」として残り五つのヘリパッド完成を急いでいる。また、2月末までに完成したヘリパッド一基について「米側に提供する予定」とし、すぐにでもオスプレイの離着陸訓練が強行されようとしている。政府―防衛省は何としても座り込み闘争を叩き潰し、高江ヘリパッド建設を強行し、基地機能強化を推し進めようとしているのである。住民と沖縄内外から駆けつけた支援メンバーは、「残り五つのヘリパッド建設阻止」「ヘリパッド撤去と原状回復」を訴え、粘り強い阻止闘争を闘いぬいている。
抗議集会が行なわれた7月16日には、オスプレイ12機を載せた民間運搬船「グリーン・リッジ」が米カリフォルニア州サンディエゴの海軍航空基地「ノース・アイランド」を出港した。運搬船は7月28日から31日までに岩国基地に到着する予定だ。オスプレイは、機体整備やテスト飛行訓練が行なわれた後、普天間基地への配備が強行されようとしている。こうした動きにともない、ゲート前抗議行動に対する権力の介入も日増しに強まっている。例えば大山ゲート前の抗議行動では、宜野湾署が抗議行動に使用する資材にまで口出しするなど、微に入り細に入り圧力を加えてきている。「オスプレイファンクラブ」なる反共ファシストも、毎週のように登場し敵対を強めている。これに対し基地機能停止から基地撤去をめざす沖縄労働者人民は、敵対・介入を撃ち破り10ヵ月に及ぶ頑強なゲート前抗議行動を野嵩と大山の2ヵ所で継続している。昨年9月末のゲート前実力封鎖・占拠闘争を継承する闘いが、オスプレイ追加配備強行の前に敢然とたちふさがっているのである。
オスプレイ配備と基地強化に対する沖縄労働者人民の怒りと闘いを背景として、7月11日には「県」議会でオスプレイの追加配備などに反対する抗議決議が全会一致で採択された。政府はこうした訴えに対し「安全だ」「抑止力の強化だ」と一蹴している。安倍政府の傲慢な手法に、怒りはますます高まっている。
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