1945年8月6日広島に、8月9日長崎に、米軍爆撃機B−29により原子爆弾が投下され、多くの労働者人民がすさまじい放射能と熱線、爆風と猛火によって虐殺された。その中には、日帝に強制連行されていた朝鮮労働者人民、中国労働者人民も多数含まれている。死者は1945年12月末の時点で、広島で約14万人、長崎で約7万4000人に達したと言われている。それ以降今日に至るまで、放射能による白血病、ガンの発症など、「原爆症」の犠牲になる人々が相次ぎ、広島、長崎両市あわせてこれまでに約44万人もの被爆者が亡くなっている。
原爆投下は、敗戦が必至の情勢であったにもかかわらず、「国体護持」=天皇の命乞いの一点で、戦争を継続させた天皇ヒロヒトと日帝支配階級が招いたものであり、米帝からすれば、ソ連の対日占領とプロレタリア革命を阻止し、米帝を軸とする戦後世界支配を決定づけるために強行したものである。
原爆投下から68年、米帝―帝国主義は、階級支配の攪乱要因となる国家や勢力、プロレタリア解放へとつながる労働者人民の闘いを根絶やしにするために、イランや朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を標的とした国際反革命戦争を拡大・激化させている。日帝・安倍極右政府は、日帝が行なったアジアへの侵略戦争と植民地支配の歴史を否定し、改憲―核武装へ、朝鮮反革命戦争―ファシズムへと突撃している。1930年代、天皇制ファシズムに屈服し、侵略戦争に加担し、アジア労働者人民虐殺に自らの手を染めていった日本階級闘争の負の歴史の根底的自己批判―突破をかけて、革命的反戦闘争の前進をかちとろう。
被爆68ヵ年を弾劾し、闘う被爆者(2世・3世)と連帯し、朝鮮反革命戦争突撃粉砕、改憲―核武装阻止、安倍政府打倒に向け闘おう。
闘う被爆者(2世・3世)と連帯し、首相・安倍の「式典」出席阻止へ
首相・安倍が、広島「平和記念式典」、長崎「平和祈念式典」に出席しようとしている。安倍の「式典」出席の目的は、厳戒態勢を敷いて反戦闘争を鎮圧し、戦争責任・被爆責任を追及する被爆者の闘いを圧殺し、原爆犠牲者を「お国のために死んだ英霊」として祀り上げて、新たな戦争と核武装に突き進むことだ。しかも安倍は、2002年に「核兵器や大陸間弾道弾も憲法上問題ではない。小型であればよい」と言い放った核武装論者だ。このような輩の「式典」出席を到底許すことはできない。
日帝は、日米安保強化―戦争準備を推し進める一方で、被爆者を一貫して放置し、切り捨ててきた。原爆症認定制度の審査においても、厚労省は爆心地からの距離や、「放射線起因性」などで機械的に判定を行ない、少しでも判定の基準と違えば即座に認定を却下するなど、いまだに多くの被爆者を切り捨てている。こうした政府・厚労省の態度に被爆者の怒りの声は強まっており、原爆手帳申請の却下に対する訴訟や、原爆症認定訴訟が、長崎、広島をはじめ、各地で取り組まれている。
在韓被爆者に対しては、「在韓被爆者補償問題は日韓条約で解決済み」として放置してきた。1970年、原爆症の治療のため密入国で渡日した孫振斗氏が、1972年、福岡県による被爆者健康手帳交付を求めて提訴、1978年最高裁判決で勝訴した「孫振斗裁判」や、1998年、「帰国を理由に健康管理手当を打ち切ったのは違法」として、大阪府と政府を訴えた「郭貴勲裁判」など、在韓被爆者による裁判闘争により、日帝は、在外被爆者が被爆者健康手帳や、原爆症認定の居住地での申請を可能にするなど、「被爆者援護法」をしぶしぶ改訂してきたが、在朝被爆者に対しては「国交がない」として未だに無視したままだ。
日帝は、被爆者に対し、「戦争による犠牲は、すべての国民がひとしく受忍しなければならない」として「国家補償」を拒否しつづけてきた。かつて昭和天皇ヒロヒトが、「原爆は、広島市民には気の毒であるが、戦争中だからやむをえない」と言い放ったように、「戦争だから天皇や国家のために死ぬのは当然」というのが、日帝の本音なのだ。
「敵基地攻撃能力の保持」を叫び朝鮮反革命戦争―ファシズムに突き進む安倍政府を許してしまえば、かつてのような戦争動員とアジア労働者人民殺戮の惨劇が待つだけだ。日帝の被爆責任・戦争責任を追及し、闘いぬく被爆者(2世・3世)と連帯し、首相・安倍の「式典」出席を阻止しよう。
改憲―核武装を阻止しよう
日帝の改憲―核武装を絶対に阻止しなければならない。「福島第一原発事故」で大規模な放射能汚染を引き起こし大量の労働者人民を被曝させようが、茨城県東海村の加速器実験施設の放射漏れ「事故」が起ころうが、日帝が原発の再稼働や新・増設などの原子力政策を推進するのは、すべて核武装のためだ。
日帝は原爆の材料となるプルトニウムを四五トン(2011年時点)保有している。その量は、長崎型原爆約5600発分に相当する。現在のロケット技術と合わせれば、大陸間弾道弾の製造が可能なのだ。日帝が推進する「核燃料サイクル」計画の中核である青森六ヶ所再処理工場は、原発から出た使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す施設だ。これが本格操業すれば、年間4トン前後のプルトニウムの製造が可能になる。
「福島第一原発事故」により、原発の「安全神話」が崩れ去り、原発の危険性が多くの労働者人民の前に明らかにされて以降、安倍政府は巻き返しのために原発の新設と再稼働を何が何でも行なおうとしている。
青森県大間町では、ウランの代わりにプルトニウムとウランの混合酸化物である「MOX燃料」を炉心全体に用いる世界初の「フルMOX燃料炉」型原発の建設が進められている。一度「大事故」が起これば、その被害規模は福島第一原発の比ではないという危険極まりない代物だ。高速増殖炉「もんじゅ」が破綻するなか、「高速増殖炉でプルトニウムを燃やす展望がまったくないというのに、こんなに大量のプルトニウムを貯め込んで一体どうするつもりなのか」「核兵器以外に使い道がないではないか」という内外の懸念と批判をごまかすために、日帝がひねりだしたのが、ウランを燃料に使用するために設計された軽水炉型原発で、プルトニウムを燃料に使用するという「プルサーマル計画」だ。大間原発は、この計画を本格的に推進することで、破綻した「核燃料サイクル」計画―日帝原子力政策を救済しようとするものだ。その建設を断じて許すわけにはいかない。
電力資本は、「新安全基準」の施行後の7月8日から、北海道電力・泊原発や、四国電力・伊方原発をはじめ、全国の運転停止中の原発の再稼働申請を強行している。「福島第一原発事故」なぞまるでなかったかのように、原発の新・増設と再稼働、果ては原発輸出までやろうとする安倍政府を許してはならない。自らの利潤追求のために原発に固執し、点検作業などで膨大な労働者を被曝させ、使い捨てにしてきた東京電力をはじめとした電力資本を許してはならない。闘う「非正規雇用」労働者たちは、日雇労働者や派遣労働者が危険な原発労働―被曝労働に就かされ、低賃金と無補償で使い捨てにされている現状に怒りを燃やし、電力資本や政府を追及する闘いを開始している。この闘いと結びつき、闘わねばならない。
大間原発の建設を阻止し、全国原発の再稼働を阻止しよう。六ヶ所再処理工場の操業を阻止しよう。高速増殖炉「もんじゅ」の廃止をかちとろう。すべての原発の廃止をかちとろう。日帝の核武装を阻止しよう。
革命的反戦闘争の爆発をかちとろう
世界大恐慌爆発情勢が深化するなか、米帝―帝国主義は、中東反革命戦争の拡大と朝鮮反革命戦争突入の衝動をますます強めている。
「核の脅威」を口実にイランと北朝鮮への攻撃を狙う米帝は、世界で唯一実際に原爆を使用し、「核兵器の先制使用も辞さない」と称して核戦争恫喝を続け、今も世界に数千発の核弾頭を向けている。日帝は、この米帝と「同盟関係」を結び、「核の傘」に入ってアジアに覇を唱え、そして虎視眈々と自前の核兵器開発―核武装を狙ってきた。米帝や日帝に、イランや北朝鮮の「核の脅威」を云々する資格はない。全世界労働者人民にとって、真の脅威は米帝―帝国主義の核兵器であり、日帝の核武装化だ。
日帝は、朝鮮反革命戦争突撃の急先鋒として、天皇元首化、九条破棄の改憲攻撃を前面化させている。自衛隊の強化と、沖縄・名護新基地建設や、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの普天間基地への追加配備の推進など、戦争遂行体制の形成を急ピッチで進めている。名護新基地建設も、米強襲揚陸艦「ボノム・リシャール」とオスプレイの一体運用を見すえたものだ。さらに日帝は、「島嶼防衛」を叫んで、水陸両用車やオスプレイを自衛隊に導入し、海兵隊機能をもつ「水陸両用部隊」を新設することを狙っている。配備先は航空自衛隊・那覇基地ないし先島と言われている。与那国島への「沿岸警備部隊」の配備も狙っている。すべては朝鮮反革命戦争遂行のためだ。
こうしたなかで、右翼ファシストが活性化している。「日本維新の会」のファシスト・橋本は、「従軍慰安婦」問題をめぐり、「慰安婦制度は世界各国の軍が活用した」「慰安婦制度が必要だということは誰にだって分かる」と「従軍慰安婦」問題を平然と居直り、元「従軍慰安婦」の女性たちを再び凌辱するに等しい発言を行なっている。断じて許してはならない。日帝の戦争を賛美し、核武装をがなり立て、在日朝鮮・中国労働者人民への差別主義・排外主義襲撃、闘う労働者人民への反革命襲撃を行なう「在特会」など右翼ファシストどもの敵対を粉砕し、撃滅・一掃しよう。
闘う全世界の労働者人民と連帯し、革命的反戦闘争の大爆発をかちとろう。8・6広島―8・9長崎反戦闘争に決起せよ。
8・6広島反戦闘争
◆「記念式典」粉砕闘争
午前八時 原爆ドーム前
◆広島反戦集会
午前10時 大手町第一公園
(平和公園東隣)
◆主催 8・6広島反戦集会実行委員会
8・9長崎反戦闘争
◆長崎反戦集会
午前9時 梁川公園(浦上駅下車)
◆主催 8・9長崎反戦集会実行委員会
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