反戦・全学連、JR旭川駅頭で決起
反戦・全学連は6月10日、北海道・旭川市で情宣闘争を闘った。
在沖米海兵隊がこの日から始めた実弾砲撃移転演習に対する粉砕行動だ。午前11時、部隊は、青ヘルメットとゼッケンで身を固め、横断幕を掲げてJR旭川駅前に登場する。「米軍の移転演習を許さないぞ」とシュプレヒコールをあげ、すぐさま駅前交差点に接する買物通り公園一帯を制圧する。同志たちはビラと署名板を手に、行き交う労働者人民、被差別大衆に、「実弾砲撃移転演習を粉砕しよう!」「沖縄労働者人民の闘いと連帯して名護新基地建設を阻止しよう!」「普天間基地を解体しよう!」「中東反革命戦争粉砕!」「朝鮮反革命戦争粉砕!」「安保粉砕・政府打倒全国統一行動をともに闘おう!」と訴えた。
「戦争のための基地は、沖縄にも、どこにもいらない」という沖縄労働者人民の闘いが共感を広げ、北海道の労働者人民も移転演習への怒りをもってビラを受け取り、基地の撤去を求める署名に応じていく。安倍政府の改憲攻撃と原発―核武装推進への危機感、批判も高まっている。6月の北海道にしては意外な、気温30度に迫る夏日の下、10代の若い人から赤ん坊を連れたお母さん、そして高齢の人まで、多くの人が署名やカンパをしてくれた。「亡き夫は長崎で被爆し、体験を何度も講演した」という女性もいた。用意したビラと機関紙『解放』、全学連パンフレットを渡し尽くし、2時間半にわたる情宣をやりきった。
北海道警公安の私服デカどもはわれわれの旭川情宣行動に対して一指も触れることができず「なんで旭川に来たんだ、なんでここでやるんだ」と、警備に駆り出されて迷惑だとばかりに泣き言をつぶやくばかりだ。
旭川情宣行動を継続して闘いぬいている成果をもって、革命的反戦闘争の組織化をなんとしても実現していかなければならない。
最大規模の演習で前代未聞の事故が発生
在沖米海兵隊による155ミリ榴弾砲の砲撃は、6月10日午前9時35分に開始された。北海道東部の陸上自衛隊矢臼別演習場における今回の移転演習は、昨年に続いて13回目のもので、演習日程は、6月21日までの日曜日を除く10日間。今回は一個砲兵大隊(430人)、車両約100両、155ミリ榴弾砲12門と、前々回(2010年)以来の最大規模を更新している。
演習が開始されてすぐ翌日の6月11日午前、海兵隊の誤射によって事故は発生した。155ミリ榴弾砲が、演習場を飛び越し、約500メートル離れた別海町の牧草地に、直径約3メートルという大穴をあけて着弾したのだ。住民の憤怒がまきおこったが、15日には、まるで何事もなかったかのように、訓練は再開された。日米地位協定や、移転演習についての日米政府間の合意は、もともと基地周辺住民の利害はまったく考慮されていないシロモノである。それどころか、周辺住民、労働者人民の生活を破壊し、生命をおびやかすことが前提なのだ。矢臼別移転演習では、前回(昨年)も前々回も、白リン弾の使用を原因とする火災事故や、155ミリ榴弾砲が、陸揚げ作業中に牽引フォークリフトからはずれ、暴走の上、輸送業者の車を大破させる事故など、重大事故が繰り返しひきおこされている。しかも、1997年以降、計13回強行された米軍の訓練中、演習場内を通る国道272号の通行止め措置は一切とられていなかったことが今になって(6月12日)発覚したのだ!道、町など自治体は、「抗議が無視された」と無力感をにじませているというが、演習拡大にさんざん協力しておいて今さら何を言っているのだ。
名護新基地建設を阻止せよ!MV22オスプレイの配備、訓練を粉砕せよ
安倍極右政府が成立し、名護新基地建設が一気に進められようとしている。闘う沖縄労働者人民は、普天間基地解体・名護新基地建設阻止の闘いを継続し、昨年9月〜10月には、オスプレイの普天間基地配備を阻止し、基地機能をストップさせる実力闘争を打ちぬいた。沖縄労働者人民の闘いと連帯し、オスプレイの配備、拡大―激化する訓練を粉砕し、日米軍事基地を解体しなければならない。
オスプレイの自衛隊への配備もねらわれている。これをみすえた日米共同訓練が、「島嶼防衛・奪還」を叫んで、米・カリフォルニア州の海隊基地キャンプ・ペンドルトンとサンクレメンテ島で強行されている。2月には陸上自衛隊がオスプレイに乗り、小銃や対戦車砲を持って島に降り立った。6月10日から26日には、陸・海・空三自衛隊が、護衛艦や攻撃用ヘリコプターなどを伴って初めて本格参加し、自衛隊の護衛艦にオスプレイを着艦―格納する訓練も行なわれている。
在沖米海兵隊の移転演習として、オスプレイと自衛隊との共同訓練が狙われている。その候補地として、矢臼別や、北富士、東富士などが浮上している。矢臼別演習場は、日本「本土」で最大の面積(1万6800ヘクタール)をもち、実射訓練場は、最大射程距離18キロメートルだ。そのため離着陸や低空飛行、上空からの射撃などヘリ部隊のさまざまな訓練も可能な演習場として、米軍とともに安倍政府は、矢臼別に白羽の矢を立てているのだ。
矢臼別での移転演習を阻止せよ! 陸上自衛隊・矢臼別演習場を解体せよ!
反戦・全学連は北海道に巣食う反革命革マルのエセ「反戦闘争」を粉砕し、革命的反戦闘争の火柱を断固として打ちたてる決意だ。
6・2海兵隊出撃阻止闘争に決起〈沖縄〉
6月2日、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会は矢臼別における155ミリ榴弾砲の実弾砲撃演習を阻止するため海兵隊出撃阻止闘争に決起した。呼びかけに応えた首里・日雇労働組合の仲間も結集し共に闘った。
正午、パレットくもじ前(那覇)に登場した部隊はただちにビラ撒きを開始する。同志は、「海兵隊の出撃を阻止し、実弾砲撃演習を阻止しよう」「欠陥機オスプレイがわれわれの頭上を飛び回り、F15戦闘機は海上に墜落した。米軍のやりたい放題の訓練を許してはならない。7月オスプレイの追加配備を阻止しよう」「普天間基地解体・名護新基地建設を実力で阻止しよう」「若者が起ち上がれば世の中を変えることができる。地上戦を経験したわれわれウチナーンチュこそが、反戦の声を上げよう」「橋下の究極の差別発言を絶対に許してはならない。橋下と手を組んだ『そうぞう』の下地幹郎も同罪だ。こうした輩たちが安倍極右政府とともに憲法改悪を推進している。改憲を阻止し安倍政府を打倒しよう」「6・16安保粉砕・政府打倒全国統一行動を普天間基地へ進撃するデモとして闘おう」と熱烈なアジテーションを行なった。基地への怒り、戦争への怒りをストレートに表現したアジテーションは多くの市民の心を打ち、次々とビラに手が伸びてきた。
米軍のやりたい放題の訓練が強行される中で、「事件・事故」が頻発している。5月28日、嘉手納基地所属のF15戦闘機が国頭村から59キロ離れた海上に墜落した。墜落したホテル・ホテル訓練区域は日常的に実戦訓練が行なわれ、周辺海域で操業する漁民の頭上で「空中戦」が展開されている。同海域では2006年にもF15が墜落している。政府は今回「人的被害はない」として事態を矮小化しているが、とんでもないことだ。普天間基地ゲート前抗議行動を闘うメンバーは、「パイロットが救助された場所と墜落した場所が数十キロ離れている。戦闘機は猛スピードで飛んでいる。わずか数秒の差で地上に墜落し大惨事となる可能性もあったはずだ」「1994年には沖縄市白川の嘉手納弾薬庫内の黙認耕作地にF15が墜落した。近くでは住民が農作業していた」と訴えている。沖縄労働者人民の抗議に対し、米軍はF15の飛行訓練のたった1日の「飛行停止」で対応した。訓練を再開した30日と翌31日には、「緊急着陸」する事態を引き起こしている。こうした状況の中で在日米軍司令部は、31日付で沖縄の米兵に対して「基地の外での飲酒禁止」という制限を緩和し「缶ビール2本まで飲んでよい」とした。そもそも米兵は、飲酒制限を守っていない。飲酒に絡む「事件」は頻繁に起きている。住民の命や生活なぞ二の次三の次なのである。これについては日本政府も同罪だ。政府―防衛省は、オスプレイの運用に関して「人口密集地上空での飛行」も「基地の外でのヘリモード飛行」も「22時以降の深夜飛行制限」も「確証がない」ととぼけている。なぜわれわれは墜落の危険性にさらされたまま、米兵の暴力におびえながら生きなければならないのか。米軍や政府のなめきった対応を断じて許してはならない。
「日本維新の会」の共同代表である橋下徹の暴言も断じて許しがたい。沖縄に関連して橋下は、「米軍司令官に犯罪を止める方策として『風俗を活用したらどうですか』と進言した」と自慢気に語った。「兵士の性的なエネルギーのコントロールも沖縄が引き受けるべき」と主張したのである。米側の批判が強まったことを受けて橋下は、「誤解を招く不適切な発言だった」と「釈明」し、「私の真意は、多くの在日アメリカ軍兵士は一生懸命誠実に職務を遂行してくれていますが、一部の心無い兵士の犯罪によって、日米の信頼関係が崩れることのないよう、在日アメリカ軍の綱紀粛正を徹底してもらいたい、という点にあります」(5月26日に発表した「私の認識と見解」より)として、米軍と米国民にのみ「撤回とお詫び」を表明した。沖縄労働者人民の批判と抗議に対しては完全に居直り、自らの主張の意図を正当化したのである。沖縄労働者人民は、元「従軍慰安婦」をはじめとするアジア労働者人民と連帯し、橋下発言を徹底弾劾している。
われわれは、反戦・反基地闘争への決起を呼びかけ、約1時間の情宣闘争を貫徹した。青年実は、普天間基地解体・名護新基地建設阻止の実力闘争としての発展を切り拓くべく奮闘する。沖縄―日本「本土」貫く闘いで安保粉砕・政府打倒闘争の爆発をかちとり、安倍極右政府を打倒しよう。
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