北川広和氏が講演
5月25日、日朝連帯活動者会議は「光州蜂起33ヵ年 日朝連帯集会」を亀戸文化センターで開催した。
午後6時半に司会が集会開始を告げ、韓国労働者人民が文字通り死を賭して担いぬいた光州蜂起を紹介し、「光州蜂起の血の敗北を総括し前進する韓国労働者人民の闘いに連帯し、本集会をとおして日朝連帯闘争の前進をかちとろう」と呼びかける。「光州蜂起33ヵ年 日朝連帯集会をかちとるぞ!」「闘う韓国労働者人民と連帯して闘うぞ!」「朝鮮反革命戦争粉砕!」「反北朝鮮―反共・排外主義攻撃を粉砕するぞ!」「ファシストを撃滅して闘うぞ!」と力強くシュプレヒコールをあげ集会が開始される。
集会の最初に「朝鮮半島をめぐる一触即発の危機と韓国民衆の闘い」と題して、講演が行なわれる。講師は、社会科学研究所・「日韓分析」編集長・関東学院大学の講師であり、長年にわたり日韓連帯、日朝連帯の運動を担ってこられた北川広和氏だ。
北川氏は、「朝鮮半島・戦争の危機の背景」「崩壊の危機に直面する安倍政権」「韓国・朴槿惠政権と民衆の闘い」の3点にわたって講演された。
「朝鮮半島・戦争の危機の背景」では、「米韓合同軍事演習は戦争の予行演習だ」として「フォール・イーグル」への米軍のB52戦略爆撃機、核搭載可能なB2爆撃機などを投入した爆弾投下訓練、沖縄配備のオスプレイを動員した上陸訓練、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核施設に入り込んで制圧する演習などの実態を明らかにし、「国連安保理の決議も含め、政治的、経済的、軍事的に北朝鮮を追いつめている」「北朝鮮は重圧に対抗し、対話と平和協定を求めている」。
「崩壊の危機に直面する安倍政権」では、「戦前の軍国主義を肯定・美化する安倍首相の歴史認識が問われている」として、副首相・麻生、「拉致担当相」・古屋、国会議員168人の集団靖国参拝をあげ、安倍の「村山談話をそのまま継承しているわけではない」「侵略という定義は学界的にも、国際的にも定まっていない」とする発言を批判、「『主権回復の日』での『天皇陛下万歳』は戦前の軍国主義復活を狙うものである」と看破。「安倍は、歴史認識に対する批判を封殺し、愛国心を植えつけ、戦前の軍国主義の復活をはかるために居直っている」「中国、韓国、北朝鮮、米国からも強い批判にさらされている」「孤立している安倍政権に攻勢をかけ、打倒していかなければならない」。
「韓国・朴槿惠政権と民衆の闘い」では、韓国・朴槿惠政権と民衆の闘いについて、「韓国の経済成長率は、昨年2・0パーセントであり、物価は10パーセント以上も高騰している。20歳代の失業率は20パーセント、就職はほとんど『非正規職』。こうしたなかで、民衆の闘いは、1つに生存権闘争、2つに反戦運動が闘われている。7月27日には『国際平和行進』がソウルから板門店まで闘われようとしている。韓国で『米朝平和協定を』という闘いは画期的であり、在韓米軍の存在を問う闘いだ。光州蜂起は韓国において反米闘争の幕開けでもあった。そして今、反米闘争が大きく展開されている」と結び、約1時間の講演を終えた。
基調提起と決意表明
日朝活の同志が登壇し基調を提起する。はじめに「光州蜂起33ヵ年にあたって」として、1980年光州蜂起の背景と韓国労働者人民の闘いを紹介し、「光州蜂起の地平を引き継ぎ前進する韓国労働者人民の闘いに、固く連帯し闘いぬかねばならない。階級的国際連帯闘争の前進を切り拓こう。日朝連動するプロレタリア革命へ」と提起する。
「一気に加速し激化する朝鮮反革命戦争突撃」では、「朝鮮反革命戦争突入の危機が加速し、かつてなく煮つまっている」「『フォール・イーグル』が終了し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が『日本海』側に移動し発射準備をしていた中距離弾道ミサイル『ムスダン』を撤収した後も、米・韓は合同軍事演習を行ない、日・米・韓も合同軍事演習を強行している」「朝鮮反革命戦争突入の危機は依然として激化し煮つまっている。日本階級闘争の決戦時が目前に迫っている。革命的反戦闘争の爆発、実力闘争・武装闘争の爆発で朝鮮反革命戦争を粉砕しよう」。
「安倍・自民党の下で加速し、激化する朝鮮反革命戦争突撃」では、「『日本維新の会』と連携しながら、改憲―核武装に突進する安倍・自民党は、一連の北朝鮮の『瀬戸際政策』に対して、憎悪と嫌悪を深め、敵愾心を剥きだしにして朝鮮反革命戦争突撃を激化させている」「安倍極右政府の登場によって朝鮮反革命戦争への決意と、実戦的な態勢が段階を画して一気に構築されている」「反北朝鮮―反共・排外主義攻撃の激化のなかで強行される対北朝鮮『制裁』を断じて許すな」「日帝の戦争責任を追及する闘いを推進し、革命的反戦闘争の爆発を担い日朝連帯闘争の前進をかちとろう」「『在特会』などの天皇主義ファシストを撃滅しよう」。
「朝鮮反革命戦争に突撃する朴槿惠政権と韓国労働者人民の闘い」では、「朴槿惠は、まさに朝鮮反革命戦争を遂行するために登場した政権である。これまで以上に日・米・韓の連繋を強化し、朝鮮反革命戦争へ打って出んとする政権だ」「韓国労働者人民は、就任したばかりの朴槿惠政権との攻防を闘いぬきながら、反戦闘争、労働運動の前進をかちとっている。闘う韓国労働者人民と連帯し、朝鮮反革命戦争粉砕、日朝連動するプロレタリア革命に進撃しよう」。
日朝活の基調提起を参加者の拍手で確認する。
集会の最後は、全学連と全国反戦からの決意表明だ。
全学連の同志は、「自民党・安倍、『日本維新の会』・橋下らは、差別主義・排外主義を煽り、労働者人民を朝鮮反革命戦争に動員しようとしている」「朝鮮反革命戦争とファシズムへの突撃という時代の中で、反革命弾圧や管理・統制の強化をうち破り、革命的学生運動の前進をかちとっていく。全学連は5・11全学連新歓集会をかちとった。〈戦時下の新たな革命的学生運動〉をあらゆる機会をとらえて組織化する」。
全国反戦の同志は、「日帝は、『領土問題』、靖国集団参拝を強行し、差別主義・排外主義攻撃を激化させている。改憲攻撃に突撃し、原発の再稼働・新増設から核武装へと突き進んでいる。こうした攻撃と対決することが日帝足下労働者人民の課題であり、責務だ」「安倍極右政府の朝鮮反革命戦争とファシズムへの突撃に対決し、労働者人民の社会を実現するために闘おう」。
司会の同志が集約提起し、最後にシュプレヒコールで本集会を締めくくった。
|