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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

4・28式典粉砕・基地解体・政府打倒掲げ
沖縄人民解放闘争を闘う〈沖縄〉
(1059号4面)

 与儀公園で集会を開催

 4月28日、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会は、安倍極右政府による「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」を徹底弾劾する闘いとして那覇市内での集会・デモを闘いとった。

 午前10時前に会場である与儀公園・野外ステージを制圧し、公園内でビラ撒きとアジテーションを貫徹した。呼びかけに応えた仲間たちが結集し、11時より集会が開始される。まずはシュプレヒコールだ。「『主権回復式典』を粉砕するぞ!」「日米安保を粉砕するぞ!」「憲法改悪を阻止するぞ!」「安倍政府を打倒するぞ!」「普天間基地を解体するぞ!」「名護新基地建設を阻止するぞ!」「実力闘争で闘うぞ!」「天皇制を打倒するぞ!」「沖縄人民解放を闘うぞ!」。司会が開会あいさつを行ない、つづいて沖縄・首里日雇労働組合の仲間より連帯あいさつを受ける。「沖日労は戦争反対・基地反対で闘う。今日は那覇市内のデモを断固闘おう」と訴えると全体から拍手が沸き起こった。

 闘争基調が提起される。まず、「『国体護持』=天皇制の維持のための『捨て石』として沖縄戦が強制され、そのもとで住民の命はあまりにも軽く切り捨てられた」「敗戦後も天皇と政府の基本姿勢は変わらない。1947年、ヒロヒトは『米国が沖縄その他琉球諸島の軍事占領を続けるよう希望する』との『天皇メッセージ』を発し、自身の命乞いと日本『本土』の独立のために積極的に沖縄を切り捨てた。この『天皇メッセージ』を条件として講和条約が締結され、沖縄は米軍政下に叩き込まれた」「『銃剣とブルドーザー』によるすさまじい土地強奪が行なわれた。労働者人民はまったくの無権利状態におかれ、抵抗すれば容赦ない弾圧が加えられた」と4・28「屈辱の日」の原点が明らかにされた。次に、「安倍極右政府は、朝鮮反革命戦争突入をみすえ、沖縄統合支配をより凶暴に推し進めている。そのテコとして、〈4・28〉を『主権回復の日』と位置づけて最大限活用しようとしている」「4月5日、日・米両政府は『嘉手納以南の基地の統合計画』を発表した。これを安倍は『成果』として押し出し『負担軽減』としているが、内実はほぼすべてが『県内移設』条件付きの基地の統合・強化策である」「3月22日、安倍政府は沖縄『県』に辺野古『埋立申請書』を提出し、強引に手続きに入った。(提出状況は)労働者人民の反撃に心底恐怖しつつ、とにかく既成事実を作って屈服を迫ろうという、使い古された小汚いやり口である」「4月18日には、地対空誘導弾パトリオット・ミサイル(PAC3)が那覇基地と知念分屯基地に運び込まれ、両基地に2基ずつ配備された。与那国島への地上部隊配備も進められている」と安倍政府の攻撃を具体的に示した。そして、「安倍の恫喝に対し、辺野古海域の埋め立て受け入れを表明するタイミングをはかるだけの知事・仲井真を踏みしだく断固たる闘いが問われている」「内的格闘を回避し、結局は実力闘争の拡大を制動してきた『島ぐるみ』にのみ集約される既成の運動の限界を踏み越え、実力闘争の拡大・発展を切り拓こう」「警察権力の庇護のもとに敵対を続けている極悪な右翼ファシストを撃滅しよう」と闘いの課題を明らかにした。

那覇市内デモを闘う

 最後に、青年実が決意表明を行なう。「われわれは世界大不況の下で生活苦を強制されている。日雇い労働を続ける仲間や、職を失って野宿を強いられている仲間たちが多くいる。また住居はあってもアルバイト、派遣労働、契約社員と言った不安定就労を強制される沖縄人労働者が増え続けている。軍事基地の重圧のもとで、劣悪な労働環境を強いられ、全国一の失業率・低賃金・低所得におかれるわれわれに対する極限的な差別として、安倍政府は首都東京で4・28『記念式典』を開催しようとしている。われわれはこの暴挙を絶対に許すわけにはいかない」「圧倒的なデモで市内を制圧し、労働者や学生にともに闘いに起ちあがることを訴えよう。1972年『返還』時、われわれの先輩たちは青ヘルメットの100人のデモを闘った。そうした闘いをつくっていこう」「東京でも闘う仲間たちが式典を糾弾するデモにうって出ようとしている。ともに連帯し、全力で闘おう」と力強く決意を明らかにすると、会場内外から大きな拍手が沸き起こった。

 正午前、青ヘルと青ゼッケンで身を固めた仲間たちが横断幕を先頭にデモにうって出る。「『記念式典』を粉砕しよう」「すべての軍事基地を解体しよう」「安倍政府を打倒しよう」と断固として訴えるデモ隊に注目が集まった。市民が集まる場所では適時マイクアピールを行なって闘いへの決起を呼びかけ、「県」庁前の「県民広場」までデモ行進をおこなった。

 この日、宜野湾海浜公園屋外劇場において「4・28政府式典に抗議する『屈辱の日』沖縄大会」が開催され、1万人超が結集した。沖縄労働者人民の政府への怒り、基地への怒りが拡大する一方で、安保容認・基地容認の推進派の本音が全面化しつつある。衆院議員・西銘恒三郎や参院議員・島尻安伊子が相次いで辺野古推進を表明し、下地幹郎率いる「政党そうぞう」は、7月参院選に向けて「日本維新の会」と96条改悪や辺野古推進を盛り込んだ政策協定を結ぶに至っている。これらは根っからの推進派が「推進」と言ったに過ぎないが、反戦・反基地闘争に打撃を加え分断・破壊を意図した動きを断じて許してはならない。

 正念場の闘いとして問われているのは、普天間基地解体・名護新基地建設阻止の実力闘争を拡大・発展させることであり、推進派・誘致派の闘争破壊を撃ち破り勝利の展望を切り拓くため闘う団結をつくり出していくことである。われわれは、昨年9月末オスプレイ配備阻止に向けて基地機能停止を強制した普天間基地ゲート前封鎖―占拠闘争を継承し、それを上回る闘いを構築するため奮闘する。そのため思想的・実践的な格闘を深め、組織化の前進をかちとる決意である。沖縄―日本「本土」貫く団結を強化し、沖縄人民解放闘争の勝利の展望をつかみ取ろう。安保粉砕・政府打倒闘争の爆発を切り拓こう。