(一)
6月14日―16日、6・15闘争実行委員会は安保粉砕・政府打倒全国統一行動を闘う。すべての闘う労働者人民が結集し、ともに闘うことを訴える。
世界大恐慌爆発情勢が煮つまっている。ユーロ圏の債務危機が拡大し、米帝・日帝も巨額の財政赤字を抱えこみ、そのツケを解雇、賃下げ、「非正規雇用」の拡大、社会保障の切り下げで労働者人民に犠牲をおしつけ、延命を図ろうとしているのだ。全世界で資本主義に対する怒りの闘いが激化し、その闘いの鎮圧のために米帝―帝国主義による国際反革命戦争がいっそう拡大しようとしている。全世界を席巻する労働者人民の闘いと連帯し、日帝足下においても革命的反戦闘争をまきおこしていかなければならない。
本年6・15闘争の第1の課題は、中東反革命戦争粉砕の革命的反戦闘争を大爆発させることだ。
米帝は「対テロ戦争」と称してアフガニスタンへの反革命戦争に踏み込んだ。しかし、開戦から10年以上を経てもアフガニスタン労働者人民の頑強な反帝武装闘争への決起によって米帝―帝国主義は「ドロ沼」の戦況を強いられ続けている。そして今や、膨れ上がる戦費と占領部隊や国内で拡大する厭戦気分に押されて打ち出した「2014年までの戦闘任務の終了と治安権限委譲」を進め、アフガニスタンから一日も早く撤退することが唯一の目的となっているのだが、この「出口戦略」も破綻が明らかだ。
米帝戦闘部隊が撤退したイラクでは政府機関などに対する武装闘争が再燃し、イラク情勢は安定するどころかイスラム教シーア派とスンニ派の宗派間対立が激化し、不安定化するばかりだ。対イラク反革命戦争開戦からの10年間で18万人の死者をもたらしたこの戦争で破壊された労働者人民の生活基盤は打ち捨てられたままで北部・南部など石油資源をかかえる一部の地帯での開発が進められるばかりなのだ。
中東―アラブ諸国全域で巻き起こった労働者人民の決起に恐怖する米帝―帝国主義は内戦状態に陥っているシリアへの反革命介入を強めている。しかし、帝国主義による中東反革命再編に対してはパレスチナ労働者人民を先頭に不屈の闘いが燃えさかっている。
「核開発疑惑」を口実とした米帝―帝国主義による対イラン反革命戦争の危機がたかまっている。その急先鋒がイスラエル・シオニストだ。イスラエルは「イランが世界的な脅威である」と宣伝し、イランへの先制攻撃を狙っている。
日帝による中東への自衛隊派兵、対イラン反革命戦争への参戦を粉砕し、革命的反戦闘争をまきおこしていかなければならない。
(二)
本年6・15闘争の第2の課題は、朝鮮反革命戦争粉砕の革命的反戦闘争を大爆発させることだ。
朝鮮反革命戦争突入の危機が一気に加速している。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による「弾道ミサイル発射実験」、「地下核実験」に対して日・米・韓を先頭に、北朝鮮への「制裁」強化が進められている。3月からは米韓合同軍事演習「フォール・イーグル」「キー・リゾルブ」が連続して強行された。この軍事演習に反発する北朝鮮が中距離弾道ミサイル「ムスダン」の発射準備の兆候をしめすと、日・米・韓はすぐさま朝鮮半島からグアムまでの空海域での監視とミサイル迎撃態勢に突入した。安倍政府は4月7日に自衛隊に対して「ミサイル破壊措置命令」を下命し、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)搭載のイージス艦二隻を「日本海」に配備し、地対空誘導弾パトリオット・ミサイル(PAC3)を東京・市ヶ谷の防衛省等への移動配備と、沖縄への常時配備を強行した。
朝鮮反革命戦争の危機が進行する中、韓国大統領に朴槿恵が就任した。この朴政権発足下では「国家保安法」を使っての「全国教職員労働組合(全教組)」への弾圧をはじめとする弾圧がかけられているが、韓国労働者人民は、労働運動の前進を切り拓き、朴政権を追いつめる闘いが爆発している。韓国労働者は、「非正規職労働者」の闘いを先頭に「整理解雇撤廃」「解雇撤回・職場復帰」をかちとる闘いを軸に、資本と朴政権に対決している。米韓軍事演習の最中には米大使館前で演習中止を要求する集会がうちぬかれ、済州海軍基地建設阻止の闘いはほぼ連日にわたる実力攻防として展開され、弾圧をはねのけながら不屈に闘いぬかれている。「独島(竹島)問題」や靖国神社参拝に対して日帝の戦争責任追及の闘いも爆発している。
朝鮮反革命戦争突入時は日本階級闘争の決戦時だ。反北朝鮮―反共・排外主義煽動を打ち破って、「在特会」など、右翼ファシストを撃滅し、朝鮮反革命戦争粉砕の革命的反戦闘争を闘いとっていかなければならない。
(三)
本年6・15闘争の第3の課題は、改憲―核武装に突き進む安倍極右政府を打倒することだ。
安倍政府が発足してから6ヵ月が経過した。首相・安倍は衆院選直後から、改憲を公言してきた。現在、改憲の焦点となっているのはさし当たっては「96条改正」だ。つまり改憲の発議に必要な「衆参両院の総議員の3分の2以上の賛成」を過半数へと緩和することだ。この改憲手続きの緩和に対して「日本維新の会」、「みんなの党」は自民党と同調している。
これら96条改憲派は衆院ではすでに3分の2を超える議席を占めているが、参院では「96条改正」に慎重な民主党が第1党となっている。このため首相・安倍は「参院選でも堂々と、96条改正を掲げて戦うべきだ」と発言し、7月の参院選では96条を争点にすえて改憲攻撃を激化させようとしている。結党以来、改憲を党是としてきた自民党にとって「96条改正」はあくまでも改憲の序の口にしかすぎない。
昨年4月に公表している自民党の「憲法改正草案」では天皇を「国家元首」と位置づけ、国旗と国歌の条文も第1章に据え「尊重しなければならない」と規定している。そして、憲法尊重を国民の義務に据えている。憲法の役割である国家権力への規制を後退させ、逆に人権を規制する規範として憲法のあり方を180度転換させようというのだ。9条においては2項の「戦力不保持」の規定を削除して、新たに「国防軍」の創設、軍事審判所の設置を規定している。
自民党の改憲攻撃とは天皇元首化、9条=「戦力不保持」の破棄、「集団的自衛権」を含む交戦権を認めて、自衛隊を「国防軍」として日米安保の下、朝鮮反革命戦争をはじめ国際反革命戦争に突撃していく国家体制を作り出すことなのだ。
(四)
安倍は首相に返り咲いて早速、11年ぶりに防衛省予算の増額に踏み切った。そして「集団的自衛権行使」を認める解釈改憲を目指している。「集団的自衛権行使」を核として日米防衛協力の指針の見直しにむけて日米外交・防衛当局の実務者協議が積み重ねられている。
自衛隊はこの間、米軍との間で「島嶼防衛」と称する共同軍事演習をくり返してきた。北朝鮮の「核実験」「ミサイル発射」に対してはPAC3、イージス艦の実戦配備に踏み込んできている。とりわけ沖縄においてはPAC3の常時配備に移行し、自衛隊の南西配備強化も進めようとしている。沖縄では米軍普天間基地にすでに配備されたオスプレイが米韓合同軍事演習にも参加し、米国防総省は新たに12機のオスプレイを普天間基地に配備する方針を決めている。そして、名護市辺野古での新基地建設の攻撃が安倍政府によって急ピッチで進められようとしている。3月22日、日帝防衛省は沖縄「県」に対して辺野古沖の「公有水面埋立許可申請」を強行した。
昨年9月〜10月、オスプレイ配備に対して沖縄労働者人民は普天間基地ゲートを封鎖に追い込む闘いに起ち上がっている。こうした沖縄での反戦・反基地・反安保の闘いに恐怖する安倍政府は沖縄にとっては「屈辱の日」でしかない「4・28」を「主権回復の日」として記念式典を強行している。
排外主義攻撃が激化している。「在特会」ら右翼ファシストが活性化し、「在日韓国・朝鮮人を殺せ」と叫び「嫌韓デモ」をたびたび繰り返している。こうした排外主義攻撃を背景に、安倍政府は天皇と日帝の戦争と植民地支配を開き直り、「教科書検定制度」の改悪、「95年村山談話」の破棄などを狙い、閣僚・国会議員らが大挙して靖国神社に参拝を強行しているのだ。
野田前政府によって福島第1原発事故後、再稼働に踏み切った大飯原発、そして工事を再開した大間原発に続いて、安倍政府は停止中の原発の再稼働、新設を策動している。さらに、首相・安倍は5月上旬、原発企業の経営陣を従えて中東を歴訪し、トルコ、アラブ首長国連邦との間で原子力協定を締結、原発輸出を決定している。
改憲―核武装に延命をかける安倍政府を日帝足下労働者人民の実力・武装の闘いで打ち倒していこう。
今こそ、日帝足下労働者人民の怒りを組織し、安倍極右政府打倒・日帝国家権力解体へと進撃しよう。すべての闘う労働者、学生は6・15闘争実行委員会の旗の下に結集し、6・14―6・16安保粉砕・政府打倒全国統一行動に起ち上がろう。
6・14-16
中東反革命戦争粉砕! 朝鮮反革命戦争粉砕! 大間原発建設阻止! 名護新基地建設阻止!
安保粉砕・政府打倒全国統一行動
・東京 6月16日 正午 恵比寿公園
(山手線・地下鉄日比谷線恵比寿駅下車)
・大阪 6月15日 正午 靭公園
(地下鉄中央線・四ツ橋線本町駅下車)
・福岡 6月14日 正午 須崎公園
(地下鉄天神駅下車)
・沖縄 6月16日 午前11時半 宜野湾市野嵩・まつのおか児童公園
主催 6・15闘争実行委員会
(呼びかけ 全国寄せ場交流会/全国学生社会思想研究会連合)
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