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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

3・25―26「埋立申請書」提出弾劾! 名護新基地建設阻止!対沖縄防衛局抗議闘争に決起 〈沖縄〉(1055号6面)

 抗議集会に150人が結集

 3月22日午後3時40分ごろ、沖縄防衛局は名護漁業協同組合から取りつけた「埋立同意書」を添付した「辺野古埋立承認申請書」を「県」に提出した。「新基地建設反対」という沖縄労働者人民の要求を踏みにじって、「埋立申請」を強行したのである。怒りに燃える沖縄労働者人民は、週明けの3月25日と26日の2日間にわたって、「基地の県内移設に反対する県民会議」の呼びかけのもと対防衛局抗議闘争を闘いぬいた。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会も結集しともに闘いぬいた。

 3月25日午前9時、沖縄防衛局(嘉手納町)に結集し、玄関前を制圧してシュプレヒコールを行なう。「『埋立申請』を撤回せよ」「新基地建設を断念せよ」「普天間基地を返せ」とシュプレヒコールを叩きつけた。一部のメンバーは建物内に陣取って職員と対峙し、ハンドマイクの警告音を建物内に響かせるなどして抗議の意思を示した。

 「県民会議」共同代表の一人である高里鈴代氏は、「前局長・田中は『レイプする前にレイプすると言いますか』と言った。そして、防衛局はそれを追認し1昨年12月28日に『環境アセス評価書』の提出を強行した。今回も『県』への連絡とほぼ同時に『埋立申請書』を詰めたダンボール箱を投げ入れていった」と防衛局を徹底弾劾した。同じく共同代表である「ヘリ基地反対協」の安次富浩氏は、「『埋立申請』は北部土木事務所(名護市)2階の維持管理班に届けられることになっていたが、そこにはマスコミや市民がいたため、防衛局はそれを避けて3階に上がり庶務班に提出した。しかも、隣の用地班から入って室内を通り庶務班に入った。事務所さえ戸惑う中、『県海岸防災課』から庶務班に『防衛局から提出すると連絡が来ている』と電話があり、やっと庶務班が印を押した」と強行提出の実態を暴露した。これが防衛局の繰り返してきた「県民の理解を得る努力」の正体である。さらに安次富氏は、「われわれが指摘してきた埋立土砂の問題について、防衛省はそれを『環境アセス』から外すため専門家会議を開いていた。言語道断だ。安倍政府のやっているデタラメさを明らかにし、辺野古に基地建設させない」「安倍政府を打倒しよう。怒りを共有し、闘いに勝利しよう」と断固として訴えた。

 普天間爆音訴訟団の団長である島田善次氏は、「あるのは行動のみ」と決意を示し、大山ゲートで早朝抗議行動を闘うメンバーは「普天間基地を撤去させる。軍隊も基地もいらない。そのためにあきらめずに今後も直接行動でがんばる」と訴えた。最後に、「沖縄平和市民連絡会」の城間勝氏がマイクを握り、「普天間基地のゲート前行動は6ヵ月目に入った。絶対にあきらめない、これがわれわれの合言葉だ」「政府がこれまでやってきたことを詰め込んで行なわれたのが『埋立申請』の提出だ。『埋立申請』を怒りの炎で焼き尽くさねばならない」と訴え、「団結ガンバロー」で抗議集会を締めくくった。集会後、闘うメンバーは座り込みに入り午後5時まで闘いぬいた。

名護新基地建設阻止の実力闘争を

 翌26日も同じく午前九時に結集し、抗議集会を行なう。島田善次氏は、「普天間基地撤去の運動は1979年から始まった。基地司令官は『平和のために沖縄に来ている』と説明したが、われわれはその『平和』の前に死んでしまう」と語った。嘉手納爆音訴訟団のメンバーは「沖縄の民衆がこれからもずっと苦しんでいくことを認めることはできない。辺野古の海殺しは断じて許せない」と訴えた。集会後、防衛局の嫌がらせと対峙しつつ座り込みなどを貫徹し、すべての行動を終えていった。

 安倍政府は、誘致派を活用して「地元の容認」を演出する一方で、阻止闘争はおろか抗議すら封じ込めるかたちで「埋立申請書」の提出を強行した。沖縄労働者人民の頑強な反戦・反基地闘争を分断・破壊し、名護新基地建設を強行する「埋立申請書」提出を徹底弾劾しなければならない。

 提出された申請書類は、埋立工事の期間を「5年」とし、160ヘクタールに及ぶ埋立に必要な土砂を「2100万立方メートル」と記載している。埋立土砂のうち外部から調達する1700万立方メートルは10トントラック340万台分、沖縄の年間海砂採取量の十数年に相当する膨大な量だ。沖縄労働者人民は「環境影響評価(アセスメント)」手続きにおいて、埋立土砂の調達計画が不明な点などを指摘し追及してきた。これに対し防衛局は何も答えずじまいだった。むしろ防衛局は、問題への追及を逃れるために「アセス対象から外す」ことだけに汲々としていたことは安次富氏が暴露した通りだ。名前も出せない「専門家」を動員して、沖縄労働者人民をだまし反発を封じる作戦を練っていたのである。これが政府の繰り返す「沖縄の理解を求める」の正体である。抗議集会を闘ったメンバーが語ったように「唾を吐いて、蹴っ飛ばしておいて『理解せよ』とはどういうことか」。決して許してはならない。

 「県」は提出された「申請」を粛々と受理した。政府は知事・仲井真に年内の可否判断を強く迫っている。

 安倍政府の凶暴な新基地建設攻撃に対し、実力闘争で闘うことがこの攻撃を撃ち破る道である。それこそが、安倍政府を追いつめ普天間基地解体・名護新基地建設阻止をかちとる唯一の道である。あらゆる制動をはね返し実力闘争を拡大・発展させることができるか否か、ここに名護新基地建設をめぐる「正念場」の闘いの帰趨がかかっているのだ。昨年、基地撤去をめざす沖縄労働者人民は、通り一遍の抗議集会や要請行動では何も獲得できない、何一つ展望を見出すことができないとして、基地機能停止でオスプレイ配備を阻止する普天間ゲート封鎖の実力闘争を呼びかけ、断固として闘いぬいた。基地解体に向けた闘いは今なお頑強に維持されている。われわれは闘いの現場に執着する。政府が行なってきた数々の卑劣な所業を暴き出し、青年労働者・学生を組織する。反革命弾圧にひるむことなく実力阻止闘争を担いうる内戦勢力を形成する。沖縄―日本「本土」貫く闘いと団結を強化し、安保粉砕・政府打倒闘争へ進撃しよう。