北区昭和町区民センターで交流集会
2012年12月2日、東京都北区昭和町区民センターにおいて第31回反安保全国労働者研究交流集会が開催された。
午前10時、全国から戦闘的労働者が続々と結集し、第31回反安保全国労働者研究交流集会の開会が宣言される。「全世界で起ち上がる労働者人民と連帯し、日帝足下、革命的労働運動の巨大な闘いを作り上げていく方針と体制を確立しよう。集会への集中と熱い議論で本集会の成功をかちとろう」と開会宣言が発せられ、シュプレヒコールが高らかに響きわたり、集会が開始されていく。
最初に、闘う諸団体、個人から連帯あいさつが次々とおこなわれる。
全国寄せ場交流会は「福島原発の事故現場では、下請け労働者への被曝隠しや『偽装請負』などが横行している。労働者の命は虫ケラのように扱われている。野宿労働者への襲撃・虐殺が起こっている。こんな資本主義社会の中で、黙って野垂れ死にするのはごめんだ。ぶっ潰さなければならない」「今、寄せ場労働運動がかちとってきた『やられたらやり返せ』という闘いの地平をすべての労働者に突き出し闘うべき時が来ている。越年・越冬闘争の成功をかちとり、『反戦、仕事よこせ』の闘い、天皇主義右翼ファシストとの闘いの地平を発展させ闘いぬく」と連帯挨拶をおこなった。
革命的部落解放戦線は、「東京高検は未だ無実の証拠を隠し続け、東京高裁は再審棄却を狙っている。部落解放同盟内社民・こえ派による狭山闘争の幕引きを許さず、石川氏の檄に応え、狭山闘争の歴史的勝利にむけ最先頭で闘いぬく」「ファシズム融和運動を許さず、全国水平社の差別徹底糾弾の闘いの地平を引き継ぎ、革命的部落解放運動の飛躍と前進を実現しよう。『人権委員会設置法』の制定を阻止しよう」「弾圧を恐れず、プロレタリア革命の大道を突き進み、資本主義に終止符を打つ闘いに突き進もう」。
闘う諸団体から熱い連帯あいさつ
革命的「障害者」解放戦線は、「『障害者自立支援法』が『障害者総合支援法』に変わろうとしている。しかし、介護を商品化するという本質は何も変わらない。こんな法律はいらない。『障害者』の『自立と解放』をかちとっていく」「『心神喪失者等医療観察法』粉砕、刑法改悪―新たな保安処分導入を粉砕しよう」「オスプレイの配備をはじめ戦争に向けた攻撃を許さず闘う」「全障連の歴史的地平を継承・発展させ、全国『障害者』解放運動共闘会議の結成をかちとる。『障害者』差別糾弾闘争を前進させ、革命的『障害者』解放運動を闘いぬく」。
日朝連帯活動者会議は、「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の『人工衛星打ち上げ』に対して、日帝は『弾道ミサイル破壊措置命令』を発し、戦闘態勢を敷き、朝鮮反革命戦争の予行演習を繰り広げようとしている」「『日本維新の会』や自民党が改憲を叫び、選挙を通してファシズムが急接近している。反北朝鮮―反共・排外主義煽動を許さず闘いぬこう」「朝鮮反革命戦争突入時は日本階級闘争の決戦時だ。革命的反戦闘争の爆発で朝鮮反革命戦争を粉砕しよう」「元『従軍慰安婦』の闘い、『非正規雇用撤廃』を実力で闘う韓国労働者人民、在日朝鮮労働者人民と連帯し、日朝連帯闘争の前進をかちとる」。
全国反戦は、「衆院解散―総選挙の中で、どの政党も戦争政策を競い合い、ファシズムへと急展開している。今こそ未来を切り拓いていく闘いが求められている」「オスプレイ配備阻止を闘う沖縄労働者人民の闘いに連帯し、オスプレイの低空飛行訓練阻止を闘う。基地解体・帝国主義軍隊解体に決起する」「『復興費』の流用をはじめ、被災労働者人民を踏みにじり、増税や社会保障費の切り捨てに走る政府に怒りを叩きつけ、政府打倒・日帝国家権力解体へと進撃しよう」「革命的反戦闘争の爆発で朝鮮反革命戦争突撃を粉砕しよう」。
全学連は、「朝鮮反革命戦争、対イラン反革命戦争の情勢が煮つまっている。日帝は『中国・北朝鮮の脅威』をがなりたて、全世界で戦争をしていくために自衛隊の強化を推し進めている」「沖縄労働者人民と連帯し、朝鮮反革命戦争粉砕の革命的反戦闘争を闘う。核武装のための原発再稼働を許さず、現地実力闘争で闘おう」「『領土問題』を利用した排外主義煽動を許さず、ファシストを撃滅しよう」「資本のための大学づくりが進行し、分断と競争が強化されている。全国大学で大学祭をかちとった地平を推し広げ、闘う学生を全学連に組織し、国家権力打倒、プロレタリア解放へと闘いぬく」。
連帯の挨拶の最後に革命的労働者協会が発言にたつ。「総選挙を通し、国会は『大政翼賛会』へと突き進み、戦争とファシズムへの本格的時代が迫っている」「われわれは澎湃たる革命的決起の時代を築かねばならない。翼賛国会を粉砕し国家権力を解体する決起なくして労働者に未来はない」「人類史上かつてなかった失業と貧困・飢餓をもたらしている資本主義を打ち倒すのがわれわれの仕事だ」「われわれは大飯原発再稼働阻止の現地デモを連続して闘い、沖縄では沖日労を先頭に普天間基地への実力進撃デモを闘った。その闘いが大衆的実力闘争として確実に発展してきた。鋭い実力闘争は必ず労働者人民を突き動かす」「戦争とファシズムへの突撃を粉砕する一点突破の闘いをやりぬこう。反安保労研と全労交がその先頭で、労働者の魂を揺さぶる闘いを担っていこう」「『連合』・全労連を突破する革命的労働運動の発展、飛躍をかちとろう。資本制生産様式の変革と階級の最終的廃止をかちとろう」。
すべての連帯挨拶に会場からは熱い拍手が響き渡った。
全国センター幹事会が基調提起
次に、集会基調案が反安保労研全国センター幹事会から提起された。総括、情勢、方針が読み上げられ、第31回反安保全国労働者研究交流集会の位置と任務が明らかにされた。
「世界大恐慌爆発情勢が深化し、ブルジョアどもの攻撃が強まるなか、世界の労働者人民は資本との非和解性を自分の肌でつかみとり、軍隊、警察との体を張った闘いに決起している。日本労働運動も遅れをとっていてはならない」「全労交は、『連合』、全労連を超える日本労働運動の新たな結集軸の建設を目的に結成された」「全労交の結成をうけ、今こそ『反戦・反合理化・反ファシズム』を掲げて出発した反安保労研運動の一切の蓄積を階級的革命的全国統一センターの建設へと結実させねばならない」「決戦を決戦として闘うことなく敗北を繰り返してきた『戦後労働運動』の不徹底さを突破する革命的労働運動の建設にむけた巨大な前進をかちとっていこう」「世界大恐慌爆発情勢下の革命的労働運動は、『格差解消』要求や『節度ある資本主義』要求運動を突破し、資本制生産様式そのものの廃絶を目指すものでなければ、分断と敗北は必至だ」「大飯原発再稼働阻止の現地闘争、オスプレイ配備阻止の普天間基地ゲート前での実力攻防、ソマリア沖派兵、ゴラン高原派兵、米海兵隊の実弾砲撃移転演習などに対決して闘ってきた地平をさらに拡大し、職場生産点からの革命的反戦闘争への決起を拡大させよう」「公務員労働運動を最後的に解体することを核心とする『公務員制度改革』攻撃を官民貫いた地区共同の闘いで粉砕しよう」「『九割非正規化』攻撃が進行し、『雇い止め』『派遣切り』で不断の失業―使い捨てが進行している。『戦後労働運動』はこれにまったく無力である。『連合』は『非正規雇用』労働者の闘いを制動するものへと転落している。この現状を突破することが革命的労働運動建設にとっては焦眉の課題である」「『日雇派遣』を禁止するとした『労働者派遣法』が施行されたが、『日雇派遣』は温存されている。『人身売買法』である『労働者派遣法』そのものを撤廃しなければ問題は何も解決しない」「『直接雇用』『無期限雇用』の原則を資本に強制する『正規』―『非正規』を貫く団結の形成にむけて、『非正規争議』に集中してきた地平をさらに拡大し、全国で地域連合労組運動のさらなる前進を実現していこう」「『改憲』、『核武装』を叫ぶファシスト・石原や大阪で教育統制―労働運動破壊攻撃を強行してきた橋下ら『日本維新の会』が国政に進出し、ファシズムへの急接近がはじまっている」「強まる『日の丸』『君が代』強制攻撃を許さず、教育の国家統制攻撃と対決し、2013年卒・入学式での『君が代』不起立闘争の爆発をかちとろう」「『反戦・反失業』を基調に寄せ場労働運動のさらなる前進をかちとっていこう」「越年・越冬闘争の爆発をかちとろう。寄せ場春闘集中行動に勝利しよう」「被曝労働を告発する労働者に連帯し、原発廃止にむけて闘う原発労働者の決起と組織化をかちとろう」「フィリピントヨタ労組支援の闘いの地平を拡大し、国際連帯の闘いを強めていこう」「被差別大衆の自主的解放闘争と結びつき闘いぬこう」「資本主義打倒にむけた闘いでは労働者にゼネスト―工場占拠、街頭制圧の指令を発する階級的革命的全国統一センターが必要だ。全労交はこの階級的革命的全国統一センターの建設を目指して結成された。『連合』、全労連を突破して闘う労働者の大衆的決起を組織する全労交の前進・拡大にむけ奮闘しよう」「2013年反戦・反合・政府打倒春闘の爆発をかちとろう」「全労交の春闘討論集会を実現しよう」。
闘う基調が満場の拍手で確認された。
産別分散会と新事務局体制
基調提起の後、反安保労研沖縄センターと反安保労研宮城県センターから決意表明が行なわれた。
反安保労研沖縄センターは、「われわれはオスプレイ配備阻止の闘いに最先頭で決起し、普天間基地5ヵ所のゲートを完全に封鎖し、基地機能をストップさせることに成功した」「実力闘争を放棄した部分を尻目に、沖日労を先頭にしたわれわれこそが激闘をやりぬいた」「沖縄の反戦・反基地・反安保をやりぬくのはわが沖縄センターだ」「沖縄人民解放闘争の最先頭で、オスプレイ撤去、普天間基地解体、名護新基地建設阻止、高江ヘリパット建設阻止を闘う」「その闘いの只中で、沖縄人青年労働者の結集をかちとる」と決意を明らかにする。
反安保労研宮城県センターは、「被災地では工事が始まらない、瓦礫処理が進まないという困難な状況が続いている」「われわれは被災者支援と労働相談を粘り強く行ないながら、被災地の労働組合として、政府の『復興政策』―被災者切り捨てを許さず、困難を分かち合い闘ってきた」「福島第一原発の『事故』を受け、反原発の闘いを強化してきた。大間原発の建設を許さない。女川原発の再稼働を断固阻止する」「王城寺原での実弾演習阻止を闘い、震災への派遣で一定の『評価』を受ける自衛隊の真の姿を暴露していく」「『復興』関連の仕事があっても、多くが低賃金の『非正規雇用』、『不安定雇用』だ。『非正規雇用』労働者の組織化を軸に、労働者の団結を組織し闘いぬく」と決意を表明する。
昼食休憩をはさみ産別分散会が、寄せ場・日雇い、地域合同労組運動(生協)、民間、公務員に分かれておこなわれた。集会基調案と作成された資料や参加者からの報告を元にして活発な討論がかわされ、総括と方針論議が進められた。
産別分散会の終了後、主会場に再結集し、産別分散会の報告が行なわれた。集会の最後に、役員体制の紹介と幹事会から「本集会で確認された闘いの方針をもって、地域職場に分け入り、労働者の怒りを組織しよう。2013年の闘いに団結を固め進撃しよう。その先頭で幹事会は闘う」との決意を受け、当面の行動提起を確認。最後に、全員でシュプレヒコールとインターナショナルを斉唱し、2013年の闘いに向けた決意を固め閉会した。 |