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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

2012―2013年福岡日雇い越年・越冬闘争への参加―協力を呼びかけます(1042号4面)

 すべての日雇い・野宿の仲間たち! その闘いに心を寄せるすべてのみなさん!
 おれたち福岡・築港日雇労働組合(福日労)は、「ひとりの野垂れ死にも許さず、生きてやりかえす」ために、きたる12月31日から、明治公園を拠点に、福岡日雇い越年・越冬闘争に取り組みます。そのために、すでに11月30日には、「2012―2013年福岡日雇い越年・越冬闘争実行委員会」を結成しています。「実行委員会」のもと、成功に向けてともに奮闘されるよう呼びかけます。

 衆院が解散し総選挙を迎えようとしていますが、民主党と自民党との間に、政策の差はほとんどなくなっています。オスプレイの普天間配備をはじめとした日米安保の強化、原発の維持―原子力政策の堅持、消費税大増税と社会保障水準の切り下げ、「環太平洋パートナーシップ協定」(TPP)の参加促進などなど、搾取―収奪の強化と戦争政策の加速は、両方とも一緒です。どちらがより強力に労働者人民を踏みにじり、より強力に大資本家に尽くすことができるのかを競い合っているだけです。さらに「第三
福岡日雇い越年・越冬闘争に勝利せよ(前年の決起集会)
極」を唱えて、民主・自民のもっと右を行く「日本維新の会」なるファシスト政党も勢いを増しています。東北・関東大震災の被災者の生活再建の問題をはじめとして、労働者にとって切実な問題はすべて「争点」からかき消され、文字通り「不毛な選択」が強いられようとしており、その先には戦時中と変わらぬ「大政翼賛会」ができ上がろうとしています。戦争とファシズムの時代が間近に迫っていると言わねばなりません。

 すでに国内には、失業と貧困が蔓延しています。低賃金・不安定・重労働の「非正規雇用」が拡大し、全労働者に占めるその割合は、2011年時点ですでに35・2パーセントとなっています。3人に1人以上の労働者が「非正規」を強いられているのです。とりわけ若年層男子でみれば、2人に1人が「非正規雇用」か「失業中」という深刻な状態にあります。福島第一原発の事故処理現場では、日雇い労働者をはじめ多くの「非正規」の労働者たちが、被曝労働を強いられ、使い捨てにされています。

 さらに、民主党と厚生労働省は、生活保護水準の切り下げに突き進んでいます。自民党もまた、食費や水光熱費に充てる「生活扶助」などを現金給付から現物給付に変える、「医療扶助」については受給者の月ごとの受診回数に制限を設けるなど、とんでもない内容の「生活保護法」改悪案を打ち出しています。「働きたくても仕事がない」「どんなに働いても食っていけない」という状況が、全労働者の上にのしかかっているのです。

 とりわけ日雇い・野宿の労働者は、厳しい状況を強いられています。厚生労働省が今年4月に発表した「ホームレス実態調査」でも、野宿の労働者が廃品回収や日雇い仕事などで得る平均月収が、5年前の10分の1(約4000円)にまで落ち込んでいることが明らかになっています。また、仕事がない野宿の仲間は全体の39・6パーセントで、5年前より10ポイントも増えています。「仕事がない」「生きるに生きられない」という状況が、ますます深刻化しているのです。

 ここ福岡でも、朝の暗いうちから築港の寄せ場に立って仕事を探しても、求人業者がまったく来ない日が続きます。行政は、生活保護の受給条件を緩和して多くの日雇い・野宿の労働者に生活保護を支給したかと思えば、今度は「生活保護費が財政を圧迫している」と称して、国と歩調を合わせて、急激な生活保護の締めつけに入っています。その一方で、「体が動くうちは仕事がしたい」「働いて生活したい」という日雇い・野宿の労働者の大多数の声には、一向に耳を傾けようとはしません。

 こうしたなかでおれたち福日労は、日雇い労働者を野宿―野垂れ死にへと追いやる資本と行政に対する反撃の基礎を、築港寄せ場での週2日の朝の机出し―労働相談に置き、ケタオチ業者による賃金の不払い・未払い、労災もみ消しや暴力などを許さず闘いぬいてきました。福岡市に対しては、毎週の「木曜行動」をとおして、「仕事をよこせ」と迫ってきました。厚労省の出先機関である福岡労働局に対しても、「公的就労対策事業の実施」を要求し、「築港に職安の窓口を作り、仕事紹介を行なえ」と迫っています。

 さらにおれたち福日労は、反戦の闘いにも積極的に取り組んできました。朝鮮反革命戦争の足音がにわかに高まるなか、日出生台演習場での在沖米海兵隊の移転演習―日米共同演習阻止の闘い、8・9長崎反戦闘争や築城基地での座り込み、オスプレイの普天間配備阻止をかけた岩国現地闘争などに起ち上がってきました。

 これらの闘いをひとつにし、日雇い・野宿の仲間の団結の輪を一層広げ、強固にうち固めていくべく、越年・越冬闘争に取り組んでいきたいと思います。

 全力でアブレ地獄と厳しい冬の寒さに立ち向かっていかねばなりません。新たに野宿を強いられる仲間たちも増えています。慣れない野宿生活の身には、とりわけ冬の寒さはこたえるものです。日雇い・野宿の労働者の団結をさらに打ち固め、その力をもって、ますます厳しくなる資本と行政による凍え死に・飢え死に―野垂れ死にの攻撃から、仲間たちを守りぬいていかなければなりません。野垂れ死にの攻撃にさらされているすべての仲間を、明治公園に結集させ、ともに力を合わせて、熱気あふれる越年・越冬闘争を実現していきたいと思います。ここで形成した団結で、新しい年を迎え、資本、政府―行政にやり返していこうと思います。

 ニセ「福日労」の連中は、「福岡・築港日雇労働組合」を騙っていますが、築港のどこにも姿はなく、また1人の日雇い労働者もいません。完全なニセモノです。それどころか、最低限の生活を強いられている生活保護の仲間たちからカネをむしり取ることを、「組合活動」と称してやっているのです。結局集まってくるのは、「身内の金、カンパの金まで平気でかっぱらう」ような、ゴロツキばかりです。また、連中の「年越し祭り」では、毎年、酒とタカリだけが目当てのゴロツキが寄り集まって、お決まりのようにイジメやケンカをくり返してきました。こんな腐れきった奴らに、いつまでも労働組合を名乗ってもらってはメイワクです。早くどこかに消えてもらいましょう。ニセ「福日労」=ゴロツキ組合の敵対を許さず、越年・越冬闘争をやりぬいていこうではありませんか。

 2012―2013年福岡日雇い越年・越冬闘争の大成功をかちとり、1月4日には、福岡市役所に対する「仕事よこせ」の大デモをやりぬいていきます。すべてのみなさんのご参加・ご協力を強く訴えます。

■2012―2013年福岡日雇い越年・越冬闘争要綱
期間 12月31日(月)〜1月2日(水)
会場 明治公園
主催 2012―2013年越年・越冬闘争実行委員会

■資金カンパは、次の口座にお願いします。
西日本シティ銀行・県庁前出張所
 普通0179704「福岡・築港日雇労働組合」まで

■物資の支援をお願いします。
米、調味料、大釜、冬物衣料、日用品、寝具、テント、トラック、発電機など

2012年12月

福岡・築港日雇労働組合
(連絡先)092―263―8632