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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

11・4「止めるぞ! オスプレイの沖縄配備 許すな! 低空飛行訓練 全国集会」・デモが闘われる〈東京〉 (1040号5面)

東京・芝公園23号地で集会

 11月4日、午後2時から東京・芝公園23号地で、「オスプレイの沖縄配備に反対する首都圏ネットワーク」と「フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)」の共催で「止めるぞ! オスプレイの沖縄配備 許すな! 低空飛行訓練11・4全国集会」が開催された。

 この日の闘争には、東京・山谷日雇労働組合、東京都地域連合労働組合、神奈川県地域連合労働組合の仲間も結集した。約4000人が参加し、集会後には六本木までデモを闘いぬいた。

 司会は「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック(関東一坪)」と「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」の仲間が担当した。

 主催者あいさつを藤本「平和フォーラム」事務局長が行なう。
 藤本事務局長は、「オスプレイは墜落事故をおこす欠陥機。日本の航空法で決められたオートローテンション機能もついていない。政府は『沖縄の負担軽減』を持ち出し、全国にオスプレイの訓練を拡大させようとしている。私たちは全国から『オスプレイの飛行を許さない』という反対の声をあげていこうではありませんか」とあいさつした。

 野平ピースボート共同代表は「オスプレイの沖縄配備に反対する首都圏ネットワーク」の活動を紹介した。「私たちは沖縄県民大会と呼応し1万人で『9・9国会包囲』を取り組みました。しかし、日本政府はオスプレイを沖縄に配備した。配備の撤回を求めて首都圏ネットワークを結成した。12月には全国各地でオスプレイの飛行訓練が始まると言われている。全国で飛行訓練反対と沖縄差別を許さない運動を作っていこう」。

山城博治氏・桃原功氏が、沖縄現地の闘いを報告

 沖縄からの発言で、2人の仲間が現地の闘いの報告を行なう。
 山城博治氏(沖縄平和運動センター事務局長)が、「人々の暮らしを破壊し、日本を米国に従属させようとしている政府と対決していこう。身は離れていても心は『本土』のみなさんといっしょです。10月1日、『県』民がこぞって反対しているオスプレイはやってきた。10万人の大会を開いていも、『県』議会が2度に渡る超党派の決議をあげても、41市町村で決議をあげても政府はいっさい省みない。ここにいたって私たち沖縄の怒りは頂点に達している。『米軍機をバラバラして、太平洋の彼方に送りだしてしまいたい』という思いでいる。米軍は暴走を続けている。強姦事件、暴行事件が相次いでいる。あろうことか官房長官は『犯人の身柄を渡せ、とは言わない』と言っている。『日米地位協定は運用改善で十分だ』と言い張っている。『運用改善で67年のわれわれの怒りや女たちの悲しみが晴れるのか』―沖縄中での怒りはここまできている。東京の政府が日米共同の軍事管理地として『新たな沖縄戦』を押しつけるなら沖縄を木っ端微塵にして政府に対決していく総決起をわれわれは決意している。12月には再び普天間基地を封鎖して基地機能を止める闘いを準備している」と気迫のこもった決意表明を行なった。

 桃原功氏(普天間爆音訴訟団事務局次長)は、「普天間基地も他の沖縄にある米軍基地と同じく戦後すぐに住民を追い出して作られた。銃剣とブルドーザーで土地を接収して作った。16年前、普天間基地返還が決定された。しかし、名護市辺野古への新基地建設が条件となった。沖縄『県』民は『もうこれ以上は沖縄には基地はいらない』と反対に起ち上がってきた。辺野古、高江の基地施設の建設は基地機能の強化でしかない。もう口先だけの日本政府、米軍には勝手にさせない。9月26日、野嵩ゲート前での座り込みを始めた。そして、3ゲートを数時間ではあったけれども完全に封鎖した。しかし、もう少し人がいれば完全に基地機能をストップさせることができたので残念だ。私たちは飛行差し止めを求めて第2次普天間爆音訴訟を闘っている。配備以降も大山・野嵩ゲート前に朝から夕方まで高齢者も含めてみんなで『マリン・ゴーホーム』と叫び続けている。一昨日、少年が自宅で就寝中に米軍に襲われた。沖縄『県』民は外を歩くこともできないのか、自宅で寝ることもできないのか」と怒りをぶっつけた。2人の怒りの報告を受け、参加者全員が共感の拍手で応えた。

六本木・三河台公園までの戦闘的デモ

 次に、問題提起として、新倉裕史氏(「非核市民宣言運動」・ヨコスカ)、本山央子氏(「アジア女性資料センター」事務局長)が発言を行なった。新倉氏は「日米地位協定でもオスプレイの低空飛行訓練は違法、その認識を武器に、沖縄の行動を待つのではなく自分たち自身の暮らしの問題として米軍の飛行訓練を許さない行動に起ち上がろう」と呼びかけた。本山氏は「軍隊と性暴力は切っても切れない問題。被害者の女性に責任をおしつけるスリカエを許さない。性暴力をなくすためには米軍・自衛隊を含め軍隊・基地をなくしていかなければならない」と訴えた。

 そして、参加団体の発言としてキャンプ富士での飛行訓練が予定されている静岡現地から鈴井孝雄氏(「静岡県平和・国民運動センター」事務局長)が、首都圏で沖縄との連帯の運動を続けている田附高正氏(「沖縄の闘いと連帯する東京東部集会実行委員会」)がそれぞれ決意表明を行ない、その後、会場で呼びかけられた沖縄へのカンパを木村辰彦氏(「関東一坪」事務局長)が山城、桃原両氏に手渡した。

 ムーブメント三線クラブが「沖縄を返せ」「一坪たりとも渡すまい」の歌と演奏を披露し、参加者たちも合唱した。シュプレヒコールをあげ、沖縄に次いで米軍基地の集中する神奈川から小原慎一氏(神奈川平和運動センター事務局長)が閉会あいさつを行ない、結集した労働者人民は都心のデモへと出発した。芝公園から北上して外堀通りに出て溜池交差点から六本木通りに入り六本木・三河台公園での流れ解散のデモを貫徹した。

 オスプレイ配備から1ヵ月が経過した沖縄では「日米合意」も反故にした市街地上空でのヘリモード、転換モードでの飛行が強行され、バケツ、コンクリートブロックを吊り下げての飛行が繰り返されている。10月23日からは夜間飛行も実施されている。夜間飛行は午後10時まで続けられている。また、沖縄の「配備反対」の声を無視して配備が強行された直後の10月16日には、米海軍兵2人が女性への「集団強姦事件」を起こした。沖縄の米軍・基地への怒りはまさに沸騰点に達している。沖縄での反戦反基地の闘いと結びつきオスプレイ配備粉砕と帝国主義軍隊解体の革命的反戦闘争の爆発をかちとっていこう。