野嵩ゲート前に300人以上が結集
10月19日、普天間基地野嵩ゲート前において「沖縄平和運動センター」主催による抗議集会が開催された。10月1日にオスプレイ配備が強行されて以降も、沖縄労働者人民の怒りと闘いは熱く熱く燃えあがっている。「平和運動センター」は毎週金曜を「行動日」と決めて野嵩ゲート前に結集している。今回は普天間基地の閉鎖・返還と併せて、16日に発生した米兵2人による女性への「集団強姦事件」を弾劾する抗議集会とデモとして闘われた。300人を超える沖縄労働者人民が結集した。
参加者はゲート前から国道330号線の歩道に沿った形で拡がり、目の前に居座り続ける軍事基地と、それを防衛する「県」警に鋭い視線を送り続けた。午後6時、シュプレヒコールで集会が開始される。「オスプレイは出ていけ」、「沖縄の空を飛ぶな」、「名護新基地建設阻止」、「高江オスプレイパッド建設阻止」、「普天間基地撤去」、「米兵による『女性暴行事件』糾弾」。主催者の「平和運動センター」は「16日に米兵による『女性暴行事件』が起きた。多くの団体が抗議している。殺人目的に訓練をした米兵が女性を襲うことがどんなに恐怖なことか、日・米両政府の高官に思い知らせる運動が必要だ」、「金曜行動を断固として継続しながら、オスプレイ配備反対、基地をなくす闘いをさらに強めていこう」と呼びかけた。
集会の間、参加者から米兵車両に対し「マリーンズ ゴーホーム」という厳しい抗議が突きつけられた。
「基地撤去」の決意が表明される
議員の発言の後、諸団体より発言を受けていく。普天間基地爆音訴訟団の島田善次氏は「今日、普天間から2機のオスプレイが飛び立って岩国に行った。そこから韓国に行った。16日に韓国でも『女性暴行事件』が起こっている。米兵は『隣人』どころかケダモノだ」、「地位協定の改定といった戯言ではいかん。基地撤去だ」と力強く訴えた。嘉手納基地爆音訴訟団のメンバーは「抗議の凧揚げも風船も危険だと言う輩がいる。何をぬかすか!」、「私たちの島でありながら、女性や子供たちが1人で街を歩くことすらできなくなってしまっている。67年間、わたしたちの力は弱かったのではないか」、「日米安保は沖縄にとっては危機である」と訴えた。「沖縄平和市民連絡会」の城間勝氏は「いま私たちに求められていることは、具体的に普天間基地の機能をマヒさせることだ」、「普天間基地は米軍の規定でも飛行場ではない。日本の航空法でも飛行場ではない。返還の約束から16年たっても返還しない。それどころかオスプレイを配備している。何ら存在する根拠はない」、「私たちは毎日朝七時から野嵩ゲート前で米海兵隊にありったけの罵声を浴びせ、抗議行動をしている。あらゆる方法と知恵を結集して機能を止めていく必要がある。大義はわれわれにある」と機能停止―基地撤去への決意と具体的な行動への決起を呼びかけた。「ヘリ基地反対協」の安次富浩氏は「今日の午後11時から在日米軍すべてに『夜間外出禁止令』が出される。こんなことではだまされない。そもそも、大手を振って米兵が街を歩くことを許さない闘いをつくろう」、「諸悪の根源は米軍基地だ。私たちの力でしか解決することはできない」、「辺野古新基地促進のためのデモ行進をやるという動きがある。沖縄県民の声を逆なでにするものだ。わたしたちは沖縄から米軍基地を追い出す、普天間基地の閉鎖、辺野古新基地をつくらせない、高江のヘリパッドもつくらせない闘いをつくっていこう」と断固として訴えた。
労働団体からの決意をうけ、シュプレヒコールと団結ガンバローで集会は閉じられた。
その後、隊列を整えて在沖米軍司令部のあるキャンプ瑞慶覧の石平ゲートに向けたデモにうって出る。石平ゲートは「県」警と軍雇用ガードマンが防衛し、その後ろで米兵がニヤついていた。ありったけの怒りを叩きつけ、一部の参加者はゲート前に座り込んだ。
米兵による「集団強姦事件」を弾劾する
10月16日深夜、2人の米兵が女性を襲った。今年8月には海兵隊員が那覇市内で「強制わいせつ致傷事件」を引き起こしているが、わずか2カ月でより凶悪な「集団強姦致傷事件」が発生したのである。もちろんこうして明るみになる事件は氷山の一角にすぎない。われわれは、いったいいつまで米軍との共存に怯え続けなければならないのか。いつまで米軍による事件が繰り返されるたびに、怒りで震え悔しさに涙しながら生き続けなければならないのか。
「集団強姦事件」を引き起こした2人の米兵は、米テキサス州フォートワース海軍航空基地所属で、2人は補給業務支援として嘉手納基地に来ていた。2人は基地の外に宿泊し、16日午前中にはグアムへと発つ予定だった。つまり、基地の外で自由に闊歩してまわる米兵が、女性を背後から襲い、なにくわぬ顔をして海外逃亡を企てていたのである。
戦後67年間繰り返されてきた凶悪なレイプ事件であり、海外逃亡を企てるという卑劣な事件であり、しかもオスプレイの強行配備への怒りが沸騰している最中に発生した米兵による「集団強姦致傷事件」に、沖縄労働者人民の悔しさと怒りが沸き起こっている。これに対し防衛省・森本は「米兵でも真面目に仕事をしている人も多い」、「たまたま外から出張してきた米兵が事件を起こした」と言い放っている。「偶然起きた『事故』にすぎない。そのうち抗議もやむだろう」くらいにしか考えていないのだ。
闘う沖縄労働者人民は「再発防止では解決できない」、「基地撤去以外に解決の方法はない」と訴えている。安保容認・基地容認の知事・仲井真は、「地位協定の改定」で沖縄労働者人民の怒りを取り込み安保の枠内に抑え込もうとしているが、そうした思惑を大きく超えて怒りが爆発することは必至だ。われわれは米兵による「集団強姦事件」を徹底弾劾し、すべての軍事基地と帝国主義軍隊を解体するまで闘いぬく。沖縄―日本「本土」貫く団結をうち固め、安保粉砕・政府打倒闘争の爆発をかちとろう。
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