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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

10・1―10・4―10・8オスプレイ普天間基地
配備阻止の連続行動が闘われる〈東京〉(1035号4面)

10・1オスプレイ普天間配備強行弾劾
防衛省行動が闘われる〈東京〉

防衛省前で集会

 10月1日、山口県岩国基地を飛び立ったオスプレイ6機が沖縄普天間基地に着陸した。この配備強行を弾劾する闘いが同日、午後6時30分から防衛省行動として闘われた。

 この日は「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」の定例の防衛省行動として設定されていたが、既に防衛省前では有志による抗議の座り込みなどが始まっている。この抗議行動を弾圧するために機動隊も導入され歩道上では規制線が張られている。

 「辺野古実」の定例の行動では導入されたことのない機動隊の配備を解かせ、午後6時半になると、「辺野古実」の仲間の司会で防衛省前での集会が開始される。

 司会の仲間の音頭で「オスプレイいらない」「沖縄にいらない」「どこにもいらない」「オスプレイは帰れ、アメリカに帰れ」のコールを、集会参加者全員であげる。

 集会の最初に、普天間基地でのゲート封鎖など沖縄現地での座り込み行動に参加して東京に戻ってきた仲間が現地の闘いの報告を行なう。「9月26日から連日普天間基地ゲート前での闘いが取り組まれ、昨日、9月30日には夜11時過ぎまで野嵩ゲート前で沖縄県警機動隊との攻防が闘いぬかれた。10月1日には、抗議活動が続けられている最中、普天間基地にオスプレイが着陸を強行した。オスプレイ配備後の現在でも沖縄労働者人民の抗議の闘いが継続してうちぬかれている」。

 次に、司会の仲間が沖縄タイムスの社説「民意は踏みつぶされた」を読み上げ、沖縄でのオスプレイ配備強行に対する怒りの一端を紹介した。そして、「本土に住む人々には沖縄の民意は届いているのだろうか」との一節に触れ、「この沖縄の怒りを受け止め、首都圏での運動をもっと広げていこう」と呼びかけた。

沖縄現地での攻防を報告

 結集する団体・個人のリレー・トークを受ける。「全労協全国一般東京労組」「東京都学校ユニオン」が発言を行なった後、いつもの定例の行動では、沖縄からの実況中継で現地の声を受けてきているが、「今日はとても現地からの報告を行なうことができない」という緊迫した状況に現在も沖縄はあるということが明らかにされた。「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック(関東一坪)」の仲間が座り込み行動を続けている「ヘリ基地反対協」共同代表の安次富浩氏に電話で聞いた話として、「安次富氏は『今、頭が整理つかない、昨日の機動隊によるゴボウ抜きの弾圧との攻防以外、行動の報告について整理して報告することができない』と言っている」としたうえで「現在、電話をかけ続けているが、不通の状態で今も闘いが継続している様子だ。今日は朝7時から野嵩ゲート前での抗議行動が始まったが、野嵩から大山ゲートに移動して普天間基地前での抗議活動が続いている」と報告した。

「防衛省を機能不全に陥れるような闘いを」

 次に、「関東一坪」の顧問・上原成信氏が「沖縄では島田善次さんたちもゲート前で抗議行動の先頭に立ってがんばっている。アメリカ軍はオスプレイを普天間基地に送り込んでいる。中にはまだ試験飛行をやっていない機も配備されようとしている。今日は6機が普天間に降り立っているが、岩国基地を飛び立ったうちの1機が途中で岩国に引き返してしまったという情報もあるようだ。このような欠陥機に沖縄の空を飛ばさせてはならない」「防衛省を機能不全に陥れるような闘いをみなさん、がんばっていきましょう」と力強く呼びかけた。

 リレー・トークが続く。練馬で沖縄連帯の活動を取り組む仲間、「平和を実現するキリスト者ネット」、防衛省前で座り込み活動を続けている仲間、「原子力空母の母港化に反対し基地のない神奈川をめざす県央共闘会議」、「沖縄の闘いと連帯する東京東部集会実行委員会」が発言を行なった。

 次に、防衛省に対する申入れ行動に移り、申入れ行動を終えた後、「関東一坪」の木村事務局長があらためてオスプレイ配備強行への弾劾の意志を明らかにし、配備後もオスプレイの撤去、普天間基地の撤去、名護新基地建設を許さず沖縄の闘いと連帯し首都圏でも継続した闘いを展開していく決意を明らかにした。

 この日の行動の締めくくりとして「オスプレイ帰れ!」「森本出てこい!」「普天間閉鎖!」とコールを連呼し、抗議行動を終えた。

 この防衛省行動には多くの労働者人民が結集し、オスプレイ配備強行に怒りをたたきつけていった。東京・山谷日雇労働組合の仲間も結集して闘った。

10・4オスプレイ配備強行弾劾
首相官邸行動が闘われる〈東京〉

沖縄現地の闘いを報告

 10月4日午後6時から首相官邸向かいにある国会記者会館前歩道上には首相官邸への怒りに燃える労働者人民が集まった。「オスプレイの沖縄配備に反対する首都圏ネットワーク」が呼びかけたこの日の首相官邸抗議行動には東京・山谷日雇労働組合の仲間たちも結集した。集会は首相官邸に向かって「オスプレイ反対!」「配備をやめろ!」「普天間閉鎖!」のコールをあげていくことから始まった。

 この行動に駆けつけた社民党の福島瑞穂参院議員がまずあいさつを行なった。彼女は「9・9県民大会」に参加してきたとしたうえで、「ハワイでも米本国でも住民の反対で中止に追い込まれた最も危険なオスプレイが人口密集地の沖縄で訓練を行なっている」ことに対して強く抗議した。

 沖縄では普天間基地前でゲートを封鎖する座り込みが展開され、高江でも工事に対して地元の住民が座り込み行動を続けている。「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック(関東一坪)」の仲間が現地の闘いを報告する。「9月21日、最初に人々の座り込みで野嵩ゲートが封鎖された。50分間封鎖した。その後、26日にはゲート封鎖が拡大して車を横付けして米軍が基地に入れないようにしていった。台風が来た28日にも車を使って封鎖を行なった。29日には全ゲートを封鎖した。この行動は多くの沖縄県民にも支持され、地方議会の議員も座り込みに合流する機運も生まれている。こうした行動を引き続き追求していこうとしている。私たちも呼応して連帯する行動に起ち上がろう」。その後、司会の仲間の音頭で「沖縄にオスプレイはいらない」とシュプレヒコールをあげる。

 結集する団体・個人がアピールを行なう。東京全労協・久保事務局長、「ゆんたく高江実行委員会」、「カトリック正義と平和協議会」がアピールをした後、最近、普天間と高江を訪問してきた市民が現地の様子を報告。彼は「高江では業者が夜も明けきらない早朝5時から出勤してきて突貫工事を行なっている。多くの人が高江現地に駆けつけてほしい。普天間野嵩ゲート前での座り込みの行動を担っているのは7割くらいはオジーやオバーたち。警察はこうした人々に対しても容赦なくゴボウ抜きの排除を腕ずくで強行している」と訴えた。そして、「原子力空母の母港化に反対し基地のない神奈川をめざす県央共闘会議」のアピールと続き、リレートークで官邸前行動に結集している人々が怒りの声をぶつける。リレートークの途中で、内閣府の役人に対し「関東一坪」の仲間が抗議文を読み上げ渡す。抗議文では、オスプレイの配備強行と10月4日に、配備後初の飛行訓練を行なったことを弾劾し、「オスプレイの配備を撤回し、飛行訓練を直ちに中止せよ」と要求した。

電話で沖縄現地の声

 電話で沖縄現地の声が届く。「ヘリ基地反対協」共同代表の安次富浩氏が「9・9県民大会後、1000人規模の市民集会を名護市で開催した。オスプレイが今日、10時と12時に2度、辺野古のテント上空を旋回訓練、ホバリングを行なった。新基地建設の意志を示すデモ飛行だと思う」「普天間基地の機能をマヒさせる実力的な闘い、画期的な行動を貫徹した。これからも普天間基地にとどまらずあらゆる基地機能を停止に追い込む闘いを目指す」「沖縄を新たな戦場と化す画策を阻止していく。今の政治を変革していく沖縄から本土からの闘いを作っていこう」と力強い決意を明らかにした。

 東京東部労組、「沖縄の闘いと連帯する東京東部集会実行委員会」の発言に続き、沖縄現地からの声として「沖縄平和運動センター」・山城事務局長がアピールを発する。「今、野嵩ゲート前で抗議集会を終え、明日の闘いに備えています。毎日、抗議集会には大結集して継続しています。危険きわまりないオスプレイを沖縄から日本からたたきだしていきましょう」。リレートークではキャンプハンセン周辺で暮した経験をもつ沖縄出身の女性が「オスプレイを撤回させるまで、ここで何度でも声を上げ続けましょう」と訴えた。そして、「関東一坪」の大仲共同代表が「オスプレイ配備後も飛ばさせない、運用を阻止する闘いを沖縄では着々と進めている。与那国島では陸上自衛隊が基地を作ろうとしている。島では9月24日、反対する住民運動側が『自衛隊誘致の是非を問う住民投票条例』を議会に提案したが、3対2で否決された。誘致派の町長が独断で現地調査を実施したことが暴露されている。島は戦後ずっと軍隊のない平和な暮らしを送ってきた。台湾の人々とも仲良くやってきた。自衛隊はいらない。今後、与那国での運動にぜひ注目と連帯を」と訴えた。

 最後に、主催団体の「オスプレイの沖縄配備に反対する首都圏ネットワーク」が「沖縄では飛行を阻止するためにタコを揚げたり、風船を飛ばして抵抗の闘いを続けている。10月8日、普天間周辺で朝8時から抗議行動を予定している。それと呼応し、代々木公園に結集し午後二時から渋谷の街でパレードでアピールしていこう」と行動提起を行なう。

 2時間に及ぶ官邸前行動の締めくくりに再び怒りのシュプレヒコールをたたきつけていった。

10・8「オスプレイの飛行訓練に抗議する渋谷パレード」が闘われる〈東京〉

代々木公園けやき並木歩道で集会

 10月8日午後2時、東京・代々木公園のけやき並木歩道で「オスプレイの沖縄配備に反対する首都圏ネットワーク」が呼びかけた「オスプレイの沖縄配備に反対する10・8風船と凧の渋谷パレード」が取り組まれた。この行動には250人の労働者人民が参加。東京・山谷日雇労働組合の仲間たちも結集した。

 当日は沖縄・普天間基地ゲートそばの公園で大凧や大風船を高く上げ飛行をさせない闘いが展開されている。この闘いと呼応し、首都・東京でも休日でごったがえす代々木公園に集合して、オスプレイ配備に対する闘いの参加を呼びかけビラや風船を家族連れで休日を過ごす人々に配っていった。

 まず午後2時、「首都圏ネットワーク」を代表して「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック(関東一坪)」の木村事務局長が「お疲れさまです。風船にガスを充填する作業、風船配布に協力していただきどうもありがとうございます。これから渋谷駅前にパレードの行動に移っていきます」と行動開始を宣言した。つぎに、風船パレードを企画・提案したピースボートの仲間が説明を行なった。「オスプレイの飛行訓練を阻止する創意工夫をこらした取り組みが沖縄では始まっている。10月1日、オスプレイが普天間基地に飛来した直後から配備への抗議と飛行への抵抗のシンボルとして凧、風船、アドバルーンが上げられるようになった。今日も現地では300人が結集し、朝8時から監視と抗議のために普天間基地ゲート近くの公園で風船を飛ばす取り組みがもたれている。強風のため凧あげは中止になった。東京ではまだまだオスプレイ配備の問題が浸透していない。この問題を知るきっかけにしていくべくオスプレイ反対のメッセージを込めたチラシと風船を道行く人々に配っていきたい」。

 木村事務局長が「オスプレイを沖縄の空に1機も飛ばさせない。オスプレイを沖縄からたたき出していくまで闘いは続けられていく」と現地での取り組みの紹介を行ない、その後、デモ行進の順番が発表され、デモ出発の準備に入った。

デモで渋谷の街を制圧

 先頭の横断幕の次には、オスプレイの模型を掲げる。模型の担ぎ手には東京・山日労の仲間も参加した。

 色とりどりの風船とこの日のために用意した「ノー・オスプレイ」の文句とオスプレイのイラストが印刷された凧のパッケージ、そしてビラを手にした情宣担当の仲間たちがデモ行進を横に並んで街行く人々に渡していく。

 午後2時30分、渋谷区役所方向に面した代々木公園出口に隊列を整えた仲間たちが、そろってデモに出発していった。

 休日の渋谷の街を宣伝カーが先導して「ノー・オスプレイ」のアピールを呼びかける。そして、タイコ・笛・楽器を用意したリズム隊の仲間の鳴り物も加わって、「オスプレイいらない!」「普天間から出ていけ!」とデモ参加者一同が高らかに声をあげていく。

 沿道ではデモに注目する労働者人民が手を伸ばし、ビラ、風船、凧を手にしていった。
 約30分のデモで解散場所である神宮通公園に全員が到着すると、木村事務局長が集約の提起を行なった。木村事務局長は、「オスプレイを沖縄から日本からいられなくなる状況をつくっていくために、首相官邸前行動、防衛省行動を粘り強く続けていこう。そして、11月4日午後2時から『フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)』と『首都圏ネットワーク』の共催で『止めるぞ! オスプレイの沖縄配備 許すな! 低空飛行訓練 全国集会』を芝公園で開催する。9・9の国会包囲行動を超える人々の結集を目指し、沖縄だけではなく、首都・東京、日本『本土』の各地でオスプレイ反対の運動をつくりだしていこう」と呼びかけた。最後に、再び「オスプレイ配備撤回! 普天間基地閉鎖! 名護・辺野古、高江での基地建設阻止!」とシュプレヒコールをあげ、この日の行動を締めくくっていった。

 オスプレイ配備をテコとして朝鮮反革命戦争臨戦態勢の一挙的な強化が進められようとしている。また、オスプレイ配備によって野田政府は名護新基地建設攻撃を加速させようとしている。普天間基地ゲート封鎖をも上回る実力・武装の闘いで、帝国主義軍隊解体、基地解体の革命的反戦闘争の爆発をかちとろう。