反戦・全学連、岩国基地ゲート前に決起
10月1日、反戦青年委員会と全学連はオスプレイ普天間基地配備へ向けた岩国基地からの出撃を阻止する闘いに決起した。
7月23日、米海兵隊新型輸送機MV22オスプレイ12機の岩国基地陸揚げが強行された。米軍は9月21日から飛行訓練を繰り返し、日帝もまた27日には政府関係者や自治体首長、マスコミなどを対象にしたオスプレイ体験搭乗を行ない、反対の声を封じ込めようとしてきた。
オスプレイの在沖米海兵隊普天間基地(宜野湾市)への配備と対決する沖縄労働者人民は、基地のすべてのゲートを車両で塞ぎ、連日の座り込み闘争を闘っている。警察の強制排除と対峙するゲート前での体を張った実力闘争は、基地機能を停止させ、普天間基地解体の展望をも切り拓いている。われわれは沖縄労働者人民の闘いに応え、安保粉砕、帝軍解体を掲げ、早朝よりゲート前に登場して闘った。
午前4時50分、部隊は岩国基地ゲート前に布陣した。横断幕を掲げ、オスプレイ配備阻止のシュプレヒコールを叩きつける。「オスプレイ普天間基地配備阻止!」「岩国からの出撃を許さないぞ!」「岩国基地解体!」怒りに燃えるわれわれの登場に、権力は「責任者は誰だ!」「許可を取ってやれ!」と恫喝してくるが、そんな妨害なぞ一蹴するだけだ。「海兵隊の強化を許さないぞ!」「日米安保粉砕!」「沖縄の闘いと連帯して闘うぞ!」。われわれは満腔の怒りを基地に叩きつけ、阻止行動を貫徹しぬいた。
10月1日午前8時50分ごろ、1機目のオスプレイが岩国基地を飛び立った。岩国基地の12機のうち6機がその日のうちに普天間基地に配備され、6日までに12機すべての配備が強行された。米軍は今後、沖縄をはじめ、全国で飛行訓練を強行するとしている。
オスプレイ運用で日・米両政府が合意した「安全策」では、高度150メートル以上で飛ぶことや、人口密集地の上空は回避すること、事故が起きやすいとされるヘリモード飛行は基地内でしか実施しないこととしていた。しかし、岩国でも普天間でも、日米合意などどこ吹く風と市街地上空の飛行を平気でくり返している。このような飛行訓練が全国に拡大されようとしているのだ。首相・野田は「本土への訓練移転を具体的に進めるなど全国でも負担を分かち合っていく」と言い放っている。こんなことを許してはならない。オスプレイ配備後も、基地ゲート前の座り込みを連日闘っている沖縄労働者人民と連帯し闘おう。
岩国基地を解体しよう
労働者人民の闘いを踏みにじり、日・米帝がオスプレイ配備を急ぐのは、米軍再編の要こそがオスプレイ配備だからだ。オスプレイは従来のCH46輸送ヘリよりも、最大速度は約2倍、兵員輸送力は2倍、貨物の搭載量も約3倍で、航続距離は約5・5倍とされている。とりわけ問題なのは作戦行動半径で、約600キロ、CH46の約4倍であり、空中給油をすれば、1回の補給で約1100キロ延ばすことができるという。これは強襲揚陸艦に乗せて洋上で出撃すれば、朝鮮半島のはるか南方からでも、平壌への電撃強襲作戦を行なうことができるということを意味する。オスプレイの配備によって米海兵隊の朝鮮反革命戦争遂行能力は飛躍的に高まる。
そして、このオスプレイを機動運用するために狙われているのが、名護新基地建設だ。米帝と野田政府は、墜落の危険性が高く、爆音もひどいオスプレイを、市街地のど真ん中に居座る普天間基地に配備して基地を固定化し、それがいやなら名護新基地建設に反対するなと恫喝している。オスプレイの訓練場である高江ヘリパットの建設強行も目論まれている。
名護新基地建設をはじめ、全国の各基地で「米軍再編」による基地強化が進められている。岩国基地では2010年に原子力空母が接岸可能な大型岸壁と、沖合いの新型滑走路が完成し、運用が開始されている。オスプレイも、この大型岸壁から搬入された。ここに神奈川県の厚木基地から米空母艦載機59機と普天間基地の空中給油機12機の移転が完了すれば、岩国基地は嘉手納基地と並ぶ大規模な出撃基地として強化される。さらに、岩国基地から広島県の呉基地にいたる広島湾一帯は、極東最大といわれる米軍川上弾薬庫をはじめとして多数の米軍施設、自衛隊基地が集中しており、この一帯が朝鮮反革命戦争の出撃拠点として強化されようとしているのだ。
「戦争のための基地は沖縄にもどこにもいらない」として闘う沖縄労働者人民と連帯し、普天間基地を解体し、名護新基地建設を阻止しよう! 米軍と自衛隊の再編・強化粉砕!
空母艦載機移転を阻止し、岩国基地強化粉砕の闘いを前進させよう! 革命的反戦闘争の前進をかちとろう!
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