反戦・全学連、東富士現地で決起
9月14日、反戦・全学連の部隊は東富士現地に登場し、在沖米海兵隊によって強行される実弾砲撃移転演習を粉砕する闘いに決起した。
静岡県警・機動隊はデモへの弾圧を画策し、デモ隊の出発地点近くでわざわざ検問を行ない、デモ隊を威圧しようと試みるが、まったくムダであった。一切の弾圧を許さずにデモ隊が勢ぞろいすると、テキパキと隊列を整えていく。その間にも、米海兵隊の放つ155ミリ榴弾砲が富士山麓を蹂躙する鈍い振動音が鳴り響き、部隊は東富士演習場で強行されている実弾砲撃移転演習への怒りを新たにする。
正午、反戦・全学連の部隊は、旗竿を手にデモにうって出る。デモに先立ち、冒頭、シュプレヒコールをあげた。「東富士現地闘争を闘うぞ」「在沖米海兵隊の実弾砲撃移転演習を粉砕するぞ」「日米安保を粉砕するぞ」。続いて、全学連の同志が東富士現地闘争の基調を提起する。「日帝・防衛省は、東富士演習場における実弾砲撃移転訓練を、9月9日から20日までのうちの10日間、実施しようとしている」「在沖米海兵隊による実弾砲撃移転演習を実力で粉砕する闘いとして、今日のデモを最後まで闘いぬこう」「オスプレイ配備を阻止し、米軍・自衛隊を解体しよう。東富士演習場を解体する反基地闘争の爆発をかちとろう」。
基調提起後、反戦・全学連の部隊は東富士演習場に進撃するデモを開始した。道中、自衛隊車両が頻繁に行き来して、乗員がデモ隊に視線を注いでいく。程なく、デモ隊列は東富士演習場入口にさしかかる。一帯は、陸自・滝ヶ原駐屯地と米軍・キャンプ富士が隣接している。キャンプ富士の塀の内側では、在日米軍の警務車両がパトロールを行ない、デモ隊列を注視している。そんななか、反戦・全学連の部隊は、東富士演習場に向け、辺り一帯に響くシュプレヒコールを叩きつけていった。「実弾砲撃移転演習を粉砕するぞ」「中東労働者人民虐殺を許さないぞ」「東富士演習場を解体するぞ」「オスプレイ配備を阻止するぞ」。静岡県警・機動隊はデモ隊への規制を強め、弾圧を画策してくるが、あっさりと跳ね返す。こうして反戦・全学連の部隊は、東富士現地闘争を最後までやりぬいていった。
実弾砲撃移転演習を粉砕せよ
8月17日、日帝・防衛省は、東富士演習場における実弾砲撃移転演習について、9月9日から20日までのうちの10日間の実施を発表した。具体的には、まず9月上旬に在沖米海兵隊の訓練部隊である第12海兵連隊第3大隊が静岡県御殿場市のキャンプ富士に到着。そして、東富士演習場に入り、野営をしながらの訓練を開始。砲撃訓練の後、9月下旬に、訓練部隊がキャンプ富士から撤収して沖縄へ向かう、とするものである。今回の訓練部隊の人員と砲数等は、支援部隊も含めて、1個砲兵大隊の約280人、約70両の車両を動員、発射する砲数は予備も含めて8門、としている。演習では155ミリ榴弾砲や小火器等を使用するとうちだしている。
米海兵隊による実弾砲撃移転演習は、沖縄での「県」道104号越え実弾射撃訓練の日本「本土」分散を口実として1997年から開始されたものであるが、東富士演習場で実施されるのは、2011年6月以来となり、3年連続11回目となる。
在沖米海兵隊は、アフガニスタンでの軍事展開、さらに策動される対イラン反革命戦争への出撃も見据え、中東労働者人民の虐殺を想定した訓練を、実弾砲撃移転演習において行なおうとしている。それゆえ、演習規模や内容は、より実戦を想定した激しい訓練となっている。だからこそ実弾砲撃移転演習では、事故も頻発している。今年6月の矢臼別の演習では、6月8日に根室市の花咲港で兵器の陸揚げ作業中に、155ミリ榴弾砲一門が、牽引していたフォークリフトからはずれ暴走し、輸送業者の乗用車を大破する事故を起こした。こうした事故を居直り海兵隊は矢臼別での移転訓練を強行したところ、今度は6月15日に火災事故を発生させ、1ヘクタールを焼失させた。発生から鎮火するまで3時間も燃え続ける大火災だった。そもそも、在沖米海兵隊は白リン弾の使用を公言していた。白リン弾は、火災事故を引き起こす元凶であり、人体へのダメージの大きい危険な兵器であり、演習に使用することで環境汚染が進むことも指摘されているのだ。牧畜などで暮らす地元住民の間では、夜間演習や度重なる火災事故で海兵隊に対する怒りがまきおこった。
今回の東富士での演習でも、9月上旬に那覇軍港から横浜ノースドックまで関係車両・物資が輸送され、キャンプ富士に入っている。そして、実戦を想定した演習が強行されている。9月13日、在沖米海兵隊は実弾砲撃移転演習をマスコミに公開し、155ミリ榴弾砲をこれ見よがしに撃ち放ってみせた。また、演習で使用する機関銃も公開。在沖米海兵隊は期間中に155ミリ榴弾砲を約1800発も撃ち放つことを公言した。期間中、在沖米海兵隊は「複数の砲門を組み合わせて効果的な攻撃をする訓練」なるものを実施し、さらに「暗闇の中での射撃訓練は、即応体制の維持に必要不可欠」などとして夜間訓練を行なっている。
「沖縄の負担軽減」を口実に実弾砲撃移転演習が行なわれているが、沖縄の現状を見ても、キャンプ・ハンセンでは実弾砲撃演習以外の演習が頻繁に行なわれ、その結果、山火事が頻発するなど沖縄労働者人民の生活が脅かされている。「負担軽減」なる薄汚い欺瞞をぬけぬけと語りつつ、日本「本土」の演習場でより激しい実弾砲撃移転演習がくり返されているのは明白である。次回は、11月上旬〜12月上旬に、北富士演習場での移転演習が行なわれようとしている。
米海兵隊による実弾砲撃移転演習を粉砕しよう。
戦争遂行の野田政府打倒へ
米帝はアジア・太平洋地域への米軍配備を強化している。日・米帝国主義は日米安保の再編・強化をつづけ、朝鮮反革命戦争遂行のための臨戦態勢構築を進めている。そんななかで野田政府と在沖―在日米軍は、MV22オスプレイの沖縄配備を9月〜10月にも強行しようとしている。そもそも、オスプレイ自身が、航続距離が長く、しかも高速で飛べる軍用ヘリコプターであり、朝鮮半島をはじめアジア全域への大規模侵攻を想定して配備される代物である。在沖―在日米軍は日本全土でのオスプレイ飛行訓練も画策している。オスプレイが沖縄で実戦展開するようになれば、東富士演習場に隣接するキャンプ富士を使った低空飛行訓練が頻発するのは明らかだ。
東富士演習場では、自衛隊が8月26日に「富士総合火力演習」を行なっているが、「島嶼防衛」を想定し、海自P―3C哨戒機が情報収集、対艦ミサイルを搭載した空自F2戦闘機ならびに陸自の88式地対艦誘導弾SSMが洋上と地上からそれぞれ対艦攻撃するという演習である。まさに演習自身が、「尖閣諸島」(中国名・釣魚列島)、「竹島」(韓国名・独島)をめぐる戦闘を意識したデモンストレーションである。野田政府は、「領土問題」を通してナショナリズムを煽りたて、反中国、反朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)―反共・排外主義煽動を加速させることで、戦時体制を一挙に形成しようという意図をあけすけにしている。そんな朝鮮反革命戦争遂行の拠点の一つとして、東富士演習場が使われているのである。
日帝足下労働者人民の責務にかけて、革命的反戦闘争の爆発を何としてもかちとっていかねばならない。われわれは、地元で粘り強く闘われる反基地闘争との結合を強めていかねばならない。現在、オスプレイ配備に対する広範な労働者人民の怒りが湧き起こり、9月9日には沖縄で10万人集会がうちぬかれている。既成勢力への集約を踏み越え、反基地闘争をさらに高揚させ、東富士演習場撤去を実力・武装の闘いでかちとっていこう。闘う沖縄労働者人民との結合を強め、オスプレイ配備を阻止しよう。名護新基地建設を阻止し、すべての米軍・自衛隊基地を撤去させよう。日米安保の再編・強化を粉砕しよう。中東反革命戦争を粉砕し、朝鮮反革命戦争突入を阻止しよう。野田政府打倒・日帝国家権力解体へ進撃しよう。
8・31 海兵隊出撃阻止闘争に決起〈沖縄〉
8月31日、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会と沖縄・首里日雇労働組合は、陸上自衛隊東富士演習場における155ミリ榴弾砲の実弾砲撃演習を粉砕するために、在沖米海兵隊の出撃阻止闘争に決起した。
正午、青ゼッケンをつけた部隊がパレットくもじ前(那覇市)に登場し、ただちにアジテーションを開始する。「東富士での実弾砲撃演習を粉砕しよう」、「やりたい放題の砲撃演習を阻止しよう」、「反共・排外主義を粉砕し、朝鮮反革命戦争遂行をうち破ろう」、「日米帝国主義軍隊を解体しよう」、「オスプレイ配備を実力で阻止しよう」、「『県民大会』に結集し、その力をもって普天間基地に突入・解体する闘いを巻き起こそう」。9・9「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」の開催が迫る中で、断固として闘いへの決起を呼びかける部隊に注目が集まった。
何よりもまず、問答無用のオスプレイ配備強行に多くの市民が怒りを共有している。闘いの2日前には防衛相・森本が来沖した。森本は4月にモロッコで発生したオスプレイの墜落事故について、米側の「事故調査報告書」のみに依拠して「人為的ミス」と断定した。これを根拠にオスプレイの「安全性の再確認」を宣言し、試験飛行実施から普天間基地への配備を強行しようとしているのだ。「墜落しようがかまわない」ということだ。こんな政府に、怒りが巻き起こるのは当然だ。ビラを受け取るなり「『大会』に参加するよ!」と訴えていく女性や、アジテーションに元気づけられて「嘉手納基地も返せ!」と闘いに共感を示していく市民など、老若男女を問わず多くの市民が声をかけてくる。
闘う沖縄労働者人民の激闘に継ぐ激闘は、基地・軍隊への怒りを急速に押し広げている。とりわけ、普天間基地ゲート前での情宣行動(朝七時より、大山ゲートにて)や抗議集会(毎週金曜、野嵩ゲートにて)で、確実にオスプレイ配備阻止・普天間基地解体の闘いへの共感をかちとられている。こうした中であらゆる軍事演習に反対し日米軍事基地そのものへの実力闘争を訴える海兵隊出撃阻止闘争に対して、あっという間に共感が拡がったのである。ビラは文字通り吸い込まれるように受け取られていった。
われわれは海兵隊出撃阻止の闘いで、反共・排外主義との徹底的な対決を強調し、反戦・反基地闘争の飛躍を呼びかけた。沖縄でも「尖閣諸島」(中国名・釣魚列島)問題をめぐる反共・排外主義煽動が吹き荒れている。情宣闘争を闘った8月31日、「県」議会においては「尖閣諸島海域への領海侵犯及び魚釣島への不法上陸に関する意見書」が全会一致で可決されている。「領土問題」でナショナリズムを鼓舞し、自衛隊を強化し天皇と国家の下へ労働者人民を絡めとっていく攻撃をきっぱりと拒否し闘いぬくことなしに、反戦・反基地闘争の飛躍をかちとることはできない。反共・右翼ファシストは「尖閣、沖縄を守るためオスプレイ配備賛成」、「『県民大会』をボイコットせよ」、「辺野古のテント村撤去・新基地建設賛成」を叫びたてている。反戦・反基地闘争への敵対・介入を断じて許さず、反共・右翼ファシストを撃滅しなければならない。
闘いは準備したビラをすべて撒ききって終了した。われわれは日米安保粉砕・日米軍事基地解体・帝国主義軍隊解体にむけて断固として闘う。オスプレイ配備阻止・普天間基地解体・名護新基地建設阻止へ進撃する。 |