会場入口で情宣闘争に決起
9月9日、宜野湾海浜公園多目的広場において「オスプレイ配備に反対する県民大会」(主催・「同」実行委員会)が開催された。実行委員会構成団体は31団体、共催153団体におよぶ。6月までに全41市町村議会でオスプレイ配備に反対する決議が採択された。8月5日開催予定が台風のため延期になったものの、断固たる決意は揺らぐことなく大結集を実現した。同日は宮古、八重山でも地区大会が開催され、それぞれ1500人、500人が結集し、3地区合計で10万3000人の大結集となった。
天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会と沖縄・首里日雇労働組合も結集し闘いぬいた。「県民大会」への大結集をステップとして、オスプレイ配備阻止・普天間基地解体の実力闘争を巻き起こしていかねばならない。
午前9時、青年実と沖日労は会場入口の「歓海門」前に登場し、ただちに赤旗を立てビラ撒きを開始する。青ゼッケンの部隊の登場に注目が集まった。のぼり旗を立て続々と結集する参加者が次々と手を伸ばしてくる。部隊は「オスプレイ配備を阻止しよう」、「普天間基地を解体しよう」、「実力闘争で闘おう」、「安保粉砕・政府打倒の闘いを巻き起こそう」と訴えビラを手渡していく。ビラは文字通り吸い込まれるように受け取られていった。反戦・反基地闘争の飛躍を呼びかける部隊への共感を押し拡げつつ、すべてのビラを撒き尽くし約一時間の情宣闘争を終えていった。
沖縄労働者人民が各地から結集する中、まったく許しがたいことに反共・右翼ファシストどもが「尖閣問題」をネタに反共・排外主義を煽動し始める。「菊守同志会」「沖縄維新の会」「幸福実現党」などファシストは、オスプレイ配備阻止・普天間基地解体の圧倒的な闘いが巻き起こることに恐怖し、「日の丸」や横断幕を掲げて闘いに敵対・介入を試みる。荒唐無稽な主張を誰も相手にしないが、登場自体許しがたい。同志は反共・右翼ファシストへの怒りをもって断固としてアジテーションを行なった。「『日の丸』を降ろせ! 右翼ファシストを撃滅するぞ!」、「『反中国脅威論』を撃ち破り、オスプレイ配備阻止・普天間基地解体の実力闘争を闘おう」、「自衛隊強化を阻止し、天皇制を打倒し、沖縄人民解放をわれわれの手でかちとろう」と訴える。反共・右翼ファシストと対峙し、ちゃちな敵対を圧倒した。
会場埋め尽くす大結集
部隊は隊列を整えて、赤旗を掲げて会場に入った。会場はシンボルカラーの赤や「NO!」などと書かれたプラカードが目立ち、すでに参加者で埋め尽くされていた。なおも続々と結集する中、午前11時開会した。
開会宣言、カンパのお願い、登壇者紹介の後、挨拶が続いた。発言者は「オスプレイの危険性」や配備をゴリ押しする日・米両政府に対し怒りをぶつけていった。
「大会」2日前に欠席を表明した知事・仲井真からのメッセージが代読され始めると、会場の四方八方から「やめろ!」の声が飛び、読み上げ終わるまで騒然とした。オスプレイ問題を「安全性」問題にのみ切り縮めて「頭からノーではない」と言う知事は、闘いにブレーキをかける目的で不参加を表明したが、その目論見は脆くも崩れ去った。安保容認・基地容認の枠内に沖縄労働者人民の闘いを押しとどめておく代役を務めたのが宜野湾市長・佐喜真である。佐喜真は「自らの国は自ら守るべき」「日米安保を容認する立場である」と発言し、安保容認運動に変質させると宣言したのである。
「未来へのメッセージ」と題して学生が発言し、「沖縄の未来を築くために、若者一人ひとりが基地について考え、行動することが重要ではないでしょうか」、「沖縄の空にオスプレイを飛ばせない、基地のない沖縄の未来を切り拓くために、わたしは若者の一人として、若者の立場から、その実現の日までがんばることをここに決意します」と表明し、大きな拍手が沸き起こった。
つづいて、「大会決議」が読み上げられる。「オスプレイは米軍普天間基地のみでなく、嘉手納基地や北部訓練場など、沖縄全域で訓練と運用を実施することが明らかとなっており、騒音や墜落などの危険により、県民の不安と怒りはかつてないほど高まっている」、「沖縄県民はこれ以上の基地負担を断固として拒否する。そして県民の声を政府が無視するのであれば、我々は、基地反対の県民の総意をまとめ上げていくことを表明するものである」、「日・米両政府は、我々県民のオスプレイ配備反対の不退転の決意を真摯に受け止め、オスプレイ配備計画を直ちに撤回し、同時に米軍普天間基地を閉鎖・撤去するよう強く要求する」。決議は拍手で確認された。
基地に肉薄するオスプレイ配備阻止の闘いを
「大会」事務局長からの行動提起では、「大会」が闘いの「出発点」であることが強調された。「各市町村での集会開催」、「曜日を決めて普天間基地ゲート前での抗議集会の開催」などが提案された。さらに、「10時50分現在で、10万1000人が結集している」と報告されると、会場は拍手の渦に包まれる。カンパは最終集計で700万を越えた。
閉会挨拶では「大会」で唯一「高江」に触れた発言がなされると、ステージ前にプラカードをもって結集した高江住民や支援メンバーなどから大きな拍手が沸き起こった。その怒りは、自らの親族企業である「大米建設」がオスプレイの訓練場である高江ヘリパッド建設工事を強行しながら登壇する恥知らずな下地幹郎(国民新党)にも向けられている。下地は自身のブログで参加者数を手前勝手に「5万人」と書き散らすなど、闘いの制動に躍起となっている。
「大会」後、「沖縄平和市民連絡会」など市民団体が、大山ゲートでの抗議行動を呼びかけた。1000人以上が参加した。ゲート前では闘う沖縄労働者人民の怒りの爆発を恐れ、権力と軍雇用ガードマンが敵対・介入をくり返すが、それを突破し抗議の意思を示した。ゲート前抗議集会では普天間基地爆音訴訟団の島田善次氏がマイクを握り、「あさって森本が来る。市役所に入れない」、「今日の『県民大会』ははじまりだ。ゲートを封鎖する力をつけていかなくてはならない」、「言葉はいらない。時間を犠牲にして動かないとダメだ」と具体的な闘いを呼びかけた。
知事、宜野湾市長、下地幹郎らを筆頭に安保容認・基地容認を主張する勢力は、闘争破壊に動き始めている。これを撃ち破るカギは実力闘争の広大な復権にある。労働者人民自身が政治を掴みとり、実力闘争を巻き起こし勝利の自信と団結の深化をかちとることが決定的に重要である。闘う沖縄労働者人民は、さらなる闘いの飛躍をかけて奔走している。われわれはオスプレイ配備阻止・普天間基地解体の実力闘争を断固として推進し、日米安保粉砕・日米軍事基地解体・帝国主義軍隊解体に向けた大きな一歩を何としてもかちとる決意である。オスプレイ配備阻止・普天間基地解体・名護新基地建設阻止へ。反共・排外主義煽動をうち破り、沖縄―日本「本土」貫く団結をうち固め、安保粉砕・政府打倒闘争の爆発をかちとろう。
9・9沖縄「県民大会」同時アクション「国会包囲」闘われる 〈東京〉
9月9日、オスプレイ配備阻止の沖縄「県民大会」と呼応し、東京では「国会包囲」の行動が取り組まれた。沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックなどが呼びかけたこの日の行動には1万人以上が参加。東京・山谷日雇労働組合の仲間も結集した。
開始時刻となった午前11時には国会正門の真向かいの歩道上には多くの労働者人民が続々と結集して11時5分には開会が宣言された。まず、国会に向かって「オスプレイ反対!」のシュプレヒコールがたたきつけられる。
関東一坪の外間共同代表が「闘いはこれから。ぜひ力を貸してほしい」とあいさつをおこなう。次に、東京沖縄県人会の島袋事務局長が「危険な飛行場に危険なオスプレイ。これは阻止する」と力強く決意を表明する。結集した軍事評論家・前田氏は「利益を得る人のために、犠牲を強いられる人がいるのは不当」と批判する。
そして、脱原発の金曜行動に参加している9歳の子どもが「アメリカは広いのだから、危ないオスプレイはアメリカに。沖縄では怒っている」と発言し、その子の音頭でオスプレイ配備阻止のコールが始まった。
午後12時10分、司会の仲間の案内で、結集した労働者人民が「国会包囲」の行動を開始する。「道路閉鎖」された首相官邸付近では途切れたものの、そこ以外の場所では人々が手をつないで「国会包囲」が実現した。
「国会包囲」を達成した後、司会の仲間が沖縄現地から届けられた「県民大会」の様子を伝える。「沖縄県民大会では仲井真知事のメッセージが代読されたが、その時、会場からは大ブーイングの声が起きました。県民大会参加者は10万1000人だったと発表されました」。
関東一坪の上原顧問から「人口一パーセントの沖縄。ぜひ力を貸してもらいたい」と要請のアピールがあり、最後に国会正門にむかって「オスプレイ配備阻止!」のシュプレヒコールをあげ、この日の行動をしめくくった。
沖縄普天間基地へのオスプレイ配備を絶対阻止し、普天間基地を含む米軍基地を解体していこう。
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