権力、軍雇用ガードマンと対峙しゲート前に結集
8月31日、普天間基地野嵩ゲート前において「基地の県内移設に反対する県民会議」が主催する「金曜集会」が開催された。
闘う沖縄労働者人民は毎週金曜、ゲート前に結集している。集合予定の30分前には参加者が結集し、基地を防衛する権力と対峙しつつ準備が進められた。屈強な軍雇用のガードマンも、ゲート前の道路に参加者が踏み入れないよう威圧してくる。
午後6時、「オスプレイ配備阻止」と書かれたのぼり旗が国道330号線沿いにズラリと立ち並ぶ。司会より「市民へのアピールを行なって、最後に集会をします」と呼びかけがあり、ただちに参加者はアピール行動に移っていった。マイクアピールも行なわれ、9・9「県民大会」への大結集が呼びかけられる。
午後6時50分、ゲート前に向けてシュプレヒコールが叩きつけられた。「オスプレイ配備を断念させるまで闘うぞ」、「普天間基地を即時閉鎖せよ」、「高江ヘリパッド建設やめろ」、「米軍犯罪を許さないぞ」、「団結して闘うぞ」。全体はゲート前に結集し集会が開始される。はじめに、普天間爆音訴訟団の島田善次氏が発言に起つ。「一昨日、防衛大臣・森本が来た。オスプレイが落ちたら誰が責任をとるのか。大臣を辞任して終わりにするつもりか」と怒りを表明。「ヘリ基地反対協」の安次富浩氏は「今日は6月フロリダで起きた空軍のCV22オスプレイの事故原因が発表された。操縦士の責任とされている。人的ミスで落ちるということは、いつでも落ちるということだ」、「住宅地の上を飛ぶのが当たり前となっている。受け入れられるはずがない」とした。さらに、軍雇用のガードマンの威圧する対応を徹底弾劾し、「ここは沖縄県民の土地だ。『県民大会』以降にオスプレイを配備するとしているが、ここに絶対配備させない。無条件で返還させよう」と力強く訴えた。つづいて、「沖縄平和市民連絡会」の真喜志好一氏がマイクを握る。「一昨日、防衛省と環境団体の交渉があった。オートローテーションについて防衛省は『米国で複数回実験した』と言っているが、実は1回しかやっていない。危険すぎてできなかった」、「在沖米軍の司令官が『基地内で飛行モードに転換してから飛ぶから安全だ』と言っているが、転換モードの危険性を自ら白状したということだ」と、オスプレイの技術的問題点を分かりやすく暴露した。最後に、司会を務めた「平和市民連絡会」の城間勝氏が「普天間基地を含むすべての基地は、生活と生産の場を奪って建設されたものだ。軍作業員として働かざるをえない状況を強いられてきた。基地を早めに返還させねばならない」と訴え、団結ガンバローで集会を閉じていった。
普天間基地へのオスプレイ配備阻止
日・米両政府はオスプレイ配備を強引に進めている。
6月29日にCH46 5機が牧港補給地区(キャンプ・キンザー)に持ち込まれ解体作業に入った。8月末までに計6機がすでに解体作業に入っているとみられている。CH46はオスプレイ配備に伴ってスクラップ処分されるが、米国防総省から日本政府へオスプレイ配備の正式通報(接受国通報)をしたその日に、すでに在沖米海兵隊はCH46の処分を始めていたことになる。また、7月中に模擬操縦装置(シミュレーター)が持ち込まれ、普天間基地に設置されているのが確認されている。8月に入り、オスプレイが離着陸できるように設備強化された強襲揚陸艦「ボノム・リシャール」(佐世保所属)の動きが活発化しており、8月20日にはホワイト・ビーチに入港している。そして、在沖米軍のトップである四軍調整官のケネス・グラックはオスプレイが「もっとも安全な航空機」であり「『県民大会』後に配備される」と言い放っている。「県民大会」は想定済みと言わんばかりの発言に、沖縄労働者人民の怒りは高まるばかりだ。
一方、日本政府―防衛省は、オスプレイの10月本格運用に向けて、オスプレイの訓練場である高江ヘリパッドの建設工事を一挙に進めようとしている。7月1日から工事期間に入っているが、例年とは異なり7月中から防衛局職員、業者、警察が大挙して襲いかかっている。阻止闘争を闘うメンバーの頭上からクレーンで吊った砂利を搬入する、道路使用許可さえ取らずに作業を強行しそれを警察が放置する、警察が主導して住民を排除する、そうした暴力的な工事が強行されているのだ。8月21日からは3日連続で早朝7時半より工事に踏み切り、資材搬入や草刈りなどが強行されている。
オスプレイ配備阻止・普天間基地解体の闘いが高揚する中で、日・米両政府は既成事実を積み上げ、それを突きつけることで闘いを叩き潰そうとしているのだ。しかし、闘う沖縄労働者人民はこうした攻撃と全面的に対決し、敢然と起ち向かっている。普天間、高江、辺野古の現地攻防をより強固に連結し頑強に闘いぬいている。闘う沖縄労働者人民は、9・9「県民大会」を「オスプレイ阻止に向けての第一弾の行動」と位置づけて、「大会」以降のオスプレイ配備阻止・普天間基地解体に向けた闘いの拡大を準備している。われわれは普天間基地の機能を停止し突入・解体する実力闘争を断固として闘いぬく。沖縄―日本「本土」を貫く団結をうち固め、安保粉砕・政府打倒闘争の爆発をかちとろう。 |