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 6・26「パナソニック包囲デモ」に決起〈大阪〉(1024号5面)

「吉岡会」の呼びかけで集会が闘いぬかれる

 「吉岡さんをパナソニックの職場に戻し、人権侵害・不当な雇い止めをなくす会(吉岡会)」の呼びかけで、6月26日、「パナソニック包囲デモ」が闘われた。この闘いに、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」も決起した。

 午後6時30分、京橋駅の近くにある京橋公園で集会が開始される。はじめに、パナソニックPDP争議当該である吉岡力氏が発言に立つ。吉岡氏は、「7721億円の赤字を計上した大坪社長が会長に就任するという、あり得ないようなことが行なわれようとしています。明日、株主総会への参加者に対して、『パナソニックの経営危機の根本原因は労働者を大切にしない企業体質にある』と訴えたい」と発言した。「吉岡会」共同代表の田中氏は、「6月19日の中央労働委員会では、吉岡さんと井手窪委員長の審問が開始された。パナソニックPDPが吉岡さんと組合をいかに排除してきたのか、その継続性を中労委で立証していく」「パナソニックの反社会的な行為と闘っていくために、吉岡争議は非常に意義がある」と訴えた。「吉岡会」から中労委闘争へのカンパ要請が行なわれた後、「吉岡会」共同代表で「なかまユニオン」委員長の井手窪氏は、現在のパナソニックの危機的な情勢についての報告を行なった。次に、参加団体の紹介ということで、吉岡氏が、「釜ヶ崎労働者の会」や「港合同・南労会支部」などを紹介した。また、自身が全国労働組合運動交流会(全労交)の呼びかけ人として闘っていることを明らかにした。参加団体を代表して「管理職ユニオン・関西」からの発言の後、日本基礎技術争議当該の本田福蔵氏からデモ中のシュプレヒコールの確認があり、デモの準備が進められる。

パナソニックに対するデモが爆発

 午後7時、大阪ビジネスパーク(OBP)にあるパナソニックの象徴=「ツイン21・OBPパナソニックタワー」へ向け、「パナソニックは首切りやめろ! 吉岡君を職場に戻せ!」の横断幕を掲げデモが開始される。「パナソニックは巨額赤字の責任を取れ!」「大坪社長の会長昇進を許さないぞ!」「大坪社長はパナソニックから立ち去れ!」「大量首切りを許さないぞ!」「吉岡君を今すぐ職場に戻せ!」。デモ隊は怒りのシュプレヒコールをたたきつけた。デモ行進中に吉岡氏は、「福井県や三重県や愛知県で私と同じように『偽装請負』や『違法派遣』を是正してほしいと申告したことを理由に報復行為で職場から追い出された当事者たちの声を、明日の株主総会で株主のみなさんに伝えていきたいと思います。それぞれの争議を闘っている当事者たちですが、職場では本当にまじめに働いていた人たちです」「今やパナソニックは、『どの商品を売ってメシを食っているのかわからない』と多くの株主が言っています。労働者をモノのように扱い、儲ければ何をしてもかまわないというやり方が、7721億円の赤字を生み出したのだと思います。今、パナソニックは従業員を半数削減しようとしています。結局は、中村前会長のやり方を踏襲している。それらのことを明日の株主総会で訴えていきたいと思います」と訴えた。

 デモ終了後、吉岡氏は、「このかん、東京総行動、6月19日の中労委、6月25日の全労交による大飯原発前の再稼働阻止の抗議行動を闘ってきました」「組織の違いとか考えの違いとか、いろいろあると思いますが、差別的な働かせ方をする『非正規雇用』という問題は、これから社会に出て働こうとする若い人たちの未来がかかった問題で、このような差別的な働かせ方が許されてはいけないという思いは、みなさん一緒だと思います」と訴え、「『偽装請負』や『違法派遣』という差別的な働かせ方を無くすために、ここに集まった仲間! 団結してガンバロー!」でこの日の闘いを締めくくった。