反戦・全学連、旭川駅頭に決起
反戦・全学連は6月19日、北海道・旭川市で、情宣闘争を闘った。
在沖米海兵隊が6月13日から始めた実弾砲撃移転演習に対する行動だ。午前11時30分、JR旭川駅前にさっそうと登場した青ヘルの部隊は、「米軍の移転演習を許さないぞ」「軍用輸送機オスプレイの配備を阻止するぞ」「沖縄労働者人民の反戦・反基地闘争と連帯するぞ」とシュプレヒコールをあげ、すぐさま駅前交差点に接する買物通り公園一帯を制圧する。ビラと署名板を手にした同志たちが、「朝鮮反革命臨戦態勢の一環として強行されている移転演習を粉砕しよう」「墜落事故を繰り返すMV22オスプレイの普天間基地配備、沖縄―日本『本土』での飛行訓練を阻止しよう。沖縄労働者人民の闘いと連帯して名護新基地建設を阻止しよう」「戦争と大増税の野田政府を支える帝国主義労働運動の『連合』を踏みしだき、新たな労働運動の潮流をつくりだそう。6・24全国労働組合運動交流会(全労交)結成集会に大結集を」と呼びかける。消費税増税の策動や関西電力・大飯原発再稼働決定に対して、北海道でも労働者人民は野田政府への怒りをふつふつと沸騰させている。手をのばして受け取ったビラを食い入るように読み、署名板を持つ同志を取り囲むように署名に応じる人々は次から次へと後を絶たない。昼休みの時間帯をはさんで約2時間にわたって、情宣と署名オルグをやりぬいた。用意したビラはすべてまききり、安保粉砕の署名は三ケタの筆数にも達した。カンパを差し出す人、また「機関紙『解放』をこれからも継続して読みたい、どうすれば購入できるのか」と問い合わせする人もでてきた。
北海道警公安の私服デカどもはわれわれの旭川情宣行動に対して一指も触れることができず棒立ち、メモ帳を持つ手をブルブルと震わせ、頬を引きつらせるばかりだ。同志が眼光鋭くにらむと、私服デカは「旭川にも革マルがいるんだぞー」と脅しにもならない弱々しい鳴き声をあげるのが精一杯だ。
旭川情宣行動を闘いぬいた成果をうち固め革命的反戦闘争の組織化をなんとしても実現していかなければならない。
最大規模の演習でまたも火災事故が発生
北海道東部の陸上自衛隊矢臼別演習場で、在沖米海兵隊による実弾砲撃移転演習が6月13日から開始された。今回の移転演習は、2年ぶり、12回目のもので、演習日程は、6月25日までの日曜日を除く10日間となっていた。今回は一個砲兵大隊(430人)、車両約100両、155ミリ榴弾砲12門と過去最大級の規模だった前回2010年の訓練と同等の兵力で実弾演習を強行している。
6月8日には根室市の花咲港で兵器の陸揚げ作業中に、155ミリ榴弾砲一門が、けん引していたフォークリフトからはずれ暴走し、輸送業者の乗用車を大破させるという事故を起こした。
こうした事故を居直り海兵隊は訓練を強行したが、訓練開始の前日、6月12日の海兵隊による周辺自治体・住民への説明会では、演習部隊隊長のジェームズ・ブラウンは前回演習中に白リン弾が原因となった火災事故を5回も引き起こしているにもかかわらず、今回の演習でも白リン弾を使用することを公言。火災事故が起こったら消化剤で鎮火させると回答した。そして、消化剤は二つの川を通って厚岸湾に流れ出る、と指摘した厚岸町議の質問―消火剤に問題はないのか―に対しては「消火剤に含まれる有害物質は承知していない」と傲慢にも言い放っている。
前回の火災事故では40ヘクタールが焼失した。自衛隊の消火部隊も待機させ、防火帯も設置しながら強行した今回の演習では、6月15日にまたもや火災事故を発生させている。今回の火災は着弾地付近の監視兵のタバコが出火の原因とされている。この火災で1ヘクタールが焼失した。自衛隊のヘリを飛ばして消火活動をおこなったにもかかわらず、発生から鎮火するまで3時間も燃え続ける大火災だった。
牧畜などで暮らす地元住民の間では夜間演習、度重なる火災事故で海兵隊に対する怒りがまきおこっている。にもかかわらず、北海道知事・高橋はるみは形ばかりの抗議を海兵隊や政府防衛省にするだけで北海道の労働者人民に米軍演習を強要し続けているのだ。
MV22オスプレイの配備を阻止せよ
4月、6月とたて続けに墜落事故を起こしているMV22オスプレイの普天間基地配備を米帝、そして野田政府は強行しようとしている。
オスプレイ配備は普天間基地、沖縄の問題にはとどまらない。山口県岩国基地、静岡県御殿場市のキャンプ富士など日本「本土」の海兵隊基地への月2、3日間の飛来と低空飛行訓練が計画されている。防衛省が6月13日に公表した米海兵隊の環境審査報告書によれば、東北〜信越の山間部の3つのルート、四国〜紀伊半島、九州、奄美諸島の各一ルート、合計6つのルートでの飛行訓練が計画されている。6つのルートでは年間合計330回、これらのルートで最低高度約150メートルでの飛行・戦術訓練を強行しようとしているのだ。配備される沖縄ではもっと凄まじい飛行訓練がねらわれている。普天間基地では約6700回の飛行を予定。沖縄北部の訓練場では高度15メートル〜60メートルの超低空飛行訓練が年間25回強行されようとしている。沖縄労働者人民の頭上を爆音をとどろかせて飛び交い、沖縄労働者人民の生活が墜落の危険にさらされようとしているのだ。オスプレイ配備を絶対に阻止していかなければならない。
矢臼別は日本「本土」で最大の面積(1万6800ヘクタール)をもつ実射訓練場(最大射程距離一八キロメートル)だ。そのため離着陸や低空飛行、上空からの射撃などヘリ部隊のさまざまな訓練も可能な演習場として米軍はかねてからMV22オスプレイの低空飛行訓練場にするべく矢臼別をねらっている。
「移転訓練」は沖縄の「負担軽減」には結びついていない。沖縄労働者人民は「沖縄にいらないものは、どこにもいらない」として「訓練移転反対」の闘いを日本「本土」労働者人民に訴えている。移転演習を阻止していかなければならない。オスプレイ配備を絶対に阻止していこう。陸上自衛隊・矢臼別演習場を解体していこう。
反戦・全学連は北海道に巣食う反革命革マルのエセ「反戦闘争」を粉砕し、革命的反戦闘争の火柱を断固として打ち立てる決意だ。
6・4海兵隊出撃阻止闘争に決起〈沖縄〉
6月4日、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会は、在沖米海兵隊による155ミリ榴弾砲の実弾砲撃移転演習を阻止するため、沖縄・首里日雇労働組合の仲間とともに海兵隊出撃阻止闘争に決起した。
正午前、部隊はパレットくもじ(那覇)前に登場し、ただちにビラ撒きとアジテーションを開始する。「北海道・矢臼別での実弾砲撃演習を阻止しよう」、「『痛みの分かち合い』などペテンだ。沖縄でも矢臼別でも軍事演習が拡大・強化されている」、「戦争のための軍事演習は沖縄でもどこでも許してはならない」、「労働者への軍事協力強制が拡大している。労働者は戦争動員をみすえた軍事協力を拒否しよう」、「オスプレイ配備阻止を全力で闘い、普天間基地を解体しよう」、「普天間、辺野古、高江、与那国の闘いの現場と固く結びつき、反戦・反基地闘争の飛躍を切り拓こう」、「6・16安保粉砕・全国統一行動に結集しよう」、「朝鮮反革命戦争を粉砕しよう」、「野田政府を打倒し、国家権力解体へ進撃しよう」。圧倒的な呼びかけに多くの市民が立ち止まり、耳を傾け、ビラを次々と受け取っていった。
日・米両帝国主義は〈基地・沖縄〉の再編・強化を一挙に推し進めようとしている。その最たるものが、普天間基地へのMV22オスプレイ配備だ。海兵隊はCH46の後継機として、今年7月にも12機のオスプレイを配備しようとしている。これに対し沖縄労働者人民の怒りと闘いが沸き起こっている。反戦・反基地を闘うメンバーの間では、オスプレイ配備を阻止するための具体的な戦術や、いかにして大衆運動を拡大していくかが共通の話題となっている。その中で「オスプレイにはオートローテーション機能がない」という致命的な欠陥が指摘されている。「オートローテーション」とは、エンジン停止のトラブルが起こった時に機体が降下する際の上昇気流を利用して回転翼を回して揚力を得て比較的ソフトに着陸する機能のことである。通常のヘリには必ずついているこの機能がオスプレイに欠如していることはメーカーも米軍も認めている。しかし政府―防衛省は「安全だ」とお墨付きを与えた。墜落しても構わない、とにかくオスプレイ配備をゴリ押しして沖縄をより強固な出撃拠点としてうち固めるためだ。4月にはオスプレイを搭載できるように整備した強襲揚陸艦ボノム・リシャールが佐世保に配備され、すでにホワイト・ビーチにも寄港している。世界中のあらゆる戦場にオスプレイを投入できる態勢がつくられつつある。
各種軍事演習も激化している。5月中旬には地対空誘導弾パトリオット・ミサイル(PAC3)の移動訓練を強行している。嘉手納基地のPAC3の部隊が、キャンプ・コートニー、普天間基地、那覇軍港などにそれぞれ展開した。ホワイト・ビーチには周辺海域に展開しているとみられる原子力潜水艦の寄港が相次いでいる。嘉手納基地や普天間基地では激しい戦闘機やヘリの訓練がくり返され、殺人的な騒音をまき散らす状況が続いている。
陸も海も空も米軍が勝手放題に軍事利用していることに誰もが憤っている。しかも新たな自衛隊の配備まで突きつけられる中で、基地と軍隊への怒り、それを推し進める政府―防衛省への怒りは確実に拡大している。何人もの市民が「ごくろうさま」、「がんばってください」と声をかけていく。「実弾砲撃移転演習を阻止しよう」というビラの表題を真剣な表情で見つめる人も少なくなかった。われわれは軍事演習の強化と基地の再編・強化を許さず反戦・反基地闘争へ決起すること、厳しい生活を強いられる日常の中から闘う団結をつくり出していくことを粘り強く訴え、約1時間の情宣闘争を貫徹した。
青年実は7月オスプレイ配備阻止の闘いを全力で闘いぬく。その只中から普天間基地解体・名護新基地建設阻止をかちとる闘いの飛躍を切り拓く。「移設」論議への集約を断ち切り、沖縄―日本「本土」貫く団結の強化で安保粉砕・政府打倒へ進撃しよう。
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