須崎公園・野外音楽堂で集会
福岡では、安保粉砕・政府打倒全国統一行動の先陣を切って、6月15日、福岡市中央区の須崎公園・野外音楽堂において、集会が開催された。
あいにくの雨模様にもかかわらず、会場には、開始時刻前から多くの参加者が集まってくる。日雇い・野宿の労働者たちは、福岡・築港日雇労働組合が用意したカレーライスで腹ごしらえをして闘いに臨む。ステージ上には横断幕が広げられ、参加団体の赤旗が立ち並び、座席は青ヘルメットで埋められていく。
正午から、力強いシュプレヒコールで集会が開始される。「中東反革命戦争粉砕」「朝鮮反革命戦争粉砕」「日帝の核武装阻止」「日米安保粉砕」「野田政府打倒」「6・15闘争を闘うぞ」という全員の力強い声が一帯に轟く。
まず最初に、寄せられた連帯のメッセージが福日労の仲間によって読み上げられる。一つひとつのメッセージに対して、「そうだ」「そのとおりだ」という声が飛び、熱い共感の拍手が沸き起こった。さらに革命軍のアピールが読み上げられると、圧倒的な拍手が沸き起こる。
続いては、全学連中央執行委員会と反戦青年委員会からの連帯あいさつだ。はじめに全学連中央執行委員会の同志が発言に立ち、「全学連は、樺美智子さんをはじめ全学連の先輩たちが命をかけて切り拓いた60年安保闘争の地平を、安保粉砕、政府打倒、国家権力解体をかけた闘いとして継承・発展させていく。中東反革命戦争粉砕、朝鮮反革命戦争粉砕、核武装阻止の実力・武装の闘いを政府、権力に叩きつけていこう。教育・学園をめぐっては、インターンシップ制度の拡大など、『大学改革』という名の大学再編が激しく進んでいるが、それらは学生に対して、資本と国家に都合のいい存在になるために競い合えという攻撃だ。しかし学生の使命は、資本と国家のために生きることではなく、現状変革のために生きることだ。変革の熱意に燃える学生を強力に組織し、新たな学生決起の時代を切り拓く」と発言した。
反戦青年委員会からは、「野田政府は、明日にも大飯原発の再稼働を最終決定しようとしている。あくまで原発を維持し、原子力政策を推進しようというのだ。すべては利権漁りと核武装のためだ。そのために膨大な労働者人民の生活、生命を平気で犠牲にし、原発労働者を被曝させ使い捨てにしている。原発再稼働を絶対に許すな。核武装のための原子力政策を粉砕しよう。日米安保は、革命運動の鎮圧を目的に、凶悪な軍隊を世界にくり出し、労働者人民虐殺を遂行するための血塗られた同盟だ。これを打ち砕く闘いを今こそ爆発させよう。野田政府打倒へともに突き進もう」と、檄が発せられた。
横断幕を先頭に天神デモ
次は、6・15闘争実行委員会の仲間からの基調提起だ。まずはじめに、60年安保闘争における樺美智子さんの虐殺から52年目を迎える2012年6・15闘争の意義が提起され、参加者全員でこれを確認していった。続いて6・15闘争の課題として、第一に、中東反革命戦争の拡大を粉砕する革命的反戦闘争の大爆発を実現すること、第二に、朝鮮反革命戦争への突撃を粉砕すること、第三に、普天間基地解体・名護新基地建設阻止の闘いの爆発を切り拓くこと、この闘いを軸に日米安保の再編・強化に対決し、日米安保粉砕に進撃すること、第四に、大飯原発の再稼働を許さず、日帝の核武装阻止をかけて反原発・反核燃闘争の大爆発を実現すること、第五に、日帝・野田政府の戦争とファシズム、大収奪への突撃に徹底対決し、全国の内戦勢力の総決起をもって、野田政府打倒・日帝国家権力解体へ進撃することが提起された。全体の圧倒的な拍手で基調を確認し、この日の闘いをやりぬく意志を強固に打ち固めていった。
集会の最後に決意表明が行なわれた。まずは福日労からだ。登壇した仲間が「福日労は、『仕事よこせ』と『反戦』の闘いを、組合活動の二つの柱にして活動してきた。今や日本の全労働者の3分の1以上が『非正規雇用』にされてしまい、われわれ日雇いとほとんど変わらないような、極めて不安定で無権利、低賃金の労働をさせられている。そればかりか、消費税の大増税まで行なわれようとしている。搾取と収奪は強まるばかりだ。こんな政府や資本家どもをのさばらせておいたら、おれたち労働者には何の未来もない。『仕事よこせ』と『反戦』の闘いをいっそう強めよう。戦争も失業もない世の中を作るために闘いぬこう。福日労は本日の闘争の先頭で闘い、6・24全国労働組合運動交流会の結成集会に総結集する」と決意を述べた。
次は九州大学社会科学研究部の学生だ。「今の大学には、現実に起こっていることに対して、『仕方がない』という現状肯定・現状追認の空気が少なからず漂っている。安保の強化も『仕方がない』、中東での殺戮も自衛隊の海外派兵も『仕方がない』、そして原発再稼働も『仕方がない』と。しかし、再稼働問題をとってみても、決して『仕方がない』では済まされない現実が厳然と存在している。福島第一原発事故がもたらしている破滅的事態から目をそらしたり、忘れることは許されない。権力や資本からの脅しや誘惑に負けて、労働者人民が強いられる犠牲を『仕方がない』の一言で片づけ、体制に流されて生きるのが、学生の生き方ではないはずだ。このことを学内で粘り強く訴えて、学生の起ち上がりを組織していく」という発言に、盛大な拍手が送られた。
シュプレヒコールで集会がしめくくられると、いよいよデモ出発の時刻だ。午後1時、雨の中を、横断幕を先頭にデモ隊列が天神の街に躍り出る。沿道の人々が熱い注目を寄せる。「安保粉砕!」「政府打倒!」というコールが繁華街にこだまする。6・15闘争実行委員会の青ヘル部隊は、権力の弾圧を寄せつけず、右翼ファシストの敵対を許さず、最後まで戦闘的なデモを貫徹した。
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