抗議集会に三〇〇人が決起
4月11日夕方6時より、「県」庁前の「県民広場」において「武力で平和はつくれない! 政府防衛省・自衛隊によるPAC3の配備運用に反対し外交の平和的解決を求める4・11県民集会」が開催された。雨模様のなか、闘う沖縄労働者人民は三々五々結集した。政府による「破壊措置命令」の発令以降、一気に戦時下に叩き込まれた沖縄において、地対空誘導弾パトリオット・ミサイル(PAC3)配備と自衛隊の展開に「NO」を突きつける緊急集会に300人が決起した。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会も反北朝鮮―反共・排外主義を粉砕し、戦争遂行体制形成を粉砕する闘いの飛躍をかけてともに闘いぬいた。
はじめに、司会より「それぞれの団体が個別にやるより統一した行動の方がいいと判断し、参加団体10団体で本日の開催を決めた」と集会開催に関する説明がなされ、シュプレヒコールをあげる。「PAC3発射反対!」、「沖縄を戦場にするな!」、「全県基地化を許さないぞ!」、「自衛隊は本島・宮古・八重山から撤退しろ!」、「自衛隊は沖縄から撤退しろ!」。気迫のこもったシュプレヒコールが響きわたり、熱気は会場からあふれ出し、通りを歩く労働者や学生の注目と関心を大いに惹き寄せた。
シュプレヒコールにつづいて各団体からの発言が続く。沖縄平和運動センターは「われわれは本日二時より県庁にて抗議の要請行動を開始した」、「私たちの自衛隊とPAC3配備に対する反対意見に対して、県側は政府への従属姿勢を貫いた。許せない」とした。沖縄平和市民連絡会の城間勝氏は、「北朝鮮は人工衛星の打ち上げを国際機関にちゃんと伝えている。それの何が問題なのか。政府は危機感を煽り立てている」と批判し、「自衛隊・米軍のイベントとしてのPAC3配備は絶対に許さない」と訴えた。ヘリ基地反対協の安次富浩氏は、「政府は今、自衛隊を続々と沖縄に送り込んできている。銃を携行させた隊員による警備は、われわれ沖縄県民を敵とみなしているということだ」、「北朝鮮の衛星打ち上げを利用しての反北朝鮮キャンペーンは許せない。これを利用した自衛隊強化も絶対に許せない。こうしたやり方は戦前の日本軍と一緒だ」と断じた。その他、高江で座り込みを闘う「ヘリパッドいらない住民の会」や普天間基地爆音訴訟団などより、さらなる闘いに起ち上がる決意が表明された。
「集会宣言」が読み上げられる
すべての発言の終了後、「集会宣言」が読み上げられた。「政府総務省消防庁は、他国からの武力攻撃を意味する『攻撃対象地域・沖縄』と表示した文書を関係自治体に送信したことを明らかにしています。政府は今回の自衛隊による軍事行動が事と場合によって、沖縄が『攻撃対象地域』になることも想定の上で自衛隊に行動指示を発令したと言わねばならず決して許せるものではありません」、「自衛隊によって演出される『有事』と軍事行動によって、沖縄が再び戦場とされるようなことがあってはなりません。同時に、政府防衛省が思うままに自衛隊の増強と全県基地化を画策することがあってはなりません」、「私たち県民は、去る大戦の悲劇からあらゆる戦争に反対してきました。その立場から県民はこれまで米軍基地や自衛隊基地の縮小・撤去を訴えてきたのであり、決して軍事的緊張の招来と基地の強化拡大を求めて来たものではない・・・そのことを理解しようとしない今回の政府の対応は、県民に対する背信行為と厳しく糾弾されなければなりません」。宣言に対し参加者が拍手で応じた。
団結ガンバローで集会を閉じた後、参加者はただちに国際通りのデモにうって出た。「PAC3の発射をやめろ!」、「自衛隊はただちに撤退しろ!」の呼びかけに、多くの市民が立ち止まり関心を示した。
抗議集会は、日・米・韓による朝鮮反革命戦争突撃の実態を明らかにすることなく、政府に対し「北朝鮮に『衛星』発射を思いとどまらせる外交努力を行うこと」を要求するなど、決定的な限界を有するものではあった。それをふまえつつも闘う沖縄労働者人民は、連日のマスコミ報道などで反北朝鮮―反共・排外主義にもとづいた「北朝鮮脅威論」がまき散らされるなか、PAC3配備による政府の狙いを「自衛隊の増強と全県基地化」と喝破し敢然と闘いぬいたのである。青年実は、朝鮮反革命戦争突撃を粉砕する反戦・反基地闘争の飛躍をかけて闘いぬく。闘う韓国労働者人民に連帯し、安保粉砕・日米軍事基地解体・帝国主義軍隊解体を断固として推進する。 |