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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

2・27都教委要請行動が闘われる(1010号4面)

  2月27日、午後3時から東京都第2庁舎10階において「石原・大原都教委の暴走を止めよう!都教委包囲・首都圏ネット(都教委包囲・首都圏ネット)」が呼びかけた東京都教育委員会に対する要請行動が闘われた。要請行動には、「君が代」処分の当該、現役の教育労働者、教育問題を取り組む市民団体などから25人が結集。東京・山谷日雇労働組合の仲間も参加した。
 まず、都教委の「日の丸」「君が代」強制を根本的に批判した長文の要請文を準備してきた市民が要請文を読み上げる。
 そして、市民の立場からの、都教委の木村委員長と竹花委員に対する「木村委員長は『都教委の委員は、1年365日、1日24時間、都の教育のために働いている』と発言しているが、都の教育のためにどう考え、どう働いているのか具体的に明らかにされたい」という質問と要請、1995年に都教委から再雇用拒否された当該の教育労働者の「再雇用拒否の本当の理由は何か」「再雇用拒否には正当性・合理性があったのか」などを追及する要請、世田谷区教委の業績評価に対して裁判闘争を闘った当該の教育労働者の「業績評価制度の廃止」「不当な評価の元になっている分布率適用資料の廃止」「昇給区分決定に対する不服申し立てなどの救済措置」を求める要請、「河原井さん根津さんらの『君が代』解雇をさせない会」の「一、教育委員の月額報酬の見直しについて」「二、10・23通達を撤回し、『君が代』不起立教員に対して一切の処分をしなこと」という要請が続いた。
 最後に、「都教委包囲・首都圏ネット」が要請を行なう。「都教委包囲・首都圏ネット」は4つの要請書を用意し、それぞれ要請文を読み上げ、都教委を追及した。まず「都教委包囲・首都圏ネット」の2・5集会で採択された集会決議が全文読み上げられた。二つ目に、今年の1・16、2・9最高裁判決でも批判された「君が代」強制のために強行してきた都の処分行政に関して、「都教委は最高裁判決をどう受け止めたのか」「処分を撤回せよ」という要請を行なった。三つ目は、「君が代」強制問題以外にも教育破壊を推し進めてきた都教委による教育への不当な介入、支配など教育行政に関する要請である。「職員会議での挙手・採決禁止通達の即時撤回」、「職階制度の全面撤廃」、「業績評価制度の撤廃」、「奉仕活動や日本史必修化の即時撤廃」、「戦争・原発・天皇制美化の『つくる会』系教科書を採択しないこと」、「自衛隊などでの『宿泊訓練』計画の全面撤回」、以上7項目にわたる都教委の教育行政を批判・追及する要請書を読み上げた。そして四つ目は早稲田大学入試問題に関する要請である。今年の早大入試問題の社会科―政治・経済で、「君が代」不起立の問題、都教委の処分が教育の自由にかかわる重要な権利侵害である、とする出題があったのだが、その早大入試に動転した都教委は都立高校の一部の進学校36校に対して、早大受験者数の報告を求めたのである。都教委への批判はいかなるものも許さないという都教委の傲慢な姿勢と早大受験者の思想・信条を侵害する行為に要請行動に参加した仲間からも怒りの追及の声が上がった。
 東京・山日労に結集する仲間は口頭で、「『日の丸』『君が代』強制は、今後自治会などを利用して、地域社会にも拡大されてくるのではないかと危惧している。そうした事態を誘導する都教委の強制は許されない。強制に反対する教育労働者と連帯して闘う」と発言した。
 要請行動は約二時間にわたり、参加者全員が都教委を追及していった。要請を終えると都庁舎の1階ロビー前に場所を移動し、要請行動に参加した仲間に「都教委包囲・首都圏ネット」の仲間が集約的なまとめを行ない、今後について、卒業式でのビラまき行動などの確認をして散会となった。
 暴走する都教委への労働者人民の怒りが高まっている。卒・入学式における「君が代」強制を阻止すべく闘う現場の教育労働者と連帯し闘いぬこう。さらに不起立教育労働者への処分発令を許さず、守りぬこう。