影絵夢幻語り
2011.3.5「丹沢今昔ブナ語り〜刻之河月舟之旅路帰郷篇」いよいよ丹沢へ里帰りとなりまして、 丹沢の裾野秦野にあります「丹沢美術館」より嬉しいお声がかかりました。白亜のギャラリィーですが、 空間がたっぷりあり音響も良く、仁さんが喜ばれておりました。この日は、ブナ婆として登場ですが、 ご案内の口上ではこのように書かれておりました。“今春の雛の節句もすぐる日に、ブナの巫女は丹沢へと帰郷し、 今年の影絵夢幻語りの幕をあけ、又、一味違う装いにて夢幻世界へとお誘いいたします。音魂遣いが琵琶を弾じ、 笛を吹く刻、影絵が妖しく古の像を結ぶ刻、人はあの世とこの世の狭間に身を置き、魂ゆすりの一刻を味あうのでしょう。 この日は丹沢裾野他の人達が集って下さり、濃密な時間が流れました。しかし、この後、直ぐに3.11東日本大震災、 大津波、原発事故が日本中を震撼させ、今年の影絵夢幻語りの上演が休止状態となってしまいました」

12.21「丹沢今昔ブナ語り〜刻之河月舟之旅路」は新横浜にある小劇場スペース・オルタにて上演されました。 満月の夕べに・・のはずが雨降りとなり、集客に強い不安を抱いておりましたが、8割方の人が集って下さり深謝でした。 又、群馬県、新潟県、宮城県の遠路来場の方々の事も忘れられません。そして、丹沢今昔ブナ語りの初めての通し狂言で、 江戸時代、戦前、戦中、戦後と丹沢の歴史と共に日本の近現代史の流れを語らせて頂きました。仁恵依舟さんの琵琶がゴットン、 ゴットンと鳴り、列車の車輪が廻り、時代がずんずん動いてまいります。感想では『ブナ爺に託した丹沢の歴史が大成功、 抽象的な歴史ではこれだけの迫力や深さは出せなかった。観客も自分の人生に重ねて丹沢の古層に想像を拡げる事が出来た』 『物語の内容も良く、琵琶、篠笛、歌も素晴らしく、オルタの洞窟のような空間とも相性が良く、聴き入ってしまった。 山の声を聴いたようで、私も“本来の私たち日本民族は、こんなはずではなかったはずだ”との思いで、勉強を重ねて行きたいと思う』 等々、沢山のご感想が寄せられまして、又、舞台での動きのご指摘や、多くの声で、画面が小さ過ぎたとの事でした。 A−1サイズの影絵2枚を横に並べてライトの強弱で操作しましたが、小劇場の空間では小さすぎてしまい、今後の課題で画面の大きさ、 そして動く影絵を目指しております」

8.14「三波川ふるさとまつり〜ブナ爺三波之瀬音語り」
 実は、東京新聞に記事が掲載された5月10日に記事を見て、出演依頼 の電話をかけてこられたのは、群馬県にある「あそびの学校〜NPO法人 三波川ふるさと児童館」の方でした。始めての出演依頼で、緊張しつつ、 下見に行ってみて、すべて木造の2階建て、元は山の学校だった「あそび の学校」は、緑滴り、風は心地よく、まるで谷内六郎の絵の世界のよう です。ここで、神奈川県の丹沢のブナのお話し、という地方色濃厚な物語で、 皆さんに、果たして受け入れて貰えるだろうか?と、悩みつつ、かなり独 自色の脚本を作りました。又、お盆ということもあって、交通渋滞に怯え ましたが、こちらは肩すかしと言えるほどのスキ具合。そして、盛夏も真 最中、琵琶奏者の仁さんには洋服にして頂き、自分は髪形を、涼しい観音 様風アップにしての男装という奇抜なスタイルでした。上演が始まると、 最初は江戸時代ですから穏やかな始まりで・・、時代は移りー、横浜大空 襲やら、大気汚染によるブナの立ち枯れで、ブナ爺さんも最後を迎え(仁さん の能管が、虎落笛のような凄味あり)・・。終演では、皆様、盛大な拍手 を!!本当にありがとうございました。      主催:三波川ふるさと児童館「あそびの学校」 共催:三波川ふるさとまつり実行委員会

6.20「第6回薩摩琵琶央舟会公演〜丹沢今昔・江戸の昔語り」 琵琶教室の1階にある、喫茶室「帽子と少女」にて、央舟会の琵琶の発表会 があり、自身も所属しており(この所、あまりの忙しさに琵琶の勉強は お休み状態)、影絵夢幻語りの希望がありまして、上演となりました。 雨岳文庫の1週間後、脚本も急遽、書き換えてー、ブナ婆さんからブナ太夫へ、 定番の男装で、比較的若い男性の声色にて(洒落た喫茶店の中ですから)、 ちょっと都会的にいたしました。雨岳文庫に来られた方が、お友達を誘って 来て下さったり、群馬のあそびの学校の方がお友達と見えたり、本当に嬉し かったです。影絵夢幻語りに関心を持たれた方が、室町時代より続く 薩摩琵琶正派の演奏を聴かれ、涙を流され、こちらも本望です。主催:央舟会

影絵夢幻語り2010年度の上演内容
6.13「影絵夢幻語り&丹沢史交流会〜お江戸が丹沢の森を喰らう」 丹沢との縁深く、丹沢史に関心を持つ自身としては、雨岳文庫主屋奥座敷 という歴史を秘めた素晴らしい会場を借りられた事は何よりでした。 まず、丹沢史のお話しは、武真幸さんです。「江戸時代の丹沢山と山守村 〜幕府御林政策の展開とのかかわりで」詳しい資料を用意され、歴史資料 に基づく、大変、緻密なお話しに、まさに目から鱗でした。そして 影絵夢幻語りは「ブナ婆・江戸の昔語り」で、武さんのお話も取り入れた 丹沢今昔ブナ語り・江戸時代編でした。長らくブナ爺さんの声色を使っていた ブナノ巫女が、始めて巫女姿?で、ブナ婆さんの語りをやりました。 琵琶奏者の仁恵依舟さんが作曲。ブナの森の描写が琵琶と謡いで表現され、 こちらも目から鱗感覚でした。篠笛も懐かしい音色で好評。 5月10日の東京新聞朝刊で大きく取り上げられたこともあり、 又、知り合いの方がお友達を誘って来られたり、嬉しいことに 当日は70名ぐらいの人でぎっしりでした。スタッフも参加者の方も、 時の封じ込められた濃密な空間で堪能した一日でした。沢山の感想、 そして、ブログ『丹沢山ろく夢工房の本づくり』にも掲載されました。       主催:影絵夢幻語り/共催:雨岳文庫を活用する会

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