香登使信

日本イエス・キリスト教団香登教会

2021年8月22日(特別号)

「神の大能の力の働き」エペソ1章15〜2章10節 工藤弘雄牧師

エペソ人への手紙は使徒パウロが獄中から書いた手紙です。陰鬱な牢獄がまるで大聖堂であるかのように、パウロは讃美をもって書き始めています。ご覧ください。

父なる神の選び、子なる神の贖い、聖霊なる神の内住、その祝福がくり返しほめたたえられています(3、5、12、14)。その讃美のあと、使徒が跪いて祈ります。信仰者の目が開かれ、神の召しの望み、栄光の富がどれほどのものであるか、特に神の大能の力の働きが信じる者にいかに絶大か(1、18、19)を知って欲しいとの切願です。

キリストのうちに働く神の大能の力の働き

とりわけ神の大能の力の働きがどれほどのものか、まず、パウロはその実証としてキリストのうちに働く神の大能の力の働きを記します。電力にも家庭に働く電力と大工場を動かす電力とは違うでしょう。神の大能の力の働きも、天地創造、紅海を二つに分ける大能の働きを私たちは知らされています。主イエスが地上で働かれたとき、病いを癒し、死人を生きかえらせるなど、その御力を福音書の中で私たちは見せられてきました。

ところがここに見るキリストのうちに働く神の大能の力の働きは、それらをはるかに超える異次元の神の大能の力の働きです。キリストを復活させる力は、死人を生きかえらせた御力とは雲泥の差があるのです。それは朽ちる肉体から朽ちないからだへ、卑しい肉体から栄光のからだへ、弱いからだから強いからだへ、肉のからだから御霊のからだへ復活させた御力です。時間、空間を超越する栄光体に変化させる神の大能の力の働きです。そして、昇天、着座し、あらゆるものを支配するキリストのうちに働く神の大能の力の働きなのです。そのキリストを信じる者の集まりである教会に与えられたのです。今、まずキリストのうちに働く神の大能の力の働きを驚きをもって見ようではありませんか。

キリストに結びつく者に働く神の大能の力の働き

キリストのうちに働く神の大能の力の働きがキリストを信じ、キリストと結びつくとき、どのようなことが起こるのでしょうか。それが2章1〜6節に記されています。

おとぎ話のような例えを紹介しましょう。浜辺に打ち上げられ、腐乱した肢体に、天から降ってきた貴公子が、息を吹きかけ、よみがえらせ、新しい衣を着せ、共に腕組みして上へ上へと引き上げ、天の所に座らせたとしたらどうでしょう。

それどころの話ではありません。罪ととがの中に死に、この世と悪魔と肉欲の奴隷となり、生れながら神の御怒りの対象であった者が、神の大能の力の働きにより、罪を認め、告白し、キリストを信じ、結び合わされ、キリストと共に生かされ、共によみがえらされ、共に天上に座らせてくださるという「引き上げる救い」が信仰者のうつになされるというのです。天地創造、紅海を二つに分ける、病人を癒し、死人を生きかえらせるという絶大な神に力にまさって、キリストを復活、昇天させ、天上の座に座らせた神の大能の力が、聖霊によって信じる私たちのうちに働くとき、世と悪魔と肉に支配されていた者が、キリストと共に生かされ、よみがえらされ、栄光の座につくというのです。ああ、この神の大能の力の働きをもっと信じ、さらに驚きをもって私たちのものとしようではありませんか。

神の作品によい行いに働く神の大能の力の働き

10節をご覧になると、私たちは「神の作品」であるとパウロは記します。私たちが自分で作ったのではなく、あわれみ豊かな神ご自身が、はかり知れないご愛と代価を支払い造られた「神の作品」です。ミケランジェロやダ・ヴィンチ、ゴッホやピカソの作品が、どんな高価で価値があったとしても、この「神の作品」には及びません。しかも材料は死んだもの、罪の奴隷です。さらにこの「神の作品」は単なる置物ではなく、生き、活動する神の作品なのです。

さらに神の作品は、「良い行い」をするために造られ、「良い行い」に歩むように、その「良い行い」もあらかじめ備えてくださったと記します。「良い行い!」それは単に「親切な行い」というだけではありません。「神の作品」である私たちの中に働く神の大能の力による「よきわざ」なのです。特に宣教と愛のわざのうちにあらわれる「よきわざ」と言えるでしょう。ウィルクス先生は、日本伝道隊のうちに働かれた神の大能の力の働きを『神の絶大の力』という書名で表しました。柘植不知人、安藤仲市、山田晴枝、その他数え切れないほどの人々が、一夜にして回心し、伝道者に変えられる。そうした神の大能の力の働きを、私たちは教会の歴史の中で見てきました。ルター、カルヴァン、ウェスレー、ムーディ、ブース、グラハムなど快挙に暇がありません。

愛のわざにおいてもジョージ・ミューラー、石井十次、香登教会の初代の信者たちなど、これまた枚挙に暇がありません。

厳しいコロナ禍にあっても、神の大能の力の働きは変りありません。聖霊の神の大河はとうとうと流れています。神の宮、神の家族、神の学校、神の病院、神の軍隊である教会のわざが、今も教会の中に働くように、主を信じ、叫び、呼び求めようではありませんか。

トップページへ


日本イエス・キリスト教団 香登教会

〒705-0012 岡山県備前市香登本550-3
TEL:0869-66-9122 FAX:0869-66-7311
E-mail:Kagato☆kbh.biglobe.ne.jp
スパム防止のため「☆」を「@」に書き換えてお送りください 。
(C) 2017香登教会