香登使信

心安かれ、我なり、恐るな！荒狂う湖上で漕ぎ悩む弟子たちに近づき発せられた主の御声でした。イザヤ書43章でも主は語られます。「恐れるな、あなたはわたしのもの！」今、再び「恐れるな」と語られる主の御声を聞きましょう。

贖い主の宣言

「恐れるな」と語られる主は、どのようなお方でしょうか。「だが今、主はこう言われる。ヤコブよ、あなたを創造した方、イスラエルよ、あなたを形造った方が」(1)と言われるお方です。私たちを創造し、形造られたこの創造主は、「恐れるな。わたしがあなたを贖ったからだ」(1)と宣言されます。贖うとは二つの意味があります。一つは、英語でアトウメント、つまり、アット、ワン、メント、一つにすることです。二つのものを一つにする。贖い主なるイエスは、神と私たちを一つにされるお方です。聖そのものである神と罪そのものである私たちを十字架によって一つにされるのです。罪に対する神の怒りと罪人に対する神の愛は十字架でクロス(交替)し、罪ある私たちが聖なる神と一つとされる道が開かれたのです。

贖いのもう一つの意味は「買い戻し」です。一人の少年がプラモデルで舟を作り、海辺で遊んでいると、船と彼を結んでいた紐が切れてしまいました。数日後お店で自分の舟を発見、お小遣いをはたいて舟を買い戻した少年は帰る道すがら言いました。「もう、ボクから離れたらダメだよ。お前は、二重にボクのものだよ！」神により創造され、神から離れた私たちは、御子の代価で買い戻された二重の所有物なのです。

次に主は「わたしはあなたの名を呼んだ」と言われます。名を呼ぶとは、私たちを知り、愛し、用いてくださることなのです。

さらに主は私たちを抱きかかえ「あなたは、わたしのもの」と言われます。私たちは私たちを死ぬほどに愛してくださった主のものなのです。これ以上の幸い、これ以上の喜びはありません。

贖い主の守り

私たちを贖い、私たちの名を呼び、私たちをご自身のものと宣言された主は、私たちをどんなことがあっても守ってくださるのです。

二節をご覧ください。「あなたが水の中を過ぎるときも、わたしは、あなたとともにいる。川を渡るときも、あなたは押し流されず、火の中を歩いても、あなたは焼かれず、炎はあなたに燃えつかない。」何という主の守りでしょうか。水の中、川の中、火の中に主は共におられる。「心安かれ、我なり、恐るな！」と御声をかけてくださる。そしてご臨在をもって守ってくださるというのです。

ダニエル書に出てくるユダヤの三青年、シャデラク、メシャク、アベデ・ネゴをご存知でしょう。彼らは王の作った金の像を拝まず、火の燃える炉の中に投げ込まれることになりました。彼らは「私たちが仕える神は、火の燃える炉から私たちを救い出してくださる」と確信していました。けれども、たとえそうでなくても拝むことをしないと決意していました。But if　not、たとえそうでなくても！彼らは通常の七倍も熱くされた火の中に投げ込まれました。

王は三人ではなく四人が火の中を歩く姿を見ました。「第四の者は神の子のよう」でした。試練の火の中で現れた異邦の王でさえ認める主の臨在！しかも、火の臭いさえつかない完全勝利！何という驚くばかりの主の守りでしょうか。

贖い主の愛の告白

さらに三、四節をご覧になると驚くばかりの愛の宣言を聞くのです。救い主なるお方は、エジプトやクシュを身代金や身代わりとして神の民を守るというのです。あなたが草むらで猛獣に襲われたとしたら、そこにあなたの代りにうさぎなどの小動物があらわれ、あなたの代りに餌食となるとしたらどうでしょう。大帝国がイスラエルを襲ったとき、その来襲をエジプトやエチオピアに矛先を向け、イスラエルを守るというのです。そして四節で主は驚くべき愛の告白をなさるのです。「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。」この御言葉にどれほど多くの方々が慰められ、励まされ、癒されてきたことでしょうか。どうぞ、今、このお声をお聞きください。

贖い主の召集

最後は再び「恐れるな」の御声とともに贖い主の召集が約束されます。五節以下をご覧ください。「東から、西からあなたを集める」、「北に向かっては『引き渡せ』と言い、南に向かっては『引き止めるな』と言う。」つまり、東西南北、遠くから、地の果てから、ご自身の息子、娘らを集めるというのです。それは来たるべき神の国、あるいはリバイバルの預言です。今、コロナ禍で集まりがとどめられています。しかし、やがて、神の民が大召集されるときが来るのです。ハレルヤ！

今、贖い主の宣言を聞きましょう。主に明け渡し、主のものになりきりましょう。贖い主の守りを日々体験しましょう。贖い主の愛の告白を感謝しましょう。そして贖い主の大召集の約束のお言葉を聞き、リバイバルを求めましょう。