香登使信

日本イエス・キリスト教団香登教会

2020年8月9日第825号

「新生の喜び」ヨハネ3章1〜16節 工藤弘雄牧師

 大いなる救い!それは新生から始まります。あなたは生れ変っていますか。新生の恵みこそクリスチャンの証明です。今、新生の恵みを共に見ることにしましょう。

新生の必要

 「まことに、まことに、あなたに言います。人は、新しく生まれなければ、神の国を見ることはできません」(3)。主イエスの御言葉にあるように人は新しく生れなければ神の国を見ること、神の国に入ることはできません。ニコデモのように、最高の議員であっても、厳格な宗教家であっても、聖書の教師であっても、新生を経験していなければ、決して神の国に入れません。ニコデモにしてそうであれば、私たちを始め他の人々はましておやそうでしょう。陸の世界には陸にふさわしい生命、水の世界には水にふさわしい生命が必要であるように、神の国には神の国の生命が絶対に必要なのです。

新生の基盤

 ニコデモのような優れた人物でも神の国に入ることができないとすれば、いったい誰が入れるでしょうか。ところが、絶対不可能な神の国への道を神ご自身がお開きくださいました。イエスは言われました。人が新しく生れるために、「モーセが荒野で蛇を上げたように、人の子も上げられなければなりません」(14)と。私たちが新しく生れるために、主イエスは呪われた蛇となられて上げられるというのです。言うまでもなく、それは呪われた十字架を指しています。罪なき神の子イエスが、呪いの蛇となられて十字架に上げられる。「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された」(16)のです。ここに新生の基盤があるのです。この基盤なくして人は決して救われません。

新生への道筋

 では、私たちが実際に新生の恵みを体験するためにどのような道筋があるでしょうか。

 新生への道筋の第一は、認罪です。自分は汚れた者である、自分は罪を犯してきた、自分は罪人であると認めることです。自分の罪を認め、自分が罪人であることを深刻に認めたそのとき、救いのみわざがその人に始まるのです。

 新生への道筋の第二は、悔い改めです。罪を認めただけでなく、その罪を神の前に告白することです。「もし、私たちが自分の罪を告白するなら…」(Tヨハネ1:9)とあるように、ありのまま、罪を言い表すのです。ダビデは、「私は自分の罪をあなたに知らせ 自分の咎を隠しませんでした」(詩32:5)と記しています。さらに悔い改めには、罪の告白とともに、罪の償いがあります。それは悔い改めの実を結ぶことです。神に対しても人に対しても具体的に口頭や手紙などでお詫びし、償いをすることです。あの取税人ザアカイこそ真実な償いの証人です。

 新生への道筋の第三は、信仰です。これこそ新生への道筋の絶対的条件です。救いは「信仰のみ」と言われるゆえんです。ただし、その信仰は、深刻な認罪と正直な悔い改めが徹底している心に神様が与えてくださる恵みです。その信仰の対象は何でしょうか。十字架の主です。罪の毒素に侵されて死につつある者が、「荒野の蛇」のように十字架に上げられた主イエスを信じ、仰ぐのです。「それを仰ぎ見れば生きる」(民数記21:8)。その約束を信じ、毒蛇にかまれた者が「青銅の蛇を仰ぎ見ると生きた」(同9)のです。ハレルヤ! 実に新生という救いは、神の恵みのみ、信仰のみ、キリストのみによって与えられる恵みなのです。

新生の内容

 では、その新生の内容とは何でしょうか。第一は、罪の赦しです。最後の大審判で罪を裁く権威のある主イエスが、「安心しなさい。あなたの罪は赦された」と宣言されるのです。もはや誰もあなたの罪を裁くことはできません。神様は何でもできるお方ですが、その神様でさえも御子イエス・キリストの血潮により罪赦されたあなたを裁くことだけはできません。

 第二は、義認の恵みです。それは赦し以上の恵みと言えるでしょう。赦しとは、主権者が罰則を執行することを撤回することです。ところが義と認めるということは、法律の要求が満たされていることを宣言することです。「あなたは罪を犯したが赦される」というのではなく、「あなたは罪を犯していないので無罪です」と宣言されるというのです。罪を一度も犯さず、神を喜ばせてこられたお方が、罪だらけの汚れだらけの者となり、十字架にかけられたことにより、罪だらけの汚れだらけの者が、罪を一度も犯さず、神を喜ばせてきた者として認められるという義認の恵みを知った一人の兄弟は、あまりの恵みのゆえに夜一睡もできなかったとのことです。

 第三は、神との和解の恵みです。罪赦され、義と認められた心に、一度に神の平和が訪れるのです。神と人との間の敵意は完全に取り除かれました。ハレルヤ!

 こうして聖霊による新しいいのちが信じる者の心に満ち溢れます。ああ、新生こそは聖化の恵みの開始です。ここから聖化の恵みはぐんぐん増し加わって行くことを心から期待し、感謝いたしましょう。

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