更新日 1999年09月20日


<関わるクルマ紹介−ファイル03>


私情インプレッション

パルサーGTI−R(RNN14)




<実車主要スペック>

年式 平成2年
ボディーカラー ブラック
メーカープション なし
変更箇所 ・エアコン除去
・ステアリング ナルディ・ガラ3(TYPE1)
・ソフトノブ 球型(ラリー)
・シート フルバケット
・シートベルト サベルト その他もろもろ

・Msパワークリーナ
・コンピュータ JAMレーシング
・インタークーラ ARC純正形状タイプ
サスペンション ・夏バージョン
 ニスモラリーショック+kg/mmDR2スプリング
・冬バージョン
 KYBスーパースペシャルラリー+ノーマルスプリング
ブレーキパッド ・ウインマックス20
LSD ・フロント、センターはノーマル
・リアLSDはニスモ(2Way) イニシャル標準設定
クラッチ/カバー ニスモ
その他 ・買ったときから車検対応マフラーがついてる(メーカー不明)
・ストラットタワーバー(F/Rとも)GAB
・ロアアームバー GAB
・エンジンマウント ニスモ など
オーディオ ・アゼストの安いヤツ
・アゼスト CDC1205(CDチェンジャー) 
ホイール・タイヤ ・夏用
 185−60−14 ポテンザRE510S
・ダート用
 175−65−14 ポテンザRE360R+ラリーホイ−ル
・冬用
 185−60−14 ブルジストンMZ−01  
使用オイル ・エンジンオイル カストロールシントロン 5W−50
・ミッションオイル モービル85W−140
用途 ・冬場の雪道と通勤用
・欲求不満解消のクルマ
・今のところ正式競技に出る予定はなし。(草ジムカーナとかには出るけど)
燃費 普通乗りで7.5〜8.5km/リットル



<個人的な概要>


 ついつい衝動買いしてしまった一台です。
 ちょうど、冬用に使ってたアルトワークスの車検が近かったため、買い換えてしまいました。(なんせ値段が安かったもので)

 パルサーGTI−Rは、私がラリーのナビゲーターをしていた90年あたりにデビューしたクルマで、ダートラに転向していた頃の92年あたりにはWRCマシンとしての活躍はなかったものの(世界ラリー選手権とかはあまり詳しくないんですが)、県シリーズや関東戦ダートトライアルでは結構走っていたクルマだけについつい欲しくなったのです。
 もっとも、当時からトラブルの多いクルマだったこともよく知っており、走らせるのならインプレッサWRXやランサーエボリューションはもちろんのこと、240psのギャランVR−4のほうがよっぽど良いのですが、なんせ、安い出物だったし、ダートラを再び始める気もなかったのでついつい買ってしまいました。

 このパルサーGTI−Rというクルマ、デビューした当初は自動車雑誌でも結構騒がれたクルマで、某自動車評論家のトクダ○ジ氏も珍しく誉めていたようですし、なにより笑えるのは氏の「間違いだらけの○ルマ選び」をそっくり真似たような「買っていいクルマ・悪いクルマ」とかいう本(この作者の山田ノ○ルって人、私、全然知らないんですけど。誰? ホントに自動車評論家?)では、ものすごく誉めまくっていていたんですけど、結局、モータースポーツ関係ではぱっとしないまま終わっています。(だから自動車評論家って信用できないんだよなあ。トクダイジ氏は「ああいうキャラクター」ってことで許せるけど、あーいう人は一人いれば十分です。)

 まあ、パルサーGTI−Rって、日産最後ののWRCラリーマシンだけあって、未だにファンの方もいるようですが、私自身には不平不満の多いクルマです。
 (みっともないリアのハネはどーにかならないもんかと思います。 そりゃWRC用にホロモゲ取るためのものだってのはわかるんだけど、せめて国内販売の量産車では簡単に外れるようにしといてほしかった。それに、ボンネットのフードバルジ。あんなんで効果あるのだろうか? だいたい左右のエアバルジって納車時にはふさがってて、後からカバーを外しても効果らしいものも感じないんですが。もっとも、これもWRCカーのためのものなのだが。)



<私情インプレッション>


・走りに関して

 まずはノーマルの話。

 ノーマルの足回りははっきり言ってよくない。ショックの減衰圧とスプリング硬さのバランスは取れているんだけど、ホイールベースが短いせいか、結局ゆっくりとしたロールに対して車体の旋回スピードが早すぎるような気がする。
 ちょっと乗ってみると旋回しやすいのだけど、沈み込みが尾を引くためフロント過重をしっかりしてあげるとテールハッピーなままコーナーを抜けることになるため、よほど慎重にアクセルを入れていかないとオーバーステアなまま加速できずにコーナーを抜けることになる。
 で、エンジンの特性が低速トルクに強ければ操作もしやすいんだけど、このエンジンがまたピーキーな特性なので、よっぽど早めにアクセルONしないと、やっぱりパワーをかけられない。
 とまあ、私には乗りにくいクルマなんですけど、このクルマをノーマルで走らせるには大変なクルマだと思います。

 悪いことばっかり書くのもなんなんで、雪道に関して。
 舗装路では走らせにくいパルサーですが、雪道ではノーマルでも結構元気かつ安全に走らせることが可能で、しっかりとステアリング操作をしていけば大きなアンダーを出さずに(というよりオーバー気味)曲がっていくし、あんまりパワーをかけずにいけば(それでも十分にパワーがかかるけど)、やっぱり狙ったどおりに走れます。
 ただ、やっぱり雪道でも反応の悪い(というより回転数に反応する)ビスカスLSDは、せめてリアだけでも機械式に交換したほうがいいような気がしますが。

 で、通勤用とはいえ、若干雪道対策も兼ねて部品交換をしました。

 まず、LSD。
 ホントはフロント、リアとも機械式にすべきところなんですが、今のところリアのみ機械式(2Way)LSDにして雪道重視の状態です。
 サスペンションは、冬用にKYBスーパースペシャルラリー+ノーマルスプリング、夏用はニスモラリー+強化スプリングの2本立てですが、正直なところ、どっちもノーマルよりはいいんだけど、どうもしっくりこないような気がする。
 ストラットタワーバーは前後とも入れているんですが、特にパルサーの場合、フロントのロアアームバーが必要な感じがするので、これはあとから入れました。(効果はあるようですね)
 ギア比はもっと全体的に低いほうがいいと思う。(低速トルクがない。というか、高回転を維持して走るには苦しい足回りだと感じるので)
 クラッチは200psオーバーの4WDなので、ニスモの強化を入れてますが、これは特に問題なし。
 ブレーキパッドはウィンマックス20を入れたら、まあまあGOOD。ちょっとABSの作動タイミングが早いような気がするけど、これも特に問題はない。

 エンジンの出力特性は、あまりほめられないと感じます。
 確かにカタログ値230psなのでパワーはあるのだけれど、どうも使いやすさという点で?マークがつく。
 直線なんかだと問題はないんだけど(というより直線はどんなクルマも問題ないけどね)、コーナー立ち上がりのときのアクセルワークは気をつかう割にパワーがついてこないので、ギヤを1速落として高回転で抜けようとすると、とてもじゃないがコントロールしきれない。(単にヘタなだけって話もあるけど)

 パルサーの走りを簡単な表現で言うと「ピーキー」ってことになるんだけど、これはよく言われる「乗り手を選ぶ」というコトではなく、「使えないエンジン特性と使えない足回り」という気がする。
 正直、フォーミュラークラブ軽井沢で走る限り、MR−2のタイムを大幅に下回るのはしょうがないにしても、ギャランVR−4よりタイム的に遅いし、かといって運転しやすいかと言えば、よっぽどギャランのほうが運転しやすい。
 んで、スポーツランド信州で走ってみても、正確な比較は出来ないものの、やっぱりギャランより遅いと感じる。
 ただ、雪道に関してはアンダーが弱い分ギャランより速く走れてるような気がするんだけど、ギャランのときに感じていた安定感はまったくない。

 もともと、このテの4WDは「乗ってて楽しい」という類のクルマではないだけに、「いかに速く走れるか」と「いかに安定して走れるか」になると思うんだけど、残念ながらパルサーはこの意味で不満が残るクルマです。(あくまで私論ですけどね)

・内装

 内装についてどうこういうクルマではないのですが、そうそう、標準でついてる「油温計」と「油圧計」は便利。
 エンジンオイルを決めるにあたって、(というよりシントロン以外に安いオイルでいいのがあるか確かめただけだけど)役に立ちました。
 (で、結局シントロンが一番油温上昇がすくなかった。比較したのはカストロールRS、モービル1、アジップ・ディノフォーミュラだけだけど)

・問題点(故障内容)

 特に目立つ故障はないけど、燃料が少ないとき、よくエンジンが息つきをおこします。
 特にエンジンがまだ温まっていないときは悲惨です。(なんでかなあ)
 あと、外気温度(というかエンジンルーム内の温度)とパワーの関係がはっきりしていて、夏場のパワーダウンは大きいクルマですね。



<個人評価>


 とりあえずパワステもついてるし、普通に走るんで大きな不満はないんですが、やっぱりギャランのほうがよっぽど良いと思ってます。
 当然、金額が金額なのでしかたがないのはわかるんですが、時折、中古車屋で同年式のパルサーが50万円以上で売っているのをみると嬉しいような悲しいような気がします。
 ちなみに、私のパルサーは7年落ちで車検2年付き、諸費用全部込みで42万円でした。(本体価格は30万円以下)
 だから買ったんです。じゃなきゃ買ってませんね。(それでも過去にパルサーでラリーやダートラに出てた仲間は「やめたほうがいい」って言ってましたが)

 なんか、今回はヒジョーに辛口になってしまったなあ。まだあと2年は乗るつもりなんですが。

 そうそう、ギヤ比だけは我慢できないので、現在、ラリーベース車のクロスミッションを物色中です。(アテがあるんだけど、5万円で売ってくれっていったら難色をしめしていたなあ。)



<個人評価2 (〜99年9月売却まで)>


 このHPを作成した後、エンジンの息つきが気になったため、コンピュータとエアクリーナとインタークーラを交換した。
 コンピュータはJAMレーシングのブースト圧1.2kg対応品で、これに合わせてエアクリーナも交換。
 ブーストアップはせずにそのままにしておいたが、コンピュータの燃調が濃くなったため、息つきはなくなった。
 ついでに、インタークーラもARC社製を入れた。
 これにより、エンジンはさらに低速トルクがなくなり、扱いにくくなったものの、上のパワーはかなりあがったため、そーいう意味ではいい感じになった。

 本来ならここから色々と手直しをしていこうと思っていたのだが、いろいろな理由から、結局、1999年9月に個人売買で売却してしまった。

 これについては「RNN14売れました!!」を参照してください。

 なんがかんだ言って、最終的には乗りやすいクルマになったため、若干もったいなかったような気もしているんですが、でもまあ、自分で決めたことですからねえ。




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