首領Yが秘密裏?に進めてきた「マーチRの復活」が完了。
コンセプトは「インチキなマーチ」です(笑)
Beost(Be-1スーパーターボ)の部品取りとして入手した昭和63年型のマーチR。
これまで、さまざまな部品が使用され、どんどんグレードダウン(笑)してきましたが、結局、「本当に通勤に使用するため」復活させました。「インチキなマーチ」 出来上がりました。
「インチキなマーチ」 スペック表
車名 | 日産 マーチR | ||
年式 | 昭和63年11月 | ||
型式 | E-EK10 | ||
エンジン/ミッション | MA09ERT(水冷4気筒SOHCツインチャージャー) / 5速マニュアル | ||
ボディ形状 | FF 3ドアHB | ||
車体寸法 | 全長3760mm×全幅1560mm×全高1405mm | カタログ値 | |
トレッド | フロント:1350mm リア:1335mm | カタログ値 | |
ホイールベース | 2300mm | カタログ値 | |
乗員定数 | 4名 | カタログ値は5名。変更した | |
車体重量 | 750kg | 再測定数値 |
変更点項目 | 変更内容 理由 |
インタークーラー | 撤去 (NAボンネット変更のため) |
エアクリ | 純正(メインレゾネータ撤去/位置変更) |
ECU | ワンオフモード切り替え付き |
マフラー | フジツボレガリスR改造品 |
SC過給圧 | 変更無し |
トランスミッション | クロスミッションからノーマルミッションに変更 (クロス売却のため) |
LSD | 純正ビスカスLSD |
Fショック &Fスプリング | NISMOラリー |
Rショック&Rスプリング | NISMOラリー |
ホーシング | Be-1用 (Be-1に流用) |
Fスタビライザー | 無し (もともと無い) |
Rスタビライザー | 無し (Be-1に流用) |
Fローター&キャリパ | ノーマル |
Fパッド | エンドレスのなんか (余っていた) |
ボンネット | マーチターボ前期用(フードバルジ無し) |
Rブレーキ | Be-1用 (ホーシング交換のため) |
フィレットプロテクター(リアフェンダーのモール) | 撤去 |
ボディカラー | ベルベットブルーパールに全塗装 |
フロントシート | シート:Be-1用 ヘッドレスト:スーパーターボ用 シートカバー:汎用 |
リアシート | Be-1用 シートカバー:汎用 |
センターコンソールボックス | マーチスーパーターボ用 |
リアフィニッシャー&リアトノカバー | NAマーチ用 |
内装板金部分 | ビニールレザーシール貼り付け(ボディ色の白がわからないようにしている) |
メーター | 平成3年型マーチi・z用に変更(タコメーター無し) |
3連メーター | 撤去 |
追加メーター | デジタルタコメーター「ルミタコ」(昭和58年製) |
サイドウインカー | K11初期型の汎用品に変更 |
ホイール&タイヤ | スーパーラップ5.5Jx13をシルバーに塗装。155-70-13 |
オーディオ/カーナビ | ・アゼスト1DINカセット+6連装CDチェンジャー
・ソニー8インチDVDナビ |
追加装備 | ・パワーウインドウ:汎用
・集中ドアロック&キーレスエントリー:汎用 ・室内照明(追加):エルグランド用 ・ドアモール:K10中期マーチi・z用 |
■スナップ写真とともに、このマーチRの「インチキ度」を解説したいと思います。
まずは、フロントビュー。
一見して、中期型NAマーチの顔になっています。
もともとマーチRのボディは中期型マーチLという廉価版(下から2番目)がベースになっていて、サイドウインカーは後期仕様、シートは中期5ドア用を使用し、フィレットプロテクターを装備しています。
というわけで、グリルを部分塗装(中期マーチi・z以上のグレードはこうなっている)し、ボンネットを入れ替え、バンパーに白いラインを入れれば、もう、マーチRとはわかりませんです。
サイドビュー。
中期NAマーチとの違いはフロントフェンダーのウインカーが後期型の丸タイプになっている点くらいです。
そこで、今回は、サイドウインカーをわざわざK11マーチ初期型の社外クリア品に交換しております。
また、マーチRには採用されていないドアモール(中期マーチi・z用)を装着しました。
リアサイド周辺。
フィレットプロテクター(リアフェンダー前方についているモール。マーチRと後期マーチターボのみ採用)を外したときの穴を塞いだような樹脂部品がついていますが、よほど注意しないとわからないと思います。
あと、リアサイドガラスがハメ殺しになっているため、「マーチi・z」や「マーチG」ではないと判断されます。
(もっとも、そこまで詳しい人は一握りの人間だけっす)
マフラー(フジツボ・レガリス)。
純正の2本出しマフラーはマーチR、マーチスーパーターボ、後期マーチターボに採用されたのみで、NAマーチにはポン付けできません。
というわけで、リアサイレンサー〜出口をマーチスーパーターボ用のフジツボ・レガリスに交換しました。
NAマーチで2本出しマフラーというのもどうかと思うんですが、現にやっている人もいるんで、まあ、いいかと。
リアビュー。
マーチのデカールはどのグレードのものかわかりません(ディーラーのメカに選択を任せた)
リアガラスはスモークフィルムを貼りました。
内装の白い部分を黒く塗ったり黒いビニールテープを貼ったりして処理しているため、透明なままだと、それらが丸見えだったもんで。
フロントシートとリアシート。
シート自体はBe-1用で、ヘッドレストはマーチスーパーターボ用を装着しています。
これらは色違いなのと、Be-1のシートがわりと特徴的なので、とりあえず市販品のシートカバーを装着しました。
室内を覗き込んで、シートカバーのかかっていない部分を見て分かる人にはBe-1のシートだとバレる可能性もありますが、そもそも、そこまで分かる人はほとんどいないでしょう。
室内 その1
Beost同様、汎用品のパワーウインドウ、集中ドアロック&キーレスエントリーを装着しています。
センターコンソール類はNAマーチの内装部品を流用しています。
室内 その2
ドアの内張りはマーチRのままで、内側上部の鉄板むき出し(白い塗装のままの部分)は黒いビニールレザーシールを貼りました。
(取っ手の下部についている黒い袋は、パワーウインドウモーターを隠すために装着しています)
ダッシュボード下のトレーは、マーチRには無い装備ですが、他のマーチの部品を流用しています。
(写真はありませんが、リアのトノカバーや内張りも同様に流用しています)
メーター周り
メーターは後期型マーチi・zのものに変更しています。(これにより、このクルマがマーチRだとはわからなくなっています)
メーターの左にある四角い箱は、電子LEDタコメーター「ルミタコ」です。
(メーター交換によりタコメータがなくなったため、これで代用しています)
また、メーターフード下の左右のスイッチは、各々、パワーウインドウのメインスイッチ、ECUモード切替スイッチとなっています。
ステアリングはマーチターボ(初期型の小変更後)のものを流用しています。
室内 その4
最近、ソニー製の8インチDVDナビを装着しています。
追加した室内灯。
マーチRの室内灯はルームミラー横に小さなルームライト(ドアスイッチ無し)があるだけだったので、エルグランド用の室内灯を追加しました。
サイドウインカー。
K11初期型の汎用品(クリアタイプ)に交換しました。
ブリジストン スーパーラップです。
本来、ホワイト塗装されているアルミホイールを、シルバーに再塗装しました。(鉄ホイールにみえるかな?)
エンジンルーム
ボンネットをNAマーチ用にするため、インタークーラーを撤去し、アルミパイプで配管しなおしました。
また、吸気系の配管レイアウトを一部変更しました。
バッテリーは小型ドライバッテリーに変更しました。
真上からエンジンルームを撮影。
ボディ色をマーチRやマーチスーパーターボでは採用されず、マーチi・zのイメージカラーであるベルベットブルーパールに塗装し、各部を変更したことで、「フツーの中期NAマーチ」に見えるようになりました。
オーナーの性格の悪さがそのまま具現化したようなマーチです(笑)
■Beostとの比較このマーチにより、私はMA09ERTエンジンを搭載したクルマを2台所有するわけですが、このマーチとBeostでは、まるで違うクルマになりました。
「エンジン関係」
最大パワーはBeostのほうが上ですが、日常使いでの気軽さはマーチのほうが良いです。
実際、マーチで全開走行することがないため、マーチのエンジンとBeostのエンジンを比較できないというのが実際のところです。
ただ、普段乗り(かなり優しい運転)のスーパーターボROM(スーパーチャージャーリミット2000rpmに変更)を用いているとき、BeostではまったくといっていいほどSC動作しないのに対し、マーチでは結構SC動作することや、レスポンス性はマーチのエンジンのほうが良いことなど、乗っていてエンジン仕様の違いがはっきり分かります。「クロスミッションとノーマルミッション」
元気に走るならクロスミッションのほうが良いのは当たり前なんですが、通勤、特に高速道路の走行では、5速ギア×ファイナルギアのギア比が10%低いノーマルミッションのほうがありがたいです。「パワステの有無と操舵性」
Beostは195-50-15のハイグリップタイヤなのに対し、マーチは155-70-13のコンフォートタイヤなせいもあり、マーチではパワステ無しでもBeostよりステアリングが軽いです。
また、走行中のトルクステアは純正ビスカスLSDではほとんど感じられないため、マーチの場合、重ステであることはあまり気になりません。「足回りの違い」
そもそもタイヤが異なるため単純な比較はできないのですが、ハンドリング性といった部分では、「まったく異なるクルマ」といっていいくらい違います。
マーチのほうはNISMOラリーの中古品のショック&スプリングを入れていますが、Beostに比べれば、ヒジョーに軟らかくて普段乗りっぽいクルマです。「使い勝手」
ロールバーもないし、フルバケットシートでもないマーチのほうが圧倒的に使い勝手が良いです。
なにより、マーチはハッチバックのため、気軽にトランクに荷物を載せることができます。(単にBeostの使い勝手が悪すぎという気もしますが)
■トータルで考えてみると
実際、勢いだけで復旧&仕様変更したマーチRですが、出来上がってみると、本当に通勤用にぴったりなクルマとなりました。
燃費もBeostがハイオクで12〜14km/Lなのに対し、同じ走行内容でマーチならレギュラーで16〜18km/Lとなります。
燃費に関しては、マーチはBeostより約100kg軽く、タイヤも細いなどのほか、インジェクターも小さいし、オルタネータ抵抗も小さいなど、細かい要因もあると思いますが、一番大きいのはギヤ比だと思われます。マーチは基本的に通勤&チョイ乗り用(これは本当です)のみに使用するため、エンジンにしても足回りにしてもガツガツに仕様を詰めることはしないと思いますし、Beostのバックアップとしての価値もこれまで以上にあります。
(どちらかというと、Beostのバックアップというより、Beostの仕様変更によって発生した余剰パーツが搭載されていくような気がします。たとえば、Beostの足回りを仕様変更した場合、これまで使用していた足回りがマーチに装着される。といった関係になる)
もともと通勤用として購入したはずのBeostは、現在、すでにかなりハードな仕様になっています。
そういった意味では、マーチとBeostの2台所有は十分に成り立つ。そんな感じがしています。
というわけで、この2台所有は、この先、ずっと続きそうです。