更新日 2004年07月25日
車名 | 日産 マーチR |
グレード | ノーマルグレード |
型式 | E−EK10 |
エンジン型式 | MA09ERT |
エンジン種類・排気量 | SOHC 直列4気筒 930cc スーパーチャージャー+ターボ |
最大出力・最大トルク | 110ps/6400rpm 13.3kg・m/4800rpm |
全長x全幅x全高 | 3760mm x 1560mm x 1405mm |
車体重量 | 740kg |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 5速マニュアルトランスミッション |
フロントサスペンション | ストラット式コイルスプリング |
リアサスペンション | 4リンクコイルスプリング |
主要装備 | なにもなし! |
標準タイヤサイズ | 155SR13(交換前提) |
標準小売価格 | 1,100,000円 |
<概要>
1988年に日産が国内ラリーBクラス出場のためにデビューさせたスーパーウエポン。
当時、国内ラリーでは、Aクラス(1300cc未満)、Bクラス(1600cc未満)、Cクラス(1600cc超)の3クラスに分類されていたが、全クラス優勝を狙う日産は1600cc未満であるBクラスに軽量FFカーとしてマーチの投入を決定。
当時のレギュレーションではナンバー付き車両は排気量に1.4倍した数値を用いていたが、1.7倍になる可能性を加味し、1600cc÷1.7倍からマーチの1000ccエンジンを930ccまでボアダウン。
そして、このエンジンに、スーパーチャージャー+ターボチャージャーの「ツインチャージャー」を装着し、SOHCながら110psを発生するスペシャルエンジンを市販化し、ラリー用車両としてマーチに搭載した。
このラリー用車体が「マーチR」であり、エンジンの高出力化に伴い、前後ブレーキの強化と徹底的な軽量化を実施。また、クロスミッションを搭載し、国内ラリーフィールドに最適なギア比設定を施した。マーチRはあくまでラリー専用車両という性格から、パワーステアリングやパワーウインドウなどの快適装備は一切用意されず、オプションは本来エアコンのくるスペースにオイルクーラーを設定していた。(このため、オイルクーラーを装着した場合はエアコン装着不可であった)
もちろん、ラリーベースであることから、ステアリングやシート、標準タイヤは交換前提でコストダウン品が装着されていたが、反面、モータースポーツ用パーツのオプション設定は充実していて、ラリーオプション装着状態の車体を日産ディーラーから購入し、即投入可能となっていた。
(余談ではあるが、マーチRはあらゆる格式の国内ラリーを席巻し、ラリーBクラスのスタンダードを確立した)また、翌年、日産はこのマーチRのエンジンを用いて一般ユース向けに「マーチ・スーパーターボ」をデビュー。こちらはギヤ比が一般向けになったほか、スポーティーパーツを装備し、初代マーチ末期モデルのラインナップのなかの「コンパクト・ホットスポーツハッチ」として人気を博した。