更新日 1999年05月10日
車名 | ミツビシ ギャラン |
グレード | VR−4 RS |
型式 | E−E38A |
エンジン型式 | 4G63 |
エンジン種類・排気量 | ECI DOHC 直列4気筒 1997cc インタークーラーターボ |
最大出力・最大トルク | 205ps/6000rpm 30.0kg・m/3000rpm |
全長x全幅x全高 | 4560mm x 1695mm x 1440mm |
車体重量 | 1300kg |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 5速マニュアルミッション |
フロントサスペンション | ストラットサスペンション |
リアサスペンション | ダブルウィッシュボーン |
主要装備 | ・パワーステアリング |
エアコンはあることにはあるが・・・ | |
標準タイヤサイズ | (ラリータイヤ 195−65−15) |
標準小売価格 | 2,410,000円 |
<概要>
ギャランVR−4は昭和62年10月にフルモデルチェンジで登場したスパルタンなスポーツセダンで、当時は、205psを発揮するDOHCインタークーラーターボ+フルタイム4WD+4WS+4ABSという画期的とも言えるスーパースペックで、セダンの常識を完全にくつがえした。
(当時、スカイラインGTS−XやフェアレディZなどのスポーティーカーが200ps以下であったことを考えると、確かにスゴイ話である。)
「ハイパワースポーツセダン」の先駆者とも言えるギャランは、マッチョなボディも影響して、発売当初から人気を博したが、ミツビシは、このギャランをWRCに投入するとともに、国内ラリー、国内ダートトライアル向けに、装備を簡略したベース車を昭和63年10月に追加した。
このベース車が「VR−4RS」であり、4WSと4ABSが未装備となり、細かい部分での軽量化が図られている。
ギャラン(E39A型)は、平成4年のフルモデルチェンジまでに、デビュー当初の205psから、最終モデルでは240psまでパワーアップされ、ランサーエボリューションの登場まで、国内外ラリーにおけるミツビシのスーパーウェポンとして、多くの競技者に支持されつづけた。
ちなみに、平成4年のフルモデルチェンジにより、スパルタンスポーツの立場はランサーに譲り、ギャランVR−4のエンジンはそれまでの直列4気筒からV型6気筒へと変更されたが、現行ギャランVR−4では280psエンジンを搭載している。ま、ギャランらしいと言えばギャランらしいのだが。
年式 | 昭和63年10月 |
ボディーカラー | ホワイト |
メーカープション | ホントになにもない |
変更箇所 | ・アンダーガードはラリーアート製 ・ショックアブソーバー+スプリング GABラリー+ラリーアートK2 ・ブレーキパッド ウィンマックス20 ・LSD フロント ラリーアート 機械式2WAY センター ノーマル(ビスカス) リア ミツビシ 機械式(2ピニオン) ・ステアリング ナルディ クラッシック ・シート 謎のフルバケット ・ロールバー 諸般の事情があって、付いていたものを外した ・エンジン どういうわけか220ps用タービン装着 ・エアコンは除去しました ・ストラットタワーバーはクスコ製 |
オーディオ | 純正のまんま。 |
カーナビ | あるわけがない。 |
ホイール・タイヤ | ・ダート用 アドバンGR−17 195−65−15+ラリー用アルミ ・雪道 トーヨーオブザーブ 165−65−15+安物アルミ ・一般用 なんだっけ? あったけど、ほとんど使わなかった |
使用オイル | ・エンジンオイル アジップ ディノ・フォーミュラー モービル1 ・デフオイル 当時クルマ屋さんにあった謎のオイル。(具合よかったけど) |
用途 | ・雪道用。当時はファーストカーがMR−2だったもので。 ・通勤にも多用。(当時、片道50km以上の場所に勤めていたので) ・暇なときはとにかくダート走行。 |
燃費 | 正確なところは不明。(そんなによくなかったような。でも雪道だしな) |
入賞など | ん? よく考えたらこのクルマでの入賞はない。 (確か冬のイベントに出たけど、最新マシンの前にボロ負けした覚えがある) |
<個人的な概要>
平成5年、スターレットとアルシオーネを処分してMR−2を購入した直後、自宅から片道50kmも離れた場所に転勤になってしまった。
で、この場所がフツーのところなら良かったのだが、なんと新潟の新井市というところで、冬は「黒姫」「妙高」といった豪雪地帯を通らなければならないため、急遽、通勤用クルマを探し始めた。
といっても、通勤コースがコースだけに、最低限4WD車であり、欲をいうなら、フロント、リア、センターの全てにLSDが入ったクルマが好ましく、しかも安い。と考えたところ、「ってことはラリー車だな」という結論に達したのです。
当時、一緒にラリーに参戦していたドライバーが、急に何を思ったか海外移住のため日本から出ていってしまったため、そのドライバーの所有していたランサーRS(ラリー車です)をギャランに乗っていた友人に買わせ、私がそのギャランを引き取ったのです。
このギャランはもともと地元で有名なラリー屋さんが競技に使用していたものを友人が買ったもので、私も彼に付き合ってラリーナビゲータを何度かしたことがあり、このクルマについてはよく把握していたため、相当に安い金額で買いたたきました。(オニ? はい。そうです)
当時、ギャランVR−4はそこそこの人気があったクルマですが、私が買ったギャランは「VR−4RS」であったため、パワーウインドウもなく、内装はひじょうに質素なものでした。(もっとも、そんなことは全然気にならないんですが。このころの私はすでにクルマの内装や外装にまったく興味を持ってませんでしたから。今もそうですけど)
ラリー参戦歴が長いため、フロントバンパーもひん曲がっていたり、あちこちにヘコミやキズがありましたが、このことがかえって雪道での全開走行(通勤ですけど)をするのになんのためらいも与えませんでした。
結局、1年半で地元の勤務地に戻れたため、「お役御免」となり平成7年3月に処分しましたが、この1年半で4万km以上乗りました。
このため、消耗するパーツも激しかったのですが、交換パーツのほとんどは「もらいもの」や「潰れたラリー車から外した中古部品」でしたので、結局たいした出費にはなりませんでした。
ちなみに、フロント、リアともに機械式LSD、センタービスカスLSDの効果は絶大で、雪道では「天下無敵」の走破性でした。
(ジムニーですら上れない妙高温泉の裏道を苦もなく上りましたから。ちなみに余談ですが、ちょんこづいて、1度だけ、重機のお世話になりました。)
<私情インプレッション>
・走りに関して
基本的にラリー車ということで、ノーマルとは異なるんですが、ただ、ギャランVR−4の場合、ノーマルでも相当に速いんですけどね。
ちなみに、このクルマの場合、コーナーワークなどはそれほどではないですし、なにより舗装路で激しい運転をするとタイヤが持ちません。
また、4WDらしく、アンダーステア傾向が強いんですが、雪道の場合、このほうが安全ですものね。
ただ、アンダーステア傾向が強いとはいうものの、雪道の場合、アクセルONでうまく慣性を使えば、見事なほどにテールスライドしながらカッコよくコーナーを抜けることが可能で、毎日走っていた山の中の雪道では、これまた見事なほどヨコに向けて走っていました。
私の場合、長野−黒姫−妙高−新井までのほとんどの道のりを山岳部の峠道を使用していたため、毎日が「練習走行」であり、ましてや冬場(11月の上旬から3月下旬まで)は毎日「スノーアタック状態」でした。
慣れというのは恐ろしいもので、同じ道を1ヶ月も走ると、それこそ、とんでもないアベレージで走れるようになり、特に積雪の多い峠道では(50kmのうち30kmは山道です)、「いつでもどこでもドリフト状態」で通過していました。
もっとも、これは、このクルマの性能によるところは大きいと感じています。
VR−4RSは本当に扱いやすいエンジンで、レスポンスこそ悪いものの、アクセルを踏むと踏んだ分だけしっかりトルクが出るし、トルク特性が緩やかなため(緩やかといっても205psターボですからね)、けっこうラフな操作でも十分に言うことをききます。
また、足回りも扱いやすくて、ステアリングはきっかけ作りだけにして、あとはアクセル操作だけでアンダー、オーバーの切り替えが簡単にできる優れたクルマでした。(ホントに扱いやすいんです。)
なんせ、雪道でのこのクルマに対する不満はまったくなく、ある程度(といっても相当に速いですが)のアベレージで走る分には、ホントに安定して走れます。
それでも、しいていうなら、やはり車重はもうちょっと軽いほうがいい。とも思うますが、致命的というわけではないでしょう。
<個人評価>
今は当時のライバル車であるパルサーGTI−Rに乗ってますが、パルサーに乗れば乗るほど「もう一度ギャラン買おうかな」と感じます。
(もっとも、今度買うのは2年先だと思いますので、そのときは初期型ランサーエボリューションを買うと思いますが。)
もしクルマ好きで年式に拘らない方が「雪道でガンガン走れるクルマが欲しい」というのなら、ラリーパーツをしっかり組み込んだギャランVR−4をお勧めします。(ホントに個人的な意見ですが)
雪道ではホントに安定して速いですよ。ブルーバードSSS−Rとどっこいどっこいですね。