更新日 1999年12月26日
エアクリーナ/マフラー/コンピュータが社外品になっていて、いわゆる「ライトチューン」な状態であったが、購入早々、いきなりタービンが破損した。
どんな症状であったかというと「いきなりブーストがかからなくなった」というものであったが、排気を見てもタービンブローでよく見られる「オイルの混じった白い排気」ではないし、アイドリングも安定していた。ただただブーストがかからないため、まるで「2.6リッターNAエンジン」という状態になったのである。(恐いことに、この状態で乗っていても別段問題がないと感じた。)
で、しばらくは原因も掴めずに困っていたのだが、この症状をインターネットを使って相談してみたところ、「排気側のセラミックブレードの破損」のセンが濃厚となり、これらの情報を踏まえて日産プリンス店で見てもらったところ、これがビンゴであった。
で、なんでこんなことになったというと「ブーストのかけすぎ」が直接の原因であり、いろいろ調べてみてわかったことであるが、GT−Rの純正セラミックタービンでは、最大ブースト圧0.9kgが限界で、これ以上かけると今回のようなトラブルが起きる。
これに関連してわかったことであるが、GT−Rの場合、標準ブースト圧は0.6kgで、オーバーシュートモードで0.7kg。
で、これに耐えられるように設計されているのが純正のタービンで、一方、NISMO仕様(メタルブレード)であれば1.0kg以上のブースト圧にも耐えることが出来る。
以前、自動車雑誌関係で「R32はNISMO仕様よりノーマルのほうが速い」と言われたのには、このタービンのレスポンスが大きく関与していたようで、NISMO仕様はブーストアップをする前提であったといっても過言ではないようである。
話が横道に外れたので元に戻すが、結局、タービンの破損のため、タービン交換が必要となったのである。
で、ここで悩んだのが「新品を購入するか中古品にするかであり、もし、新品にするのであればR34GT−R用のタービンがそのまま付くため、これにしようかと考えた。(1基87,000円くらいなので、2基で17万円オーバー)
しかし、金がなかったため、結局インターネットの個人売買で中古のタービン2基を3.5万円で購入した。
タービンの装着及び、タービン周りの修理は日産店でおこなった。
しかし、日産店ではスカイラインを扱っていないため、いろいろと苦労したようで、特に、オリフィス管の件についてなど、さんざん悩んだようである。
そうそう。この「オリフィス管」というものが、GT−Rのエンジンには装着されている。
これは加給圧コントロールソレノイドに装着されている管で、GT−Rの場合、これを外しただけでブースト圧が上がるというシロモノ。
世間ではGT−Rのエンジンチューンの際には、「オリフィス外し」は基本らしく、今回のGT−Rもやっぱりオリフィス外しがしてあった。
で、タービンを交換した結果、日産店での確認で最大ブースト圧は1.4kg。
もちろん、条件によって異なるのだが、現在のところ、オリフィスを入れたことにより、最大ブースト圧は1.0kgに落ち着いている。
だいたい、このエンジンはなにをしてあるのかイマイチ不明であるが、確認されている変更部品は次の通りである。
エアフィルタ ARC インダクションBOX マフラー 柿本改 ハイパー (太さ不明。ただ、φ80〜85くらいか?) コンピュータ 不明。ただ、確実に変更されている。メーカー不明。ワンオフ物か? インテークパイプ類 トラストのパイプASSYらしい 触媒 ストレートパイプが入っていたが、整備の際に純正触媒に変更
逆にいうと、これ以外の改造は見当たらないのである。
また、日産店やプリンス店、あと行きつけのクルマ屋さんに言わせると、かなり腕の良い取り付けをしているとのことである。
確かに、良くありがちなブローオフバルブも装着されていないし、ARCのインダクションBOXなんかを使うところなど、そして、マフラーも無意味に太いものをチョイスせずにいるなど、なかなかしっかりとしたセットアップだと感じるのも事実である。
確かに、エンジンのフィーリングはとても良く、アイドリングが不安定になった試しはない。
しかし、そこまでしっかりしていながら、どうして純正タービンに高ブーストをかけてしまっているのかは不明であるが。
そんなわけで、現在はタービンの破損が心配なため、むやみにブーストをかけるようなことをせずにいるが、それでも十分に良い加速をしてくれる。
現在、エンジンオイルは日産純正であるが、近いうちにカストロールシントロンを投入するとともに、マメなメンテナンスをしていく予定である。
ちなみに、正確な値は不明であるが、出力は350〜380psといったところのようである。