作成日 2002年10月30日
2002年10月に購入。購入してすぐにシートなどを入れ替えました。
車体年式 | 昭和63年4月 |
エンジン年式 | 平成元年 |
型式 | ・ボディ E−BK10 ・エンジン MA09ERT |
ボディーカラー | オパールラベンダー全塗装 (#LX1) |
メーカープション | 無し |
変更箇所 | ・Be−1のエンジンからマーチスーパーターボ用MA09に載せ代え。 ・ブレーキロータ、キャリパをスーパーターボ用に載せ代え。 ・その他もろもろのパーツを社外品に変更 |
エンジン関係 | ・エンジン&ミッション&クラッチ スーパーターボ用MA09に載せ代え ・マフラー フジツボ ・コンピュータ NISMOラリー用 ・プラグ イリジウムタフ IW20 |
駆動関係 | ・スーパーターボ用ノーマルミッション&クラッチ(ビスカスLSD標準) |
サスペンション | ・フロントショック マーチR用 KYB スーパースペシャルダートトライアル ・リアショック マーチR用 NISMOラリー 56210-RR251 ・フロントスプリング トヨシマ H150 ・リアスプリング NISMOラリー Rr55020-RR251 1.4〜2.2kg/mm (予備フロントスプリング NISMOラリー Fr54010-RR251 2.2〜2.5Kg/mm) (予備フロントショック NISMOラリー Fr54303-RR251) |
シート関係 | ・シート フルバケット(メーカー不明)2脚 ・シートベルト ウィランス4x4 2本 |
ステアリング類 | ・ナルディ ガラ3 TYPE−0 ・RAZO WRCタイプシフトノブ |
ブレーキ関係 | ・フロント スーパーターボのキャリパ&ロータ&ナックルに変更 ・フロントパッド エンドレス NA−Y ・リアはBe−1ノーマルのまま |
その他 | ・リアシート スーパーターボ用 ・ドア内張り スーパーターボ用 ・ボンネット エアインテーク設置 |
タイヤ・ホイール | ・夏用 RSワタナベ6.5J-15 + トランピオR888 195-55-15 ・冬用 ノーブランド品 5.5J-13 + ダンロップDS-1 165-70-13 |
オーディオ | ・アゼストCDプレイヤー |
用途 | ・通勤&あそび |
燃費 | ・街乗り&通勤で12〜15km/リットル ・高速道路を含めた長距離で15〜17km/リットル |
エンジン載せ替え時に前塗装しています。15年以上前のクルマには見えないです。
ホイールはRSワタナベのRS−8。スポークはボディ同色にペイント。1本、リム曲がりがあるのが悔しい。
ボディ色は「日産オパールラベンダー(#LX1)」。
2代目マーチの亜種「コペルミニスター」で発採用された色で、K12マーチでも採用されています。
購入時、マーチスーパーターボの純正シートが装着されていましたが、即日、フルバケに交換しました。
室内コンソール周り。基本的にはBe-1のままですが、ステアリングは購入時に交換しました。
ダッシュボード上に装着しているのはマーチスーパーターボの純正3連メーター。
左から、時計、電圧計、ブースト計、そしてスーパーチャージャー動作ランプが装着されています。
エンジンルーム。マーチスーパーチャージャー用エンジンMA09ERTに載せ換えています。
ノーマルボンネットのままだとインタークーラが干渉するため、ボンネットを加工し、フードバルジを装着してあります。
これがツインチャージャーMA09ERTエンジン。
スーパーチャージャーとターボチャージャーと1つのエンジンに搭載した市販車は国内ではマーチスーパーターボとマーチRだけ。
まさに、「羊の皮をかぶった犬」という感じです。
<個人的な概要>
結婚して奥さんが妊娠。奥さんは会社を退社。で、奥さんのヴェントをオイラの通勤に使用できなくなった(今までは奥さんバス通勤だったため、平日はクルマを使っていなかった)ためスカイラインで通勤しているのだが・・・・ 燃費が悪い。
ハイオク仕様なわけだが酷いときには4km/L。だいたい平均して5km/Lに届かない。
通勤距離は短いし遠出をしなくなったのが主な理由であるが、それにしても悪い。悪すぎる。
ということで、軽トラックも売却できたので「通勤用のクルマを購入したい」と奥さんに相談。
で、「燃費がよくて壊れなくて維持のかからないクルマならOK(ただし費用は自分持ち)」ということとなり色々と考えた。
燃費が良くて壊れない。んでもって安くて維持費がかからない。おそらく当面これを買ったら次のクルマ購入の話はない。
そんなことで候補に上がったのが・・・・ ミニ。クーパーじゃなくて、1000ccの4輪ドラムのミニのマニュアル。
うむ。確かにこれなら安いし、クルマ好きっぽいし、税金も安い。
・・・・が、朝、エンジンの暖気が面倒。毎日通勤に使うとあちこちガタが出そう。・・・つーか、売却した軽トラックと大して変わらん。
ということで、「ミニはやめよう」・・・ じゃあ、他の外車は・・・・ 壊れるしなあ。(壊れても壊れても維持費がかからない外車はミニくらいなものだ)
じゃあ、国産か・・・。リッターカーか、1300ccあたりか・・・。 EP71ダートラ仕様でも見つけるか・・・。って、そんなの買ったらダートラ始めちゃうしな。
つーか、もう少し乗ってて恥ずかしくないのがいい。ヘタをするとこの先スカイラインを手放すことになりかねないしねえ。
ミニで思い出したが、国産パイクカーってのも悪くない。
そーいやウチの奥さん、オイラと出会った頃、日産のBe-1を欲しがっていたな。
確か、ウチの奥さん、Be-1を買おうと思って、わざわざ日産までカタログをもらいに行ってきたくらいだ。(クルマに全然興味のないウチの奥さんがそこまでするということはスゴイことなんですよ)
でも、結局、すでに注文受け付け終わっていて、キャンセル待ち、あるいは中古待ちになるとかアホみたいなことを言われて諦めたんだったよなあ。
ということで、Be-1が現在どんな市場なのかを調べてみると、意外や意外、YAHOOオークションにけっこう出物があった。
相場も10万円くらいから20万円くらいな感じ。(たまーに勘違いしている出展者もいるようだが)
なんせ、Be-1の中身はK10型のマーチ。パワーウインドウもなければパワステもない。ブレーキも安いマーチそのまんま。
キャブレターの1000ccってのは少々イヤだが、あのエンジンはキャブ整備さえちゃんとやっていれば今時のエンジン並にちゃんと走ってくれる。
無論、パワーは全然ない。が、燃費はやたらといい。どういうわけかカタログ燃費より良い。普通に乗っているとマニュアル車で18km/Lらいは楽に狙える。
ということで、ヤフオクで程度のよさそうなBe-1を物色していると、ひとつの出展に目が止まった。
「激安Be−1スーパーターボ今度こそ売り切り」
はて? ・・・・・あ、そうか。Be-1にマーチスーパーターボのMA09ERTエンジンを載せ代えたというわけだ。
コメントをみると、車検が1年半以上ついている。ボンネットにはインタークーラー用のフードバルジが開いていて、全塗装されている。
内装はマーチスーパーターボのシートや内張りになっている。
まあ、確かに同じ車体なのでエンジン載せ代えできるんだろうけど・・・・よくやるなあ。
マフラーはワンオフモノで、でかいステンレスマフラーがついている。
足回り&ブレーキもスーパーターボのものが移植されているようだ。
質問欄には「構造申請を取っていません」と。
で、価格は25万円。
で、よく考えてみると、マーチスーパーターボのエンジンということは、あのマーチRとほとんど一緒ということになる。
マーチRと違うのはギヤ比がクロスしていないことと、機械式LSDの代わりにビスカスLSDが入っている点。
早い話、Be-1の形をしたマーチスーパーターボみたいなものである。(というか、最初からそう書いてあるんだけど)
ボディがヘロヘロのBe-1なのでマーチスーパーターボより若干走りの面で弱いだろうが、たいした違いはない。
ということで、結局、これを落札したのである。
出展者は神奈川県の方だったので新幹線で引き取りに行ったわけだが、そこで「エンジンの調子が良くない」という話を聞く。
で、実際に乗ってみると・・・・バキュームホースの外れっぽかったのでそのまま購入。
(オイラの担当メカマンであるY氏はその昔スーパーターボに乗っていたので安心していた。これまで、インフィニティQ45やパルサーGTI−R、そしてBNR32スカイラインGT−Rといった車種を任せていたのでこれらに比べれば楽なものである)
結局、エンジンのほうは予想通りホースの抜けであったのでチョチョイと修理。
あと、ドライブシャフトのブーツが片側破けていた程度であった。
せっかく?の通勤車両ということで、ここから一気に手を入れたのが現在の仕様(Ver.1)である。
シートはスーパーターボ用のものがついていたが、すでにくたびれていたので新品のフルバケットシート2脚を購入。
せっかくのフルバケットということもあるので、4点シートベルトを両脚に設置。シートが赤なのと、ボディが青系なので今回はウィランスの青にしてみた。
ステアリングはいつものナルディ・ガラ3TYPE−0。もともとクラシックがついていたが結構消耗していたので交換とした。
また、タイヤは前後銘柄のことなる195-55-15がついていたので、これは久々にトランピオのSタイヤにしてみた。
(ちなみに、Be-1の標準サイズは165-70-12であるため、11%もでかい。完全に据切りするとホイールハウスに干渉するのだが、実用上は特に問題なし。まあ、メーターのズレは大きいが。)
また、フロントのブレーキASSYはスーパーターボのものが移植されていた。ブレーキパッドはフロント用にインターネットで格安の新品パッドを入れたが・・・ フェードしまくりなのでエンドレスのスポーツパッドに交換。
リアのドラムはBe−1のままであったが、こちらは特にそのまま。(近いうちにシューの交換をしようと考えているが、未定)
足回りはフロントショックのみスーパーターボのものであった。
リアはショックがBe−1のものそのままのところにスーパーターボ用のダウンスプリングが入っていたのだが、長さが合わずバネが遊んでいたため、フロントもひっくるめてYAHOOオークションでかき集めた中古パーツに差し替えた。
スーパーターボの場合、フロント、リアともにスタビライザーがついているのだが、Be−1にはついていない。
ロアアームの交換をしてあれば良かったのだが残念ながらBe−1のままだったのでスタビの装着はしていない。(今どき、どんなクルマでもフロントのスタビくらいはあるのだが・・・・ まあしょうがない)
で、マフラーはこのクルマを作ったマイスターY氏の自作(フジツボのマフラーの後ろサイレンサー手前をちょん切って、シルビア用のご太いシングル出しを溶接したようだ)であったが、個人的な好みでは?であったため、中古のフジツボ・レガリス(2本出しでおとなしい形状)に付け替えた。
あとは、ついでにプラグをイリジウムタフに交換、エアフィルターは余っていたK&Nの筒型むきだしをつけようと思ったが、バッテリーが邪魔して付けられなかったので、純正フィルタで我慢。
とまあ、ひさびさにクルマいじりをしたBeost(Be−One・Super−Tubo)であるが、出来上がってみるとなかなかの通勤車両?になった。
<走りに関して>
まず動力性能。
標準エンジンはカタログ値110psである。SOHCの930cc排気量とはいえ、タービン装着により最大出力はしっかりでているのだが、それよりなによりもスーパーチャージャーの役目が大きい。
実際、カタログ値を追うのであればスーパーチャージャーをつけたところでなんの意味はない。スーパーチャージャーは4000rpmでカットされるし。
しかし、実際に乗ってみるとわかるが、4000rpmまでの加速は1300ccクラスのトルク感がしっかり出ていてターボ領域とのつながりはとても良い。
もともとこのエンジンは日産が国内ラリーのBクラス車両(1600cc未満)のために作ったエンジンなわけで、アクセルオフから急加速をおこなうと、このエンジンの良さをしっかり知ることができる。
実際のところ、パワー感はEP82スターレットターボよりもないし、ヨーイドンで加速競争をしてもパワーでは勝てないと思われるが・・ それでも十分過ぎるほどのパワーである。
で。
実はこのエンジン。MA09ERTというのだが、いろいろと経緯があってかどうかは知らんが、ラリー用のコンピュータが存在する。
出荷時に搭載されず、なぜか当時のラリー参加車両の多くに搭載されていたコンピュータがあり、やはりこれも手元にあったりした。
ホントかウソかは知らないが、このコンピュータを入れるとノーマルの110psに対し、20psアップの130psになるとかならないとか。
実際に測定した話は聞いたことないが、確かにこのコンピュータを入れると妙に速くなるのは確か。
(その昔、マーチRに乗っているとき、他のマーチRに比べて妙に遅いと思ったらノーマルのほうが入っていたという経験がある。もちろん、すぐに交換したが。)
ということで、当然であるが実車にはこのコンピュータをつけている。(ちなみに、この競技用コンピュータはスーパーチャージャーのランプがつかないのでどっちがついているかすぐにわかる)
で、話をもとに戻して動力性能であるが、GT−Rのような加速はできないとはいえ、走行時の100km/h程度までの加速でこのクルマを追い越すのは容易ではない。というか、コーナークリア後のアクセルのつきはマジに良くて「妙な加速」をどんどんしていく。
約750kgという軽い車体(ちなみに現行型ワゴンR−RR/4WDターボモデルは900kg)にトルクフルでレスポンスの良いエンジン(SOHCとはいえ930ccという小排気量)でおまけにターボで110ps以上となれば、その動力性能は、いわずもがなといったところである。
つぎに足回りとタイヤ。
KYBのダートラショックが入っているため当然乗り心地は悪い、というよりラリー車の状態なのだが、残念なことにスタビが入っていないのでロールが大きめなのは事実。
フロントヘビー(というより後ろの荷重が全然ないのだが)のため、終始アンダーでまくりとはいえ、じゃあ遅いかというとそうでもない。
運転しているほうとしてはドライアビリティの面では楽しくないのだが、全体として「FFラリー車もどき」としての楽しさはイヤになるほどある。
というもの、Sタイヤのおかげでアンダー気味とはいえしっかり曲がる。というか、リアのブレイクがまったく感じられないので結構良い勢いでコーナーに入っていける。(まあ、車体が軽いのがもっとも大きな理由だが)
で、ラリーショックほどではないにしてもしっかりしたダートラショックなので路面を選ばずに思いっきりステアリングが切れる。
で、リアはいろいろ考えた結果、NISMOのラリーショックがいい感じだったのでこれにした。
また、スプリングは最初トヨシマから出ていたスプリングを入れたが、リアはジャッキアップで遊んでしまう(もちろんこれでは車検は通らない)ため、前後ともNISMOのラリースプリングに変更。
しかし、今度はフロントがタイヤハウスにあたるため、結局、フロントスプリングはトヨシマのH150に戻した。(長さは同じだが、バネレートが大きいため沈み込みが少ない)
結果的にスタビがないことが全体的な走行性能を上げられない状態になったものの、かえって操舵性に振った方向になったので、これでよしとする。
実際、「もう少し良くなるはずなんだがなあ」という感じではあるが、なんにしても、ラリーやダートラをするわけではないし、今のところ、それほど頑張って走る状況ではないので、まあいいか。いった状態である。
現在、タイヤはトランピオのSタイヤを装着しているのだが、195-55-15ということもあってパワーが食われている代わりに、「普通に走っている限り、絶対に曲がる」という状態。
また、外径が標準(この場合、マーチRと比較になるが)より一回り大きいため、その分ギヤ比が高い計算になるが発進がつらいとかそういった状態はまったくない。(もともと車重が軽いため、スーパーチャージャーを使用しない状態での低速トルクでも十分)
次にブレーキ。
もともとのBe-1のフロントはひ弱の極み(12インチだしねえ)であったため、スーパーターボ用(13インチ)に変更。
とはいえ、これでも十分貧弱なのだが、軽い車体ということもあり(というか、他に選択肢があるわけでもなし)なんとかなる。
一方、リアはBe-1(というかノーマルマーチ)のドラム式なわけだが、ギリギリまで効きを良くして対処している。
一昔前であればリアの競技用シューも出ていたのだが現在ではなかなかお目にかかれない状態であり、とりあえずリアはおまけみたいなものなので良しとした。
で、現在の状態ではSタイヤということもあり乾燥路面では全然ロックしない。フロントパッドはエンドレスの標準タイプを入れているが、これは効きを重視しているのではなく耐フェード対策といったところである。
もともとマーチのブレーキは評価する以前であるが、ただ、今時の重量のあるクルマと異なり、フェードさえしなければ良しというものである。
ただ、ブレーキタッチはあいかわらず悪い。
全体的に走りの質は完全にラリー車な状態であるため、「楽しい」とか「ドライバビリティが」などという話はない。
が、それでも「結局速い」というところに落ち着くため、十分である。
<内外装>
基本的にメーター周りはBe-1のままである。
この「Be-1のまま」というのが曲者で、Be-1の場合、外観デザインの精密さに比べて、内装類はすげーやっつけ仕事である。
(ま、もともとコンセプトカーとして登場してすぐに生産が決まったのでしょうがないといえばしょうがないが)
まず笑えるのはメーター。
当時のNAマーチにはタコメータがなかったため、スピードメータだけでも良かったのだろうが、丸くて大きなスピードメータの左下に、半分くらいサイズの丸いタコメータがあるのには笑える。が、じつはこれ、ほとんど見えないため頑張って走るときには笑うに笑えない。
やっつけで作ったメーターだけあって、トリップメータなんざありゃしない。
で、各種インジケータランプはどうなっているかといえば・・・・ ダッシュボード下に適当に配置している。
コンセプトのままのデザインをそのまんま使ったのだから仕方がないといえばしかたがないのであろうが、スイッチの配置やイルミネーション照明は全然考えていない。そのため、本来であれば重要視されるはずのハザードランプなんかはエアコンの左横に設置され、おまけに照明がないため夜間は手間取ることになる。
また、空調は中身をマーチから流用し、いきおいだけで作ったパネルなのだが、これもやっつけ仕事そのままで、レバー(当たり前だがプッシュ式ではない)の隙間から中の照明が光ってみえてうっとおしい。
しかし、一番笑えるのはオーディオの設置場所である。
センター付近にある。のはいい。が、その高さに問題がある。
なんとオーディオボックスは床に直置きである。これが多少斜めになっているなら許せるが、床にたいして水平に設置されている。(いちおう2段)
このボックスのすぐ手前にはシフトノブがあり、下の段にCDプレイヤーなんかつけたものなら、一切の操作はできないし、CDも入れられない。といった見事な作りである。
ちなみに、このオーディオのボックスは内装とは独立しているので外したほうがいいようなものであるが、これを取ると他にオーディオの収納場所はないため困る。まあ、コンセプトカーらしいといえばらしいのだが、少々驚いた。
(とはいえ、このボックス、側面と天面が黒色のメッシュになっていて少々変わっていて・・・・ やっぱりコンセプトカーだな。と感じる)
ダッシュボードはコンセプトの「チープさ」を個性的に演出した実用性のないデザインである。当然、グローブボックスなんてない。早い話、小物はどこにも入らない。
購入層が若い女性であることを考えるとあまりにも配慮がないと思うが、まあ、コンセプトカーということなのだ。
ちなみに、ドアの内張りやシートなどはBe−1は「チープでかわいい」といったものであるのだが、実車はマーチスーパーターボのものを流用している。
今回、内張りだけでなく、リアシートもスーパーターボのものを流用し、スーパーターボの3連メータもダッシュボードに設置したが、これはあまり違和感はない。(間違っても社外品のでかいブーストメータとかつけたくないクルマである。・・・て購入当初はついていたため速攻で撤去したのだが)
シートは「通勤仕様?」ということで、安物の赤いフルバケットを2脚入れた。
(ただ、異様に細身のため、デブのオイラではかなりキツイ。が・・・フルバケって、デブが使ってると広がるんですよ。ホントに。)
また、お遊び?で、4点シートベルトも2本。今回は青いウィランスにした。
(当然ですがシートの傾斜角はこのベルトをしたときの角度にあわせています。・・・どこが通勤用なんだか)
次に外装の話。
今回、このクルマを作製したマイスターY氏のこだわり(?)を感じたのはボディ・カラーである。
全塗装をするにあたって、何色にするかいろいろと悩んだと思うのだが、マイスターY氏は「オパールラベンダー」をチョイスした。
この「オパールラベンダー」という色。新型(K12型)マーチで採用された塗装色で型式は「#LX1」。
薄い紫がかった青色をベースとしたメタリック塗装で、板金屋としてはあまり修理に来て欲しくない色である。
にもかかわらずマイスターY氏はあえてこの色を選んだのだからたいしたものである。
ちなみに余談であるが、この「#LX1」。じつは新型マーチで採用される以前に、マーチの亜種で300台限定オーダー生産された「コペル・ミニスター」というクルマに用意された色である。
ボディは全塗装してあるため古さは全然感じないのだが、よーくよく見るとモール部分はほぼ全滅といった状態である。
すでに長さが短くなっていて?な状態であるとともに、各ストリップはその機能をほとんど失っているため、コイン洗車はできない。
また、ウインドウのモールはぺたぺたになっているため、いい感じに「ガタピシ車」している。
(Be-1の場合、リアサイドガラスが少し開けられるのだが、ここのモールが死んでいるためちょっと荒れた路面を走ると割れそうな音がする。はは)
ボンネットフードは、マイスターY氏がワンオフで作製したフードバルジが装着されているが、驚くのはその仕上がりである。
ボンネット裏側のエンジンに干渉する部分を撤去し、フードをパテ埋めしてボンネット一体にしているので不自然さはまったくない。
また、マフラーはフジツボの2連出しであるが、もともともスーパーターボが2連出しであり、別段太いわけでもないのでこれも良い感じである。(購入時に装着されていたワンオフものの太いマフラーは速攻で撤去した)
あと、笑えるのがアルミホイール。
どういう経緯があったかは知らないが、15インチのRSワタナベのRS-8(リムがシルバーのヤツね)がついているのだが、スポーク部分は車体と同色に塗装されている。(ただし、このセンスをどう感じるかは人によってだと思う。)
また、スタッドレス用は13インチのホワイトのメッシュを用意した。ちなみに、これも塗装品である。(なんせ今回は中古品を集めまくったのでこうなった)
<問題点(故障など)>
まあ15年前のクルマなので色々とあってもおかしくないのだが・・・・ じつは、特に問題というものはない。
というのも、パワステ・パワーウインドウがない。ABSがない。リモコンドアミラーがない。集中ドアロックがない。と電装関係はもともとないのだから壊れようがなく、もともとマーチなのでやっぱり壊れるようなところはない。
ちなみに、このクルマの電気配線はそのほとんどがマーチスーパーターボのもの(燃料タンクもポンプごとスーパーターボのものを移植)であるため、若干配線に不備があるらしく、室内灯は常時点灯できないことと、助手席を開けても点灯しないなど、若干の不具合はある。
が、トランクルームの照明はもともとないし、燃料コックはカギで開けるタイプだし、オーディオはこれでもかってほどわかりやすい配線だし、仮にこれらで問題が出ても解決は楽である。
まだ乗ってまもないため、故障内容は購入時の不具合しかないのだが、エンジン不調はインタークーラーの裏側に設置されているバキュームホースが切れていたのが原因で、これはもともとMA09ERTではよくあるトラブルである。
ちなみに、これが抜けるとスーパーチャージャー領域の4000rpmあたりまでフルアクセルするとその先で燃料カットされたようになる。
(知らないと悩むが知っているとなんでもない話である。が、修復するのにはインタークーラーを外さないといけないため少々面倒である)
今後考えられるトラブルとしては、エンジンではエアフロが故障する、オルタネータが死ぬ、イグニッションコイルが死ぬ、といった一般的なものしかなく、エンジン本体とタービンは無理をさせなければ十分耐久性のあるものなので安心である。
なんにせよ、早い話K10型マーチであるため、部品も安いし工賃も安い。頑張れば自分でどうとでも直せる。といったクルマなのであまり心配はしていない。
<個人評価>
基本的に同じクルマは世の中にこれ一台しかないため、大事に乗ろうと思うものの、反面、「しょせんマーチスーパーターボだしなあ」ということで、乱雑に扱ってしまいそうである。
エンジンやその他マーチスーパーターボの部品であればどうにでもなるのだが、サイドガラスやライトといったBe-1のパーツ破損の場合、部品入手が非常に難しい(当然作っていない)ので、特にガラスを割らないように気をつけようと感じている今日この頃である。
(理解しにくいかもしれないが、いまどきでは考えられないような薄いガラスを使っているにも関わらず、走行中の振動や衝撃はかなり大きい。フロントはともかく、それ以外のガラスは冗談抜きで割れる可能性があるんですよ)
とりあえず通勤用ということで燃費も良く、そこそこ(というか妙に)速いし、なによりも「変わったクルマ」ということで首領Y的に実は結構気に入っていたりするので、長く乗ろう(というか、子供が生まれたら、もうクルマ遊びはできないだろうしね)と思っている一台です。
ちなみに、このクルマはマイスターY氏が気合をかけて丁寧に作ったクルマですが、頑張れば誰でも出来る類のクルマであることは事実です。
ですから、たまに同じような「Be-1・スーパーターボ」を見かけることもあるようで、事実インターネットを検索すると同じようなことをしているクルマを見つけることができます。
このクルマの場合、欲を言えば「フロントのロアアームもスーパーターボ用を移植してスタビを付けたい」とか「リアのアームも一式スーパーターボ用に移植してスタビを付けたい」更に「ミッションをマーチR用のクロスミッションに載せかえてNISMOの機械式LSDを入れたい」と思いますが、それは逆に内外装が比較的綺麗であることと、特にボンネットのフードバルジの処理がほぼ完璧であるせいだと思います。
ですから、もし、同じようなクルマを作るのであれば、ボンネットの処理(裏側をちゃんと加工しないとエンジン関連部品と干渉しボンネットがしまらなくなります)にカネをかけたほうがいいでしょう。
あと、エンジンの型格がMA10からMA09に変わっているため改造申請しないと車検に通りません。
ただ、昔と違って、申請自体はそれほど大変ではないよう(このクルマは今度の車検のとき、申請します)ですので、ご安心を。
(文書作成:2002年10月30日)