渋峠から一旦志賀高原に降り、笠ヶ岳の登山口がある笠峠に登り返す。昨日、いずれは登りに来るだろうと登山口の下見をしていったのだが、まさか次の日に登ることになるとは思わなかった。
　昨日はガスで何も見えなかったが、今日は駐車場から山頂が見える。峠の売店は閉まっているが、簡易トイレが設けられている。
　峠に着いたときには誰もいなかったが、出発の直前に2台車が上ってきた。

駐車場から山頂までの標高差は約170ｍ。横手山とあまり変わらないが角度は急。コースタイムは25分。

　最初は緩やかな坂道だが、すぐに丸太階段になり、どんどん傾斜が増してくる。

コウゾリナ

　傾斜がきつくなると丸太階段はプラ擬木の板柵階段になり、さらにきつくなると手摺り付きの階段になる。先ほどの横手山同様、息が上がる。思っていた以上にしんどい。周りはツガの樹林で展望が利かない。

　階段を上りきると少し傾斜が緩むが、岩だらけの道になり、これも歩きにくい。頂上直下は岩場の登りでロープもついている。
　結局山頂まで30分かかってしまった。

ゴゼンタチバナの実

　山頂も岩だらけで三角点よりも高い岩があり、その岩に上がると360度の展望が得られる。
　先ほどまでいた横手山がすぐそばにあり、その右手には草津白根山と思われる大きな山塊が横たわっている。
　北アルプスは雲が上がってきてしまい、チラチラと見えるだけ。その代わり今日登る予定だった苗場山が岩菅山の右手遠くに望める。

笠ヶ岳山頂

岩菅山と遠く苗場山

　山頂の南側は切り立った崖になっていて、湯田中方面や長野市街がよく見える。持ってきたパンを食べていたら、下から二組ほど登ってきて賑やかになったので下山することにした。

マルバダケブキ（山田牧場）

　須坂インターに向かって下りながら、どこか日帰り入浴できるところはないかとキョロキョロしていたら、山田温泉に共同浴場があった。近くに村営無料駐車場もあり、駐車もしやすい。
　料金は400円。共同浴場なので石けん、シャンプーは持ち込み。驚いたことに洗い場に蛇口がなく、それらしき場所に木製の樋が突き出ている。樋の上に取り付けられている板を動か すとお湯が流れ出るという面白い仕組み。こんなのは初めてだ。お湯はすこぶる熱く（44℃と書いてあった）、長くは入っていられないが、天井が高くて湯気がこもらず気持ちがいい。
　帰り際に番台の人に尋ねると220年以上の歴史があるとのこと。いい温泉に巡り会えた。