屏風山(びょうぶやま)                                  [美濃] 794m

  

 家庭の事情で近場しか行けない状況なのでいろいろ探したら、東濃の屏風山の山中にある「黒の田東湿地」というところにシラタマホシクサが咲いているという情報があった。屏風山というのは中央自動車道のパーキングエリアの名称だが、 名前の元になる山があったとは知らなかった。ここなら楽に日帰りできそうだ。

 車のナビに従って東海環状自動車道をせと品野ICで下りて、その先のルートを確認したら唖然とした。国道とはいえ、ぐにゃぐにゃの峠越えではないか。こんなことなら当初の計画通り瑞浪ICまで行くべきだった。
 高速に乗り直そうかとも思ったが、意外に田舎道で走りやすいかもと思い直してそのままナビに従った。

 ところがやっぱり、この選択は間違いだった。岐阜県との県境の道は2車線あるものの車幅が狭く、大型車がすれ違うことが出来ず、何度もすれ違い待ちをするするはめに なった。おまけにコンビニが見当たらず、昼飯抜きの恐れまで出てきた。
 何とかコンビニは見つけたが、ナビが導く最後の林道は信用がならず、大回りして登山口の寿老の滝の駐車場に到着。少なくとも30分くらいは余計に時間がかかった感じ。

 駐車場には他に車はない。ありゃ、シラタマホシクサのシーズンのはずだが、もうピークは終わったのだろうか。

 意外に立派な寿老の滝を眺め、車道を少し進むとその先は通行止めになっていた。ナビが示したのはこちらからのルートだった。ナビを信用しなくて良かった。通行止めの標識から 右手に延びる未舗装の林道に入る。

 

寿老の滝

 

林道

 

ゲンノショウコ

 林道は進むにつれて路面が荒れてきて、なかなか歩きにくい。沢にと絡みながら少しずつ高度を上げていくが、今日も蒸し暑い。2週間前の猿投山と状況は変わらない。今年は9月になってもいつまでも暑さが続く。
 道ばたにはツリフネソウやゲンノショウコ、ノギク、ミズヒキなど秋の花が咲き始めているが、暑くてカメラを構える気力がない。
 そうこうしていたら霧雨が降ってきた。雨が降るような天気予報では無かったのに、アプローチの選択ミスなど今日はついていない。

 

 傘を差したりすぼめたりしながら、黙々と林道を進む。周りはヒノキの植林地が多く、植生は単調だ。

 いい加減イヤになった頃に、やっと登山口に到着。ここまでくれば湿地は近いはずだ。一息ついて山道を登る。

登山口

 

 道はすぐに傾斜が緩くなり、田代山への道を左に分けると湿地の外れに出た。

 湿地に着いたとたんに陽が射してきて、湿地に咲くシラタマホシクサが輝いた。今までの不満が吹っ飛ぶ。

黒の田東湿地の木道

 

 解説板によると黒の田東湿地は東濃で最大の湿地で、面積は2.5haあるとのこと。 周囲を森に囲まれていて感じがいい。真ん中に木道が設置されていて、周囲の森の中にも散策路があって一周できる。
 湿地全体は広いが、シラタマホシクサは入り口の近くに多く、この辺りは小さな池も点在していていかにも湿地らしい。場所によっては草地に白いこんぺいとうをぶちまけたようにたくさん咲いているが、花の大きさが小さい気がする。今年は暑さで成長が遅れているのかもしれない。
 湿地の入り口近くの木陰にベンチがあり、そこに腰掛け昼飯を食べながらノンビリする。谷筋の林道とは違って風が吹き抜け、気持ちがいい。

 

シラタマホシクサ群落

 

シラタマホシクサ

サワギキョウ

イワショウブ

 

サワシロギク

 

キセルアザミ

 今日の主目的はシラタマホシクサなのでここで引き返してもいいのだが、天気も回復してきたので、屏風山の山頂も踏んで周回コースを辿ることにする。
 湿地に着いたときには他に誰もいなかったが、出発する頃までに5組ほど登ってきていた。

ミヤマウメモドキ

 

 湿地から屏風山までは緩やかな尾根道。ちいさなコブは巻くところもあるが、アップダウンが多い。支尾根も多く、稜線は直角に曲がるところもあり、標識を見落とすと方向が分からなくなりそう。周りはヒノキが多く展望は利かない。
 一ヶ所、展望台の標識に導かれて支尾根を進んだが、瑞浪の市街地が見下ろせるだけだった。

 

 40分ほどで屏風山に到着。小さな平地で西側だけ樹木が伐採されていて展望が開ける。設置されている展望板によれば、伊吹山や白山が見えるらしい。もちろん今日は靄っていて遠望はない。

 山頂には三角点があり、なんと猿投山に続いてここも一等三角点。ホントかいな?
 三角点には本点と補点があると聞いたことがあるので、意外と一等でも何ヶ所もあるのかもしれない。

 

屏風山山頂

 

 屏風山の先に北屏風山という標識があり、その辺りはきれいなヒノキの植林地。付知のあたりは伊勢神宮の御用材を切り出す良質なヒノキ林があり「東濃ヒノキ」というブランドもあるが、この辺りのヒノキも東濃ヒノキに入るのだろうか。

 50mほど急な稜線を下り、小さな標識に導かれて支尾根に入る。どんどん下っていくと、再び林道に出る。

 

尾根のヒノキ林

 

 ここからは南側の山をぐるりと回って出発地の駐車場に戻る。こちらの林道の方が荒れていて、一部谷に崩れ落ちているところもある。

 日射しも回復してきて午前中よりも湿気が抜けて、下りということもあり、歩きやすい。轍の間にキンミズヒキが咲いている。

 

キンミズヒキ

 

屏風山 RouteMap


[山行日] 2023/9/13(木)   
[天気] 曇り、はじめ霧雨後晴れ      2023年9月の天気図(気象庁) 
[アプローチ] 東海環状自動車道 せと品野IC (R363、県道33号 )→ 山岡 (R418)→ 恵那市殿畑 →(林道 )→ 寿老の滝駐車場     [約43km]

*15台程度駐車可能、トイレあり

[コースタイム]
 
  行動時間 発着時刻 地点名 休憩時間  
1:00 9:50 寿老の滝駐車場 発    
10:35 林道から登山道へ    
10:50 黒の田東湿地 1:00  
0:40 11:50  
12:05 馬の背山(767m)    
12:15 展望台(主水権現)    
12:30 屏風山(794.4m) 0:15  
0:45 12:45  
13:05 林道へ出る    
13:30 寿老の滝駐車場 着   全行動時間
2:25     1:15 3:40
登り 1:40      
下り 0:45