飛騨牧場(ひだぼくじょう)             [岐阜県・飛騨]1370m


 珍しくウイークデイに休みがとれ、天気も良さそうだったので、飛騨牧場へ今年初めてのXCスキーにでかけた。2年前の3月末に偵察に行ったときはもうほとんど雪がなく、牧場の入り口までで断念したため、再挑戦ということになる。
 前回はかなり奥まで車で入ることが出来たが、今回は1月始めの寒波の雪が随分残っていて、麦島の集落からすぐに雪道になってしまっていた。スノーモービルの跡があったし、雪も締まっていたのでチェーンを付ければ何とかいけるかと思ったが、少し行っただけで怖くなってすぐに諦めた。
 スキーを履いて歩きはじめたが一度雪が融けたらしく、表面が氷のようでよく滑る。一向に行程がはかどらないので、ストックをザックに付け、スキーを引きずって歩くことにした。何しにきたのか分からない感じだが、スピードは確実にアップした。

スキーをかついで歩く 穂高連峰(左)乗鞍岳(右)遠望

 ゲートの脇を抜け、牧場の一角の見晴らしのいいところでカップヌードルの昼食。目の前の景色は雄大で、少しもやっているが南から御岳、乗鞍、北アルプスと続き、双眼鏡で見れば槍ヶ岳の黒々とした穂先も見える。対照的に白くどっしりと座っているのは笠ヶ岳だ。乗鞍の手前に広がっているのは川上岳だろうか。風がほとんどなく、ぽかぽかと春のように気持ちがいい。遠くから風に乗ってめいほうスキー場の音楽がかすかに聞こえてくる。

 牧場の雪原を行く

 ここから上は前回来られなかったところ。少し上がっただけで、彼方まで雪原が広がった。思わず歓声があがる。苦労してスキーを担ぎ上げた甲斐があったというものだ。雪質も柔らかくなりソールのカットが効いて歩きやすい。牧草地と思われる雪原を登っていくと広い平坦地に出た。スノーモービルの跡がいっぱい付いており、ここが彼らの目的地らしい。
 牧場の果てのカラマツ林の上に白山連峰が真っ白に連なっている。主峰の左右に三ノ峰や別山が続き、三方崩山も良く見える。前景のカラマツ越しの景色がまるで富良野から十勝連峰を眺めているようだ。 

 カラマツ越しの白山連峰

 下りはぐるりと牧場を一周して別ルートから下りた。一部急なところもあり、登ってきたルートをそのまま下ったほうが良かったかも知れないが快適な斜面もあって、ほんの少しテレマークもきめた。
 下りの車道は雪が凍ったままで、しかもスノーモービルの跡がじゃまで制動がかけにくく、スピードが出すぎてずいぶん転んだ。膝がガタガタになって結局下りも大変だったが、天気に恵まれて気持ちのいい一日だった。

アイコンをクリックするとマップがでます。 <飛騨大原(1/25000)>


[山行日]   1999/1/27
[アプローチ] 東海北陸自動車道郡上八幡I.C. → 明宝村 → 清見村麦島  [約50km]
[コースタイム] 麦島 (2:30) 牧場最高点 (1:30) 麦島  (計4:00)
[装備] クロスカントリースキー(エッジ付き)
[温泉] 明宝温泉「湯星館」  tel 0575-87-2080
・明宝村めいほうスキー場入り口にある外湯。露天風呂あり。
・500円。10:00〜21:00。
・スキー場に近いので、スキーシーズンの休日の午後は非常に混雑する。