TV版『マクロスF』を観てから、 或いはマクロスシリーズ総てを網羅してから観た方が良かったのか… すみません 私、リン・ミンメイがクライマックスで戦闘シーンの中 “愛 覚えていますか”を歌っている場面しか知らないんですよ、マクロス…。 派手な戦闘シーンを見る限り、SFアクション色が強いのかと思いきや、 主人公とヒロイン達の織り成す恋愛模様がメインの様な感じ… というより、寧ろそればっかりが強調されているという印象。 とりあえず今回の映画を観ただけじゃあ、一体何のために戦っているのか、 敵は何ものかということさえよく分からない。 かといって、ストーリーの中心っぽい人間ドラマに目を向けても 何やら男女間の萌えハプニング集のオンパレードばっかりで、 肝心の主人公アルトの何に悩み、何から逃げたくて、何をしたいかという 大事な部分が見えてこない… というか、セリフのみで説明されても、ちっとも胸に迫って来ない。 それはヒロイン二人にも言えることで… まあ、ヒロインは秘密めいた謎を持ってるらしいので ある程度分かり辛いのは致し方ないのかもしれないけれど、 隠し過ぎてしまえば興味も薄れてしまい、魅力も半減どころか8〜9割減ってことになってしまう。 そんなこんなで、いまいちキャラが掴めない状態で 3人がお互い何に魅かれて心の間合いを詰めていっているのか全然分からない。 とりあえず無い頭をフル回転させて、 籠の鳥であるアルトは自由な大空に憧れ、自由奔放に自分を振り回すシェリルに魅かれ、 同じ様に夢を追う引っ込み思案なランカの背中を押してやりたい衝動に駆られたのか…? と想像してみた。 でも、何でヒロイン達はアルトに魅かれたのかよく分からない…。 顔か? 顔に魅かれたのか?! それだけか?!! ……… もどかしいほどキャラの魅力が伝わって来ないんですけど……(汗) これじゃあ感情移入なんて無理ってもんです。 シチュエイションだけで恋愛できるなら、苦労はいらんよ… 結局、安っぽい乙女チックな恋愛サンプリング萌え映像だけ見せられても 「勝手にしろよっ!!(怒)」と思うだけ。 こういうのは、きっかけとして興味を引く演出でチョッと描くぐらいが丁度イイんだよ。 後編あるらしいけれど、こういう前編の不具合をしっかりフォローしてくれるんだろうか? けれど前編の時点でキャラクターの魅力を上手く描き出さなきゃあ 後編も観ようって気にならないよ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!! に加えて、時々起るキャラの作画崩壊はどうなっているんでしょう? 中でも頂けないのは、ないすばでい! が売りなシェリルのボディが 突然ランカ並みに貧弱になっちゃうカットがあったのは、ありゃりゃ……です。 “萌え”満載な作品にしては、拘りが薄いつーか…… なになに? 戦闘シーンに気合い入れ過ぎてキャラの方が疎かになっちゃったのか? そんな凄い凝った戦闘シーンでさえ、 次から次へと畳み掛けられて、“凄い!!”レベルで単調になってしまって 「まだやるの〜〜〜……」ってダレてしまったんですけど……。 今回言えることは、CG技術バンザイの戦闘&コンサートシーンだけの映画ってことかなぁ…。                               10.02.02. 鑑賞