非常に気になります、コクトウさんの事情が…。 前作が、毎年恒例のシリーズものの作品としてライトに楽しめる出来だったので まあまあ期待して観に行ったんです、観た方の反応もまずまず良かったですし…。 うんうん、最初から“力”入ってるよ、 素人が失礼ながらスタジオぴえろさんも やっぱりそれなりの実力を持ったアニメーションスタジオなんだな〜って 改めて感じれたし……。 全体的に凄く動きが良かったし、とにかくブリーチのイメージとしての “スタイリッシュ”なかっこよさみたいなモノも健在だし、 (ブリーチの真骨頂は、TVアニメ最初のOPだと頑なに信じているCo子です…。) 何よりも鑑賞後に爽快アクション系アニメ作品を観たなって満足感があったっていうのが もうね、今回の作品の全てっていうか…もうそんな感じです。 ブリーチで毎回気になってしょうがなかった作画の乱れも目立ったところで無かったし 久々に麗しい白哉兄様の御尊顔が拝めて、狂喜乱舞されたファンも少なくはありますまいって(笑)。 …んで、こうなるとどうしたって俄然気になってしょうがないコトがあるんだよね。 何で、コクトウの事情の描写をセリフのみに任せて省いてしまったの?って。 いえね、劇場版として結構見応えのあるアクションだったから 再生しつつある(古谷さん演じる…ええっと…ナントカさん…)輩を 鬼の形相で踏みつけ、憎しみを爆発させるコクトウって、 そこまでに至るには余程の事情があるはずで… そりゃあもう気になって気になって仕方なくって、 何があったんだ?一体アンタをそこまで駆り立てるモノは何なんだあ〜〜〜〜っ!! って、楽しんでる場合じゃあなかったっていうか…もう!ホントにっ!! そこは寧ろボリューム過多な戦闘シーンを削ってでもドラマとして見せた方が絶対イイ。 アニメーションの出来が良かったから尚更そう強く感じてしまうのかもしれないなあ。 やっぱり、そこはセリフにもあるように “妹”絡みの已むに已まれぬ上に理不尽で然も自責の念に駆られるような 切なく過酷で同情を禁じ得ぬような、 メチャクチャ感動を呼びそうなネタだったに違いないのに…。 ここは、それと対比して主人公一護の、“妹”ユズを巻き込んだ世界の危機に 苦悩し項垂れ、そしてそれでも前向きに立ち上がる姿と絡めることで 存在するテーマを浮き彫りにするはずだったんじゃあないだろうか… と、残念でならない。 勿論、アクションをかっこよく見せたり観客の意表を突いたりのための役割としての敵キャラ、 という扱いであり(敵側の構造が二重の仕掛けになってたのはそいう工夫の一つだと思うし) あくまでアクション重視の作品として見るなら、そこは受け流してもいいのかもしれないけれど より“楽しい”映画ということであるならば そういった登場人物を“知る”ためのドラマは、 アクションパートと共に大きな比重を占める要素だと実感したんだけど、どうでしょうか? 今回は、コクトウのあの“イッちゃった”憎しみ設定が、 妙に映画鑑賞を邪魔しちゃった感が拭えない……なあ、自分としては。      鑑賞後、主人公一護の、あの悪趣味“ホロウ化地獄”バージョンについて      「あれはない」という意見を聞きましたが、      寧ろ自分的にあれはラストの突っ込みギャグを万人に共感してもらうための      制作側の意図的デザインだと、敢えて受取っときたいと思ってます。      劇場内の観た方殆どが、ルキアと恋次と一緒に一斉に突っ込んだでしょう?      あの時(笑)。            オチが分からず笑いに置いてきぼりっていうのは      絶対、惨めだし白けちゃうしね。      ああいう分かりやすいネタっていうのが大事だと思うんですけど。      そうそう、前作でラストのコンちゃんのオチが      半端なく長尺で、白けちゃって笑えなかったって思い出しちゃった。                                    10.12.28. 鑑賞