今回の見所は、とても11歳のそれとは見えない、ジェイデン・スミス君の チョー麗しい腹筋(笑)と 教えられる側から教える側に成長(?)した、シリアスなジャッキー・チェン……かな(笑)? いや、もう、ジェイデン君の腹筋は、絶対一見の価値ありです、マジで。 前にも言ったけど、今、全身で楽しめる映画に飢えてます。 で、こんなシンプルでワクワク出来るアクション青春映画は、今の気分にピッタリですね。 なんてったって楽しいもの、理屈抜きで。 別に心理的な描写がそこそこであっても、肝心のカンフーアクションが“本物”であるならば 十分楽しめるし、ストーリーが破綻するまでの不十分さ以外なら 圧倒的な力があれば、その不十分さをカバー出来るという実例。 確かに物足りない部分は色々とあるとは思います。 主人公ドレと彼女との心通うまでの過程とか、育まれていく様子とか、 ライバルとの関係とか…そうそう、あそこまでの対立の理由とかね、 師匠の過去と弟子であるドレの存在との係わりが、どんな理由で師匠の心に変化を齎したのか…とか。 でも、それらはストーリーの進行上大切であるが重要ではないようで それらを吹っ飛ばす程の説得力のある修行とアクションシーンは 誠実にアクションという演技に取り組んで造られた成果であると思います。 どうしたってこのような作品では、修行を積んでドンドン成長していく様こそ 作品のキモであり見所であり、一番の楽しい場面であるから。 本当に、ジェイデン君のアクションや身のこなしは真実味があったから… その結果としてのあのしなやかな筋肉美と麗しい腹筋(しつこい!)は やっぱり見所として当然!…でしょう? そして、精神的肉体的なものを授けた師匠として 全くはしゃがないシリアスでワケありげな人物を違和感なく演じたジャッキー・チェンも やっぱり見所にはかわりないと思うんだけど…。 それにしても、昨今 洋画吹き替えやアニメのアフレコの声で プロの声優さんを使わないことが多いけれど… 今回、吹き替え版を観たんですけど、やっぱりジャッキー・チェンには石丸博也さんですね。 すごく安心して観ることが出来ました。 思うんですけど…… 最近…というかここ何年もだけど、猫も杓子もナチュラルな演技を求めてか 声優さん以外の人をアフレコに起用し、 というか…そういう人が“映える”内容や雰囲気の作品が多いようです。 失礼かもしれないけれど、それって制作サイドの思い込みと ある種の“逃げ”じゃあないでしょうか? そういう風な作品だけが一定以上のレベルの評価を受けて、 それ以外は前時代的であまり価値がないという強迫観念みたいなものでも存在してるのでしょうか? ああ、どこかにそんな“ナチュラルさ”マンセーな偏りをぶっ飛ばすほどの 壮大で華麗で非日常的でエンターテイメントな痛快娯楽作品作ってくれる方はいませんか…ね?                                 10.09.05. 鑑賞