鎌倉 常磐亭跡 → 報国寺・杉本寺 → 寿福寺
( 2007年9月2日 )  
【 常磐亭跡 】

北条氏常盤亭跡は自分が鎌倉市街地に入るときに必ず通る道の脇に広がっている。鎌倉市街地の西側に位置するこの地は長谷隧道の西側に位置し、山に囲まれた緑豊かな場所である。

北条氏常盤亭跡は、鎌倉切通の一つである大仏切通の北に接する要所として、鎌倉時代に第七代執権北条政村などの北条一族の有力者が別邸をかまえていた。このあたりの北条氏常盤亭跡は昭和52年の発掘調査により門柱跡や法華堂跡と伝えられている場所、「やぐら」跡など歴史的にも貴重な建物跡が発見され、国指定史跡として指定されるに至った場所である。


【 報国寺 】

報国寺(臨済宗建長寺派)は足利、上杉両氏の菩提寺として栄えた寺である。開山は天岸慧広(仏乗禅師)。孟宗竹の竹林が有名で竹の寺とも言われている。
庭園に入ると太い竹が圧倒する。拝観は境内は自由だが、竹林の庭園に入るのに拝観料200円が必要。また庭園内の茶席で抹茶が飲める(有料500円)。


入口の山門は平成19年3月に再建された。山門をくぐるとなだらかな坂道を上って本堂に向かう。境内は本堂の他、鐘楼、迦葉堂(かしょうどう)という座禅堂があり、裏の竹の庭の中に休耕庵という茶席が設けられている。
中庭に面する岩肌には足利一族のやぐらがある。やぐらとは岩肌をくりぬいて作られた横穴式墳墓で鎌倉独特の形態である。
裏の竹の庭は約2,000本の孟宗竹が植わっている。一年を通じて竹の美しさを堪能することが出来る。



【 杉本寺 】

拝観は200円。山門をくぐると目の前に苔むした階段が現れる。その階段を迂回するように拝観用の石段があり、それを昇っていくと本殿に出る。
本殿から下りの階段を下りていくとこのあたりの風景が開ける。奥の方は逗子方面。
杉本寺は奈良時代に僧行基が開いたと伝える鎌倉最古の寺である。行基は奈良の大仏造営への貢献や貧民救済の社会事業などで知られている。その後、光明皇后の寄進で本堂が建てられたと言われている。
本尊の十一面観音像三体は国または市指定の重要文化財で、うち一体は行基の作とされている。
坂東三十三観音霊場の第一番札所で、8月10日の縁日は参拝者でにぎわう。



【 寿福寺 】

寿福寺の正式な名称は亀谷山寿福金剛禅寺(臨済宗建長寺派)というもので西暦1200年に北条政子が明庵栄西禅師を開山として建てたもので鎌倉五山第三位の寺である。
この地はもと源義朝の館があったと伝えられている場所である。墓地にあるやぐらには源実朝、北条政子の墓と伝えられている五輪塔が二基ある。外門から山門に至る敷石道は静寂感が漂っている。

参拝客にはカップルの姿が目立つ。縁結びの祈願なのか、それとも…。


【 おまけ 】

寿福寺の正面にある踏切の東側の住宅地に入ったすぐ脇に「レモングラス」という名の喫茶店がある。窓際に4席、奥に4席のカウンターばかり8席ほどの喫茶店である。メニューはコーヒー、ティー、ドリンクの他、ランチセット、日本茶と和菓子のセット、ケーキセットがある。注文したのはケーキセット(650円)。ケーキは本日のケーキということで、自家製のフルーツのフラン。これにアイスコーヒーを添えて一休み。喫茶店の目の前は住宅地の細い路地で、時折車や観光客が行き交う。また近くの踏切で横須賀線が通過していくが、それらを除けば、静かである。

喫茶レモングラス 鎌倉市雪ノ下1−1−18 水曜定休日
【写真集】 【MY HOMEPAGE2】