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■東野圭吾 文藝春秋 2005
図書館で予約して読みましたが、すごい予約数でした。主人公は高校の数学教師の石神となっていますですが、天才物理学者湯川のガリレオシリーズの一つ。こ
の物語の結末は、あまりに意外
で、その伏線が十分ではないのではないか?と議論を読んだほどです。でも、そういった議論も直木賞授賞で払拭された感があります。議論を呼んだのも、やは
り結末の倫理性かもしれません。相当に許しがたい真相であり、それが「献身」という言葉でかろうじて成り立っています。
東野圭吾は大阪生まれで大阪府立大学工学部を出ている理数系のミステリー作家です。森博嗣や伊坂幸太郎など、理数系のミステリー作家は何人かいますが、
「なんとなく」ではない徹底した書っぷはやはりすごいなと思います。この作品の数学教師の石神も非常に人物として興味深い描写がなされています。ただ、そ
の結末は、とてもうならされます・・・・。
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