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肘を前に出すと横面ストロークができる

 前頁では「肘を前に出すと全方向に打てる」を解説しましたが、もう一つ大事なことがあります。それは肘を前に出すと、ラケット面を横向きにしたストロークが容易にできることです。私はこのストロークを「横面ストローク」と称しています。横面ストロークの利点は◎ボールとの距離がより広範囲にとれること◎ボールとの時間差ストロークができることです。例えば前衛であればポーチボレーやデフェンスボレーの範囲が広くなりますし、相手の動きに応じたボールが打てます。後衛であれば歩数を少なくしたストロークやセンターや自陣前衛側をパスされたまたはロブされたボールを打てる範囲が広くなります。
 従来の指導法は身体を中心とした打ち方ですが、具体的な例示をあげますと縦面ボレーです。縦面ボレーは身体を中心とした打ち方です。ですから身体の方向に沿ってボールは打たれます。ということは身体の向きを見ればボールの方向が解るあるいは相手に解ってしまう(俗にバレる)打ち方です。ボレーだけではなくグラウンドストロークにしても相手にボールの方向をバレるような打ち方をしてはいないでしょうか?または指導してはいませんか?これでは打つ前から負けている気がします。相手に悟られないようなストロークを心がけたいと思います。
 横面ストロークは前記した従来の指導法とは違います。何が違うのかと言いますと、肘を中心としたストロークであるということです。もちろん腕の振りがムチのように撓(しな)やかな動作が加わり、そしてそれを支えるためや加重方法の身体やスタンスがあります。横面ストロークは前頁で解説したように全方向に打てる打ち方です。また、身体の向きに左右されない、ボールとの距離がより広範囲にとれる、ボールとの時間差ができるストロークです。


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