RAM上でデバッグする理由

H8/3694Fには、書き換え可能なフラッシュROMが32KByte内蔵されています。しかし、フラッシュROMには書き換え可能回数制限があります。(保証範囲内が100回。生産初期段階ではその程度だったようですが、いまでは数1000回から1万回という説もあるようです。)

したがって、何度も書き換えを行っていると、マイコンが使えなくなってしまうこともあります。また、ROMを書き換える場合ジャンパーピン(JP)の付け替えなど色々と手間がかかります。

そこが、RAM上でデバッグする理由です。RAMには書き換え回数制限がありません。また、モニタさえ起動しておけばプログラムを書き換えるの簡単です。さらに、プログラムの一時停止など、開発段階ではかなり便利な代物です。つまり、デバッグ段階では必需品という感じです。

ROMに書き込むのは、何かの機能を実現するときに、PCからプログラムをいちいちダウンロードするのは手間なので、プログラムが完成した段階で、フラッシュROMに書き込んで、スタンド・アローンにします。

以上をまとめて一言で言うと、「RAMでデバッグ、ROMで出来上がり」

しかし、上でRAM上にダウンロードすることのメリットをいくつか挙げましたが、問題がいくつかあります。H8/3694Fに内蔵されているRAMは2KByte。その為、ある程度以上プログラムが大きくなると、そのメモリ量だけでは足りなくなってきます。

どうも、malloc等でメモリを確保したときや、大きな配列を宣言したときなどに、メモリが足りなくなるようです。メモリが足りなくなったら、あきらめてROMに焼いてデバッグするしかありませんが、それまではなるべくRAM上で頑張りましょう。

Htermを使おう

まずは、Htermというモニタソフトのダウンロードをしましょう。次のページへ行って下さい。ルネサス テクノロジ - サンプルプログラム

このページから、HtermとH8/Tiny用のモニタプログラムをダウンロードします。 (直リンクはまずいかな?)

ここからは次回書きます。

文責:JQ2QBD 2006/01/06

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