哲学の部屋-4

ふろく

Aデータと解釈

書籍や論文などには、実際に観測された「データ」と、それに対する「解釈」が混在しています。

解釈は、あるデータから読み取られる、「私は、こう思う・・・」という観測者の考えです。だから、同一のデータであっても、人によって、さまざまな解釈があります。

 データX → 
 解釈(・・・だと思う)A 

 解釈(・・・だと思う)B 

 解釈(・・・だと思う)C 

    ・
    ・
    ・
           など



データには嘘が少ないですが、その解釈には「トンデモ」が含まれている場合があるので注意しましょう。


データの明確さ : データの明確さは、およそ、 物理 > 化学 > 医学・生理学 > 心理・社会 といった感じです・・・。物理や化学などは、非常に正確なデータを持っています。また、データと解釈は明確に分離しています。

一方、心理学や社会学などは、データが不明確で、解釈と一体化している場合が多いように思われます。

ちなみに、医学や生理学は、明確と不明確の中間といったイメージでしょうか・・・。

ノースのつぶやきのコーナー

私は、工学部の出身ですが、研究のはじめに、次のような話を聞かされたのを覚えています。

<昆虫の飛行に関して、「羽の大きさ」と「体重」の比から、「昆虫が飛行するのは不可能」という結論を出した科学者がいる・・・。>

この科学者がどんな理論を用いたかは知りませんが、科学者は、往々にして部分的な解釈しかできなくなっていることがあります。現実を説明しなければならないのに、現実離れした解釈が出てきてしまうのです。最新の科学ほど、そういうものが多いので気をつけましょう。

ちなみに、このホームページも「解釈」のひとつです。既知の事実と矛盾がないように、また、実際に存在する人間を過不足無く説明できるようにパズルを組み合わせたつもりですが・・・どうだったでしょう?

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