[ さらなる探究-1

異種システム

@人造アニマル

人造昆虫類 : 脳表層部の機能だけで構成されたシステムは、新たに記憶を作れない代わりに、遺伝的な記憶(本能)を正確に再現することができます。また、この形態は、記憶を組み合わせないので、脳を一箇所に集める必要がありません。よって、体全体に脳を分散することもできます。

人造爬虫類・両生類・魚類 : 脳深層部の機能だけで構成されたシステムは、回路の形成・消去が頻繁なので遺伝的な記憶をゆがめてしまいます。しかし、新たに記憶を作ることで、変化する環境(情報源)に対して自らのシステムを合わせることができます。

人造哺乳類・鳥類 : 脳深層部脳表層部を有する構造は、新たな記憶と、安定な記憶を確保することができます。

人造エイプ : 脳前部を有する構造は、外部の情報源に左右されることなく、既存の記憶を組み合わせることができます。しかし、臓器・舌・鼻腔画面の定着面が不安定になるので、匂いや味の記憶が不明確になります。

人造人間 : 脳右部脳左部に機能分けすることで、脳前部を有効に利用しつつ、同時に多くの記憶を確保します。

人造イルカ : 人造人間では、脳右部と脳左部を機能で使い分けています。それに対して人造イルカは、時間で使い分け、脳右部と脳左部が交互に眠ります。つまり、一日中覚醒していられるシステムです。


学習と本能 : 記憶は、必要な回路が残留し、余計な回路が消滅するシステムです。次々と組み合わさる複雑な情報は、高密度回路の記憶ほど生き残り、シンプルな記憶へと収束していきます。

  「学習」は、一つの個体内で、必要な回路が残留し、余計な回路が消滅して記憶が形成することです。
  「本能」は、世代間で、必要な回路が残留し(生き残り)、余計な回路が消滅する(死滅する)ことで生き残った記憶です。


長期システムと短期システム : 

恒常性が保たれたシステムは、長期間利用できますが、全体のバランスをとるのが難しいので、数を増やすのが困難です。(人造哺乳類など)
恒常性を保たないシステムは、短期間しか利用できませんが、全体のバランスをとらなくていいので、単純な構造で多くの数を生産することができます。(人造昆虫)

一段上のページへ