V 情の作り方-1

神経興奮のながれ

C神経興奮の状態

神経興奮の伝達量密度を組み合わせると、「記憶」や「運動」のさまざまな再現形態を設定することができます。

例えば、次のようなイメージを当てはめて見ます。

上の段、左隅から順に説明します。

落胆型 : 神経興奮の密度が高いので、でたらめな記憶が再現して、一方で伝達量が少ないので運動量が少ない状態になります。
嫌悪型 : 神経興奮の密度が高まることで、でたらめな運動が生じます。また、少し伝達量が増えれば逃避行動になります。
恐怖型 : でたらめな記憶に、多量の神経興奮が伝達してくるので、筋肉がでたらめに強く収縮します。

怠惰型 : 通常よりも神経興奮の伝達量が少ないので、行動が鈍ります。
攻撃型 : 通常よりも神経興奮の伝達量が多いので、積極的な行動になります。守備より攻撃です。また、少し密度が高まれば怒り。敵への引力が生じれば闘争になります。

快楽型 : 神経興奮の密度が低いので記憶がおぼろげで、しかも神経興奮の伝達量が少ないので脱力した状態です。
歓喜型 : 神経興奮の密度の低下は、不明確な行動を生じます。
意欲型 : 神経興奮の密度の低下と同時に、伝達量を増せば、明確な記憶の再現と、それに付随した強い行動力が生じます。


「こんなイメージで・・・」のコーナー

苦痛とは : 苦痛とは、神経興奮の密度が高いときに、(特に脳前部で)記憶を形成していく状態と定義します。神経興奮の密度が高まることで発生するでたらめな記憶による、でたらめな運動は、情報源からの斥力になるため、結果的に苦痛から逃れる行動が生じます。(上記の落胆型、嫌悪型、逃避型、恐怖型。)

アップ系快感とは : 上記の意欲型は、回路の形成能の上昇に伴う神経興奮の密度の低下と同時に、神経興奮の発生量が増加したときに生じます。このときの行動は、神経興奮の発生がおさまる情報源に到達するまで続きます。また、このとき脳前部で記憶が形成していく状態がアップ系快感となります。

ダウン系快感とは : 上記の快楽型は、アップ系快感の結果、情報源に到達し神経興奮の発生量が減少した状態です。このとき脳前部で記憶が形成していく状態がダウン系快感となります。回路の形成能が高いときに、不明確な記憶が再現するため、幻想(でたらめな記憶)を形成します。

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