T 記憶の作り方-3

記憶の形成

A回路の形成能

このホームページでは、できるだけ専門用語や造語を使用せずに、だれでも知っている言葉のみで説明することを心がけています。しかし都合上、次の4つの耳慣れない造語を使用させてください。

   回路の形成能 : 回路を形成する能力。回路の形成しやすさ。回路を形成しやすい環境のこと。
   回路の消去能 : 回路を消去する能力。回路の消去しやすさ。回路を消去しやすい環境のこと。
   神経興奮の伝達能 : 神経興奮を伝達する能力。神経興奮の伝達しやすさ。神経興奮を伝達しやすい環境のこと。
   筋肉の収縮能 : 筋肉の収縮のしやすさのこと。

4つありますが、使用するのは、主に「回路の形成能」だけです。

さて、ここまでのところ、「回路は、神経興奮が伝達しながら形成していく」という前提で説明してきました。そこで次に、回路の形成能を変化させて、「神経興奮の伝達」「回路の形成」の関係を見てみます。

回路の形成能が低い場合、神経興奮は、見かけ上消費されることなく、そのまま伝達されていきます。

回路の形成能が適度な場合、神経興奮は、回路を形成しながら伝達していきます。

回路の形成能が高い場合、神経興奮は直ちに消費されて回路が形成します。このとき、記憶はシンプルな構造にならず、回路の形成⇔消去が繰り返されます。(下のアニメ)

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