認知の部屋-2

行動の基本パターン

A苦痛と快感

「苦痛」と「快感」の、意志における存在意義をイメージしてみます。

大雑把な苦痛と快感のイメージは・・・

苦痛        : 神経興奮の密度の上昇に伴う記憶の再現形態。 

快感(ダウン系) : 神経興奮の密度の低下に伴う記憶の再現形態。

・・・ですが、苦痛と快感の流れを、もう少し詳しく見てみます。(見ると、嫌になるかも・・・。)

苦痛 :
  神経興奮の密度が上昇 → 
  余計な回路が増加 (→ 余計な回路の受信画面 →脳内環境調整画面) → 回路の形成能が低下 → 
  余計な回路が減少 but さらに神経興奮の密度が上昇

快感(ダウン系) :
  神経興奮の密度が低下 →
  余計な回路が減少 (→ 余計な回路の受信画面 →脳内環境調整画面) → 回路の形成能が上昇 → 
  余計な回路が増加 and 神経興奮の密度が低下

つまり、苦痛記憶と、快感記憶の特徴は・・・

苦痛 : でたらめで、低密度回路の記憶。(しかし、余計な回路の受信画面と結びついて神経興奮の密度を上昇させる記憶。)

快感(ダウン系) : でたらめで、高密度回路の記憶。(つまり、拡散により神経興奮の密度を低下させる記憶。) 

・・・です。(ちなあみに、アップ系快感は、明確で、高密度回路の記憶を形成します。)

一方、記憶は、「神経興奮の密度が減少していく方向で再現していく」というのがルールだから・・・

最終的に苦痛に結びついた意志の流れは生じづらく、最終的に快感(ダウン系)に結びついた意志の流れが生じやすくなります。

(一般には、苦痛を逃れ、快感を求める・・・などと表現されます。)

ちなみに・・・

当然、最終的な快感がイメージされても、その過程にある苦痛に勝てない場合もあります。あるいは、最終的な苦痛がイメージされても、その過程にある快感に勝てない場合もあります。

これを避けるには、最初に苦痛を再現し、神経興奮の密度を高める必要があります。(すなわち、「神経興奮の密度が高いほうが再現しやすい」というルールより。)

この初期の苦痛記憶には、眼前の苦痛を乗り越えるもの(義務・努力)や、眼前の快感を回避するもの(抑制・しつけ)などがあります。


意志の流れをまとめると・・・

      最初              過程              最終目的
     <苦痛(努力など)> → <苦痛(障壁など)> → <快感(目標など)>
     <苦痛(抑制など)> → <快感(堕落など)> → <苦痛(破滅など)>


初期の苦痛が大きいほど、過程の苦痛が小さいほど、最終目的の快感が大きいほど、動機が生じやすくなります。また・・・
初期の苦痛が小さいほど、課程の快感が大きいほど、最終目的の苦痛が小さいほど、堕落しやすくなります。

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