マンモスの氷漬け  

 「マンモスはなぜ絶滅したか・・ヴェレシチャーギン著 金光不二夫訳」では、マンモス動物群の遺体の分布が示されていた。おおよその中心部は図の青線で示した部分である。ジブラタル陸橋の決壊前の北緯35度ラインは緑線で示した。
        

事故の前の青い範囲は35度から50度に分布しており、ジブラルタル海峡の決壊事故による極点の移動によって、最も急速な寒冷化(北へのシフト)が起きた範囲になる。
 
 事故の期間は1年程度であり、これだけの短い時間の中では、マンモスや他の動物たちは温暖な場所にまで逃のびる余裕を持てなかったであろう。
 そして南アメリカでも同様の状況が起こっていた。マンモスはいなかったが、この時期大量の動物が死滅している。ダーウィンはアルゼンチンのラプラタ(ヴエノスアイレスの近く)ではマストドンやトクソドン、馬などが一緒に埋もれているのを発見していた。ここは、南緯15度から35度に移動した場所にあたる。