高度マイナス1,000メートル 高所登山研究−日本山岳会編−山と渓谷社刊−W・ブレンデル(加納巌・訳−中島道郎・補)から得られた、高度と酸素分布をグラフに現した。 マイナス1kmの値は直線延長で求めてある。 ![]() 注目すべきは細胞内酸素分圧(酸素濃度)である。我々の細胞内酸素濃度は80から100mmHgが平均値だが、マイナス1,000mでは130mmHgにまで上がる。病院での、重症患者への酸素呼吸器の使用によって短い期間だが体内酸素濃度が130mmHgとかまれには150mmHgにまで上がることはあるが、ジブラルタル海峡の水門でできるクレタ湖周辺では、常時高酸素濃度状態での生活が続く。低心拍数・低造血機能そして一呼吸当たりの摂取酸素量は大きい。極端に言えば、現代人種の脳が必要とする睡眠時の状態、これが常に備わっている環境下での生活が続く。かなりの長寿命の種族になっていった蓋然性は高い。 |