我が家の向かいの南部曲り家(冬)


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曲家は実は家畜を飼うのに適していました。家畜を同じ屋根の下で飼っていたことにより、
家畜を冬の厳しい寒さから守られたこと、豪雨や豪雪の時も家畜の様子を見たりで、家畜
を世話するのに好都合な造りとなっていました。曲家の厩舎(きゅうしゃ=馬や牛を飼う小屋)
では、農家に欠くことのできない厩肥(きゅうひ=家畜の糞尿と敷きわら等を腐らせてつくる
肥料)がつくられました。
家畜が少なくなった今、再びこの有機肥料の効用性が見直されようとしています。
このくず屋根造りの家庭は、風雪に耐えるために、軒を低く、窓を小さくしていたために、
採光が悪くなり屋内全体が薄暗くなり、健康上もよくありませんでした。明かり取りとして、
障子戸を用いたりしていましたが、昔は紙は高価なためなかなか障子戸を用いることが困難
であったそうです。そこで、湿気の厳しい梅雨明けなどには、「虫干し」(むしぼし=夏の土用
などに、衣類、書籍などを干し、虫、カビの害を防ぐこと)などをしていました。