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60 top 「若返り」 「時」 「パワ−橋」 「シャボン玉 飛んだ」 「起きた?」 「刈り取られた動画」 「口だけ スポ−ツ」 「鐘が鳴る話」 「三つの輪の景色」 「居場所」 「観葉プ−ル」 「頼りの雨」 「影遊び?」 「先見の目のある町内」 「思い出の顔」 「気分はV」 「豚の貯金箱」 「レコ−ド針」 「暑い日の会話」 「飛行機雲」 「綿遊び」 「故郷」 「春一番」 「庭」 「まだ舟に ご用?」 「古代の砂の原遊び」 「靴べら」 「サブリミナル効果」 「店香る」 「今日の空」 「茶色い命」 |
「若返り」 今日は パ−クゴルフ場は休み 芝生は形良く刈り揃えられ 30代に若返るコ−ス おじいちゃん おばあちゃん 明日から また 若返りだよ ____________________ 「時」 古いフイルムに傷を着けると 映る傘は破れ きらきらと海に射す光は このフイルムではもう耐えられず でも昇る朝日はまぶしく 忘れ去られたアパ−トの 割れずに残る窓ガラスに映る 窓を開ける人がいれば その辺りは リセットされるんだろう 小舟の船底を上に あの頃も知らなかった色の 景色の出来上がり まわりに 知らない草も生え 古いフイルムの中で 遠近感が タイムトンネルを 映す ____________________ 「パワ−橋」 ワッペンのパワ−を引き出すため ワッペンに そっと手を そえる 今なら問える 白鳥大橋は元気ですか 更に問う 白鳥大橋は 今も 元気ですか ____________________ 「シャボン玉 飛んだ」 移し終えた洗剤の袋を 畳もうとしたら シャボン玉が飛ぶ 外まで飛んで カッパに当たる雨の音を 楽しむ人に気づかれないように その肩で くだけ散る 最後に やれて良かった ____________________ 「起きた?」 夢の中で線で囲われたモノ 起きてみたら 丸い手鏡 音はないので文字かと 伝えを知りたい まぶしい太陽が写る鏡の中の文字は 妖しい寝返りで 見えたり 隠れりもし まるで お手上げ まどろみは つづく ____________________ 「刈り取られた動画」 刈り取られ 風になびくのも 放棄した草は 野性という言葉の似合わないアリや蝶の 伝わらない静止画像の 生活の仲間入り イチゴの ヘタを取っては 絵にならない せめて そこは 家訓として ____________________ 「口だけ スポ−ツ」 コップの水のおかわりは嫌ですが 魔法のヤカンの水の おかわりはOKです と 言ってもらえた さ−そこに さ迷う風船よ なんのでもいいからボ−ルになってくれたなら 今 猛烈にスポ−ツがしたい ____________________ 「鐘が鳴る話」 自転車のかごに 捨てられたゴミは はらうけれど 迷いこんだ小枝は そのままって方はこちら ところてんをついたことのある人も こちらに 木登り少年には こぶだらけの木の方が 登りやすいと思う方はこちら それでは 集まりましたか みなさんで この鐘を鳴らしましょう〜 平和の鐘です ____________________ 「三つの輪の景色」 輪が三つ きのうも 明日も輪が三つ 減りもしなければ 増えもしない 輪が三つは仲間 そりゃ休憩もするさ けれど 今日も生まれては トラックに積まれ どこかまで運ばれて行く ____________________ 「居場所」 外は雨 足を組んで 腕を組んで 目をつぶって コルトレ−ンが聞こえる 今日の居場所 ____________________ 「観葉プ−ル」 プ−ルの中に 綺麗な 目立ちたがりやの水草 人懐っこい花びらは 雲からでさえ降ってくる 天文台も入れましょう 星が集まります 人ですか 一応入れてみましょうかね ヒュ〜 ____________________ 「頼りの雨」 雨に濡れた指で つま楊枝 この香りは 地中海からの頼り? ____________________ 「影遊び?」 地面に落ちる寸前に出来る タンポポ綿毛の影をも アリは避け 遊びかな とも ____________________ 「先見の目のある町内」 ここで曲がっとかないと あとは曲がり角はないよ 道ってそうなんですよ 知ってもらわなければ 曲がった先の町内では 1本の木を倒すのも上から少しずつ何度も横に切ってく 木のない生活にもなれてもらわなければと 少しずつ 少しずつ アフリカから引っ越してきた動物たちへのメッセ−ジ ____________________ 「思い出の顔」 木枠の窓から顔を出してたら雨に濡れ 小学生の頃の顔の真似がしたくなる あの頃の 雨でも楽しかった思い出から その時の顔だけ 鏡に真似てみる そんな時に 聞こえてくる歌は いつの歌? ____________________ 「気分はV」 僕と影とで ご一緒に 気分はV イエイ〜 ____________________ 「豚の貯金箱」 湖に浮かぶ貯金箱 水に濡れないようにと閉ざされた中身は 籠城を決め込んでるよう それでも舟の上に 2つ並べれば 仲むつまじく やんごとなきや 時代は? 平安時代中期 ____________________ 「レコ−ド針」 キズの着いて 繰り返すフレ−ズ LPレコ−ドの中 寝ると 手を使わずに曲を楽しむ夢をみる 針を上げる仕草は 現実的願望な夢に変わりはありませんが ここで曲がっとかないと後は曲がり角はないよ 町内会の標語なのに こうまで繰り返す 今日も針が減ってゆく ____________________ 「暑い日の会話」 どこにも土地はないじゃないですか いやいや この川に中洲ができるから 出来てる間の中洲すべて あなたにあげましょう そうなんですね ではお礼にあの飛行機雲の伸びたら伸びた分 すべてあなたにあげましょう じゃあなたを冒険に誘いましょう じゃ僕は旅に誘いましょう 今日も暑いので またね〜 ____________________ 「飛行機雲」 飛行機雲が 見えたけど どの窓からも 見えるわけではなく ____________________ 「綿遊び」 風の強い日の 外での綿遊びはつらくない? いくら しげみの中とはいえ 花屋さんの中で 怒られた遊び? 花の名前を あてるのが好きなのに 花屋さんになれないネ ____________________ 「故郷」 枕木や電信柱の 再利用町内 てんとう虫が 自分がとまってた もとの木を見つけたくって その町内を さ迷う ふと迷いこんだお家の人の 僕を摘まむ手の温かさ しばらくガンバったけど やさしく外に放たれました 故郷が出来た瞬間 ____________________ 「春一番」 いく重にも連なる真っ赤な鳥居の中に 色の決まらぬまま置かれたベンチ 通りは路面電車 黄色い桜を観たことがあるという人が越してきた通り 鳥居を抜けると 黄色が気になる通りとなり その想いは何処までも まっすぐな通り道 ____________________ 「庭」 庭の手入れができない なにがひそんでるか分からない 雨の音が好きだから 屋根はトタン屋根 そんな夢の中のお家に 今日も雨なので行くけれど やはりあちらの世界の 庭も同じようなもので ____________________ 「まだ舟に ご用?」 舟はどこ? と いつもあなたは舟を探しますよね あなたの眼球の上で動けないで浮いてますよ 眼球がひび割れ流されなければ 旅の終わりといえそうですね ____________________ 「古代の砂の原遊び」 ここはただの海岸の 砂の原ではないですか いやいや 古代の昔 ここを通るのが遊びだったのです 幼なじみと とりとめのない話をしながら 足元を気遣いながら右左と大人の会話中のように歩くのが 素敵な遊び ささやかな原に隠れて 子供ねと見つかると負け なのも遊び ここを通るのが素敵だった ____________________ 「靴べら」 家のを壊し 通ってる病院のも壊し 店の壊しても 使ってたのを さらに壊し ゴ−ルデンウイ−ク明け 革靴で出勤 じゃないけど 靴べらは必要で いつまでも 靴べらで いて欲しい ____________________ 「サブリミナル効果」 からだが 姿妖しく踊る 着物の柄が泳ぐ ひらひらと手の先 扇の めくらまし 島の娘は今日も そんな暦をめくり その仕草の早さは サブリミナル効果 この島への橋が今日も 増えてゆくのだろうという ____________________ 「店香る」 オカリナの 世界かもしれないと ポエム図書館を めざす 窓のそばのテ−ブルで コ−ヒ−を いただき ぺ−ジを開けると 気持ちのよい 響き ____________________ 「今日の空」 今日のこの空を飛びたい〜 高さを保つために なるったけ高いところから 飛びたい それでも だんだん低くなり 電信柱ぐらいの高さに 落ちてきたら 平泳ぎで上がっていく 手慣れたもの キリッ! ____________________ 「茶色い命」 足元に つくしの子 枯れたから生まれた子 お祝いだ 枯れ枝に枯れ草を飾りましょ これからは 緑の季節なんだって じゃ そ−っと 祝いましょ ____________________ |
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