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「若返り」
「時」
「パワ−橋」
「シャボン玉 飛んだ」
「起きた?」
「刈り取られた動画」
「口だけ スポ−ツ」
「鐘が鳴る話」
「三つの輪の景色」
「居場所」
「観葉プ−ル」
「頼りの雨」
「影遊び?」
「先見の目のある町内」
「思い出の顔」
「気分はV」
「豚の貯金箱」
「レコ−ド針」
「暑い日の会話」
「飛行機雲」
「綿遊び」
「故郷」
「春一番」
「庭」
「まだ舟に ご用?」
「古代の砂の原遊び」
「靴べら」
「サブリミナル効果」
「店香る」
「今日の空」
「茶色い命」



「若返り」

今日は
パ−クゴルフ場は休み

芝生は形良く刈り揃えられ
30代に若返るコ−ス

おじいちゃん
おばあちゃん

明日から
また 若返りだよ

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「時」

古いフイルムに傷を着けると
映る傘は破れ
きらきらと海に射す光は
このフイルムではもう耐えられず

でも昇る朝日はまぶしく

忘れ去られたアパ−トの
割れずに残る窓ガラスに映る

窓を開ける人がいれば
その辺りは
リセットされるんだろう

小舟の船底を上に
あの頃も知らなかった色の
景色の出来上がり

まわりに 知らない草も生え

古いフイルムの中で
遠近感が

タイムトンネルを
映す

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「パワ−橋」

ワッペンのパワ−を引き出すため
ワッペンに そっと手を そえる

今なら問える

白鳥大橋は元気ですか

更に問う

白鳥大橋は 今も
元気ですか

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「シャボン玉 飛んだ」

移し終えた洗剤の袋を
畳もうとしたら
シャボン玉が飛ぶ

外まで飛んで

カッパに当たる雨の音を
楽しむ人に気づかれないように

その肩で くだけ散る

最後に
やれて良かった

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「起きた?」

夢の中で線で囲われたモノ

起きてみたら
丸い手鏡

音はないので文字かと

伝えを知りたい

まぶしい太陽が写る鏡の中の文字は
妖しい寝返りで

見えたり 隠れりもし

まるで お手上げ

まどろみは

つづく

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「刈り取られた動画」

刈り取られ
風になびくのも
放棄した草は

野性という言葉の似合わないアリや蝶の
伝わらない静止画像の
生活の仲間入り

イチゴの
ヘタを取っては
絵にならない

せめて そこは
家訓として

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「口だけ スポ−ツ」

コップの水のおかわりは嫌ですが
魔法のヤカンの水の おかわりはOKです

と 言ってもらえた

さ−そこに さ迷う風船よ

なんのでもいいからボ−ルになってくれたなら

今 猛烈にスポ−ツがしたい

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「鐘が鳴る話」

自転車のかごに
捨てられたゴミは
はらうけれど
迷いこんだ小枝は
そのままって方はこちら

ところてんをついたことのある人も
こちらに

木登り少年には
こぶだらけの木の方が
登りやすいと思う方はこちら

それでは
集まりましたか

みなさんで
この鐘を鳴らしましょう〜

平和の鐘です

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「三つの輪の景色」

輪が三つ

きのうも 明日も輪が三つ

減りもしなければ
増えもしない

輪が三つは仲間

そりゃ休憩もするさ

けれど 今日も生まれては

トラックに積まれ
どこかまで運ばれて行く

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「居場所」

外は雨

足を組んで
腕を組んで
目をつぶって

コルトレ−ンが聞こえる

今日の居場所

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「観葉プ−ル」

プ−ルの中に 綺麗な
目立ちたがりやの水草

人懐っこい花びらは
雲からでさえ降ってくる

天文台も入れましょう
星が集まります

人ですか

一応入れてみましょうかね

ヒュ〜

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「頼りの雨」

雨に濡れた指で
つま楊枝

この香りは

地中海からの頼り?

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「影遊び?」

地面に落ちる寸前に出来る
タンポポ綿毛の影をも

アリは避け

遊びかな とも

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「先見の目のある町内」

ここで曲がっとかないと
あとは曲がり角はないよ

道ってそうなんですよ
知ってもらわなければ

曲がった先の町内では
1本の木を倒すのも上から少しずつ何度も横に切ってく

木のない生活にもなれてもらわなければと
少しずつ 少しずつ

アフリカから引っ越してきた動物たちへのメッセ−ジ

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「思い出の顔」

木枠の窓から顔を出してたら雨に濡れ
小学生の頃の顔の真似がしたくなる

あの頃の
雨でも楽しかった思い出から
その時の顔だけ
鏡に真似てみる

そんな時に
聞こえてくる歌は

いつの歌?

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「気分はV」

僕と影とで

ご一緒に

気分はV

イエイ〜

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「豚の貯金箱」

湖に浮かぶ貯金箱

水に濡れないようにと閉ざされた中身は
籠城を決め込んでるよう

それでも舟の上に
2つ並べれば

仲むつまじく
やんごとなきや

時代は?

平安時代中期

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「レコ−ド針」

キズの着いて 繰り返すフレ−ズ

LPレコ−ドの中 寝ると

手を使わずに曲を楽しむ夢をみる

針を上げる仕草は
現実的願望な夢に変わりはありませんが

ここで曲がっとかないと後は曲がり角はないよ

町内会の標語なのに
こうまで繰り返す

今日も針が減ってゆく

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「暑い日の会話」

どこにも土地はないじゃないですか

いやいや この川に中洲ができるから
出来てる間の中洲すべて あなたにあげましょう

そうなんですね
ではお礼にあの飛行機雲の伸びたら伸びた分
すべてあなたにあげましょう

じゃあなたを冒険に誘いましょう
じゃ僕は旅に誘いましょう

今日も暑いので

またね〜

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「飛行機雲」

飛行機雲が
見えたけど

どの窓からも
見えるわけではなく

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「綿遊び」

風の強い日の
外での綿遊びはつらくない?

いくら しげみの中とはいえ

花屋さんの中で
怒られた遊び?

花の名前を
あてるのが好きなのに

花屋さんになれないネ

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「故郷」

枕木や電信柱の
再利用町内

てんとう虫が 自分がとまってた
もとの木を見つけたくって

その町内を さ迷う

ふと迷いこんだお家の人の
僕を摘まむ手の温かさ
しばらくガンバったけど
やさしく外に放たれました

故郷が出来た瞬間

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「春一番」

いく重にも連なる真っ赤な鳥居の中に
色の決まらぬまま置かれたベンチ

通りは路面電車

黄色い桜を観たことがあるという人が越してきた通り

鳥居を抜けると
黄色が気になる通りとなり

その想いは何処までも
まっすぐな通り道

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「庭」

庭の手入れができない
なにがひそんでるか分からない

雨の音が好きだから
屋根はトタン屋根
そんな夢の中のお家に
今日も雨なので行くけれど

やはりあちらの世界の
庭も同じようなもので

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「まだ舟に ご用?」

舟はどこ?

と いつもあなたは舟を探しますよね

あなたの眼球の上で動けないで浮いてますよ

眼球がひび割れ流されなければ

旅の終わりといえそうですね

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「古代の砂の原遊び」

ここはただの海岸の
砂の原ではないですか

いやいや 古代の昔 ここを通るのが遊びだったのです

幼なじみと とりとめのない話をしながら
足元を気遣いながら右左と大人の会話中のように歩くのが 素敵な遊び

ささやかな原に隠れて
子供ねと見つかると負け

なのも遊び

ここを通るのが素敵だった

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「靴べら」

家のを壊し

通ってる病院のも壊し

店の壊しても
使ってたのを
さらに壊し

ゴ−ルデンウイ−ク明け
革靴で出勤
じゃないけど

靴べらは必要で

いつまでも
靴べらで
いて欲しい

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「サブリミナル効果」

からだが 姿妖しく踊る
着物の柄が泳ぐ
ひらひらと手の先 扇の
めくらまし

島の娘は今日も
そんな暦をめくり

その仕草の早さは
サブリミナル効果

この島への橋が今日も
増えてゆくのだろうという

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「店香る」

オカリナの
世界かもしれないと

ポエム図書館を めざす

窓のそばのテ−ブルで
コ−ヒ−を いただき

ぺ−ジを開けると

気持ちのよい
響き

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「今日の空」

今日のこの空を飛びたい〜

高さを保つために
なるったけ高いところから
飛びたい

それでも だんだん低くなり
電信柱ぐらいの高さに
落ちてきたら
平泳ぎで上がっていく

手慣れたもの キリッ!

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「茶色い命」

足元に つくしの子
枯れたから生まれた子

お祝いだ
枯れ枝に枯れ草を飾りましょ

これからは
緑の季節なんだって

じゃ そ−っと
祝いましょ

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